- 2022-9-27
- 勉強の集中力をアップさせるテクニック
こんにちは、中西です。
私たちが四六時中行っている「呼吸」は、単に酸素を吸って二酸化炭素を吐くだけの行為ではなく、心身に様々な影響を与えています。
メンタルや脳の活動にも影響していて、深呼吸などもそうですが、呼吸をすることでストレス解消も可能です。逆に驚いた時など呼吸は一時的に止まりますよね。
緊張すると息が浅くなったり、恐怖すると過呼吸になったり、息をゆっくり吐くことでリラックスすることもできるわけです。
そんな心身に影響を与える呼吸なので、「集中力」にも影響を与えている事は以前からわかっていましたが、最新の研究で、
「物事に取り組んでいる時、息を吸う瞬間に集中力が低下する」
ことがわかりました。
兵庫医科大学らの研究チームによると、25人の男女を対象に研究を行った結果、
「息を吸うタイミングにより、集中力・注意力を司る脳の部位の活動低下に伴って、認知機能がうまく働かなくなる」
ことが判明したそうです。
もともとこの研究では、認知機能の低下の原因が呼吸である事を突き止めていたのですが、そこから息を吸う瞬間に脳がどのようになっているか調べてみたら、
「集中力も一緒に低下する」
ことがわかったようです。
この研究の結果、人間は、息を吸う瞬間に集中力・注意力が散漫になって途切れ、その結果として記憶力・判断力など、様々な認知機能も低下すると考えられるとのこと。
兵庫医科大学の発表では、
「今後、記憶力や認知力を向上させる取り組みとして、呼吸をうまく主導することで、集中力や注意力を改善し、
最終的に、日常生活や仕事、勉強だけでなく、スポーツや車の運転など、あらゆる分野でのパフォーマンスの向上に役立つことが期待されます。」
ということでした。(引用:兵庫医科大学のニュースリリース)
ただね、「息を吸う瞬間に集中力が低下する」事はわかったのですが、この知見を「日常生活・仕事・勉強」にどうやって活かせば良いんだろうと笑
私なりに考えてみたのですが、結局のところ、息を吸っているその瞬間の話なので、極めて短時間の話になります。
「日常生活・仕事・勉強」といった領域で、この短時間の呼吸による活用法が、ちょっと私には思いつきませんでした(思いつく方は教えてくださいm(_ _)m)
ただ「スポーツ・車の運転」であれば、一瞬の短時間で明暗が分かれる活動なので、利用シーンは少なくないと思います。
(勝負をかける瞬間に息を吸わない、運転で集中力が必要なカーブの道を走る時は息を吐く、など)
ついでに言うと、軍隊でも使えますね。軍隊は、一瞬の集中力で命が左右されますから。
実際、アメリカのペンタゴンの軍隊では、戦場で集中しなければならないときの呼吸法が教育されていますが、そういった領域でより呼吸法の改良がされる可能性はありそうです。
とりあえず最新の研究なので、まだ具体的な活用法レベルまで落とし込めてませんが、
今後集中力を考える際に非常に重要な研究結果であることは間違いないと思いますので、よかったら頭の片隅にでも入れておいてください。
※ちなみに、この研究結果は2022年9月30日(金)に、国際的な学術誌Cerebral Cortexの姉妹誌「Cerebral Cortex Communications」の電子版に掲載され、世界に発表されます。
それではまた。
※参考
集中力低下は「息を吸う瞬間」と関係していることが明らかに | ニュースリリース | 広報 | 学校法人 兵庫医科大学 | 兵庫医科大学