- 2022-9-28
- 勉強のストレス解消法
こんにちは、中西です。
前回は「息を吸う瞬間に集中力が低下する」と判明した最新の研究結果のお話でした。
今回もこの流れで「呼吸と集中力」の話を。
対人関係でやってはいけない事はたくさんありますが、「ため息をつく」のもマナー違反の1つです。
ただ人前ではなく「1人でため息をつく」のも良くないと考える人は多く、「ため息をすると幸せが逃げる」なんて言葉もあるほど。
このマイナスイメージ絶大のため息ですが、実は医学的には
「ため息は体に良い」
ことがわかっています。
ため息をつきたくなる時と言うと、例えば根(こん)を詰めて作業をしていてストレスが溜まっていたり、勉強や仕事に行き詰まりを感じたり、不安や心配事があったり、単純に疲れていたり。
こういう状況だと呼吸が浅くなりがちで、自分でも気づかないうちに体内の酸素が不足した状態が続きやすくなります。また自律神経も乱れがちとなります。
結果として血流が悪くなり、集中力も落ち、生産性が低下するわけです。
この状態を解消するのが「ため息」です。
そもそもそういう状態の時にため息をつきたくなるのは、「体がそれを求めているから」と言えるわけです。人間の体はうまくできていて、不要な活動は基本的にやらないわけですね。
「ため息をつきたい」と言う事は、体が「ため息を必要としている」と言うこと。
実際、大きく「ふぅ〜〜〜〜」とため息をつくことで、ストレスや疲労で滞っていた血流が良くなり、副交感神経の働きを高める結果、心と体がリセットされることがわかっています。
逆にこれを放置してため息を我慢していると、どんどん血流が悪くなり、頭痛・肩こりなど肉体的な不調につながるリスクも高まります。
ため息がそれを予防・解消してくれるのであれば、むしろ
「ため息をつくと幸せに近づく」
というのが、医学的には真実に近いと言うことになります笑 人前ではため息をついてはいけない、と言うだけですね。
ため息でストレスが解消される結果、当然ながら集中力アップにも貢献します。疲れて集中力が低下していると感じる時も、ため息は有効です。
なお、ため息は「息を吐く」行為なので、前回の「息を吸う瞬間に集中力が低下する」とセットで覚えておくといいと思います。
と言うわけで、ため息は一般的には良くない行為だと思われていますが、医学的には「体に良い行為」になりますので、
1人の時は「ため息で幸せに近づく!」とかなんとか思いながら、疲れたときは遠慮なく、ゆっくり大きく、ため息をついてみてください。
それではまた。
※参考
「眠れなくなるほど面白い図解自律神経の話」小林弘幸著