- 2017-6-9
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こんにちは、中西です。
前回、久しぶりに進路系のテーマだった
ので、今回もこの流れで。
進路を決めるときに、たとえば大学受験生
の場合は、「志望学部」を決める必要があります。
その際の基準になるのが、当たり前ですが
「自分はどの学部(学問分野)に興味があるか」
という点です。興味がない分野の学部を選
んでしまったら、大学生活が地獄になりか
ねません(゚_゚;)
ただ、「興味のある学部」を選ぶといって
も、そもそも自分が何に興味があるのかが
わからないことが少なくありません。
もちろんすでに自分が進むべき道・学ぶ分
野がはっきり決まっている人はいいのですが、
通常は、これまでの人生で知り得たわずか
な知識・経験と、その学部のホームページ
やパンフレットの解説文を読んで、
「これは面白そうだ」「きっと面白いはず」
と感じて決めていくような流れが多いわけです。
あるいは、前回の「大学受験のジレンマ」
の話でもお伝えしたように、先に「好きな
大学」を優先して決めている場合は、
その大学に存在する学部の中から
「まだこの学部がマシかな」ぐらいで
決めることもあるわけです。
で、問題はここからですが、自分が進学す
る学部を決める際に、そんな適当な感じで
決めてしまっていいのでしょうか?
もっと長期的に、大学時代の4年間どころか、
場合によってはそれ以上の(一生くらいの
スパンの)長期にわたり
「この分野を研究して行きたい!」
と強く思えるような学問分野を、今ここで
しっかりリサーチして決めておくべきでは
ないのでしょうか?
私自身も大学受験ときに、この点はけっこ
う悩んだのです。自分は本当はどの学問が
好きなんだ?と。
その学問分野をしっかり学びたいと思える
ような分野は、俺の場合はどれやねんと。
そんな自分にとってのベストな学部を何ヶ
月も考え続け、探し続け、結果、私は長期
的に一生学び続けたいと思える学部が
「教育学部教育学科」だと気づきました。
そしてその「教育学部教育学科」で学びた
い一心で大学受験をして、結果その学部に合格。
さらに卒業後も、塾と家庭教師派遣事業を
運営する会社に勤務し、今はこうして受験
生向けの教育関連事業を展開しているのです。
つまり、私は大学受験の進路選びのときに
決めた、その学問分野を大学時代はもちろん、
卒業後もずっと研究し続けているのです。
進路を決める際は、こういう長期的に取り
組める分野をしっかり選んでおかないとダ
メなのです。
・・・・・なんていうのは、まったくの
大ウソでございまして<(_ _)>、
そんなことを大学入学前に
決められるわけがありません。
20歳にもなっていない年齢の時に、
知識も経験もまだ無い状態で、
「自分が本当は何に向いているか?」
なんてことが、わ・か・る・わ・け・が・
あ・ら・へ・ん・ね・ん!
・・・なのです。
そういう未来への確信や自分の向き不向き
というのは、5~10年くらい実際に働きな
がら考え続けて、ようやく見えてくるよう
なものなのです。
上に書いた私の経歴に嘘はないのですが、
これは全部“結果論”なんですよ。
教育学部教育学科を選んだのも、まあ興味
はちょっとあったけど、一生やるかどうか
なんて全く不明。
大学時代に授業を熱心に受けていた記憶も
ないし、授業内容も99%覚えていません。
(他学部の人ですら持っている教職免許も
持ってないです。教師になる可能性0だと
おもっていたので)
卒業後も「教育業界」の会社に入ったつも
りはなく、ここは話すと長いのですが、
大学生の就職支援会社に入ったつもりが、
途中で企業のM&A(会社の買収)が起こる
ゴタゴタがあって、
個別指導やら家庭教師派遣の仕事に就くこ
とに“なってしまった”のです。
その後も教育分野にはさほど興味がなく、
ライターとして企業取材を多くこなしていて、
そっちの経営ジャンルの学びが面白くて
仕方が無かったのです。
ところがフリーライターになったために、
家で作業することが増えてきて、
受験生時代に家で集中できなかったように
また仕事でも家で集中できない日々が続いて(ノД`)・゚・。
(↑成長してない)
そのときにどうやったら集中できるかを
考えまくって、工夫を凝らしまくっているうちに、
↓
集中力に関する知識と体系的ノウハウが
出来上がって集中できるようになりヽ(´▽`)/
↓
それを大学受験生に教えてあげたら、
すさまじく絶賛されてしまって、
↓
調子に乗って情報提供しているうちに、
↓
どんどんのめり込んでいって
↓
今に至る!
・・・・みたいな流れで、ここまで来たの
が真相です。
まあ過去記事をずっと読んでいる人なら、
上の流れは把握できると思いますが、
まとめて話したのは初めてかな。
一見すると、私は卒業した学部も、その後
の就職先も、今やっている仕事もすべて
「教育」の分野なので、
めちゃ「教育」に熱い志がある人みたいに
思われることがあるのですが、これは
“結果論的に”そう見えるだけ、ということです。
私は大学時代や教育会社の勤務時代に、
こんな今みたいな仕事をしている自分なんて、
まったく想像すらできなかったです。
(まあ、そうは言っても本当に教育への
興味が完全に0だったらこうはならない可
能性が高いので、幾ばくかの興味は当然
受験時代からあったのはあったのですが、
この分野を研究する、まして仕事として
やり続ける確信なんてのは、当時の時点
ではまったくなかったわけです。)
が、実はこんな感じのキャリア形成でも、
ぜーーーんぜんアリなんだ!!!!(゚▽゚)/
ということに、自分の経験だけでなく、
多くの方のキャリア形成の話を知り、
この分野の学術的な調査なども含めて
知見を深めていくうちに、これでもいい、
ということに、あとになって気づきました。
私なんて大したことないですが、私以外の
非常に多くの方々も、そういう
「将来ビジョンからの逆算型」ではない、
「今現在の積み重ね型」のキャリア形成
で一流になっている人はとても多いのです。
ようするに、大学受験における学部選びに
おいては、「一生かけて学べるような分野
は何か」みたいな長期的な視点にたつ必要はなく
(そう思えるならよりいいでしょうが)、
「今現在、とりあえず興味がある分野」
をなんとなく選んでしまっても問題ない
ということです。
繰り返しますが、大学入学前の時点で、
「この分野が自分が一生かけて学ぶ分野だ!」
なんて見極めることは、ほぼ不可能ですから。
ちなみにこれは就職でも同じで、学部選び
も就職選びも、ひらたくまとめてポイント
をいうと、
「20代いっぱいは将来の進路を決められなくて、
迷いまくっていてもOK」
というのが結論です。
これは現代最高の哲学者と言われた
ピーター・ドラッカーも言っていたことですが
私の実感・知っている限りにおいても同感
なので、この見解はもう変わらないかなと。
というわけで、大学進学に際して決める学
部は(さらにその後の就職においても)、
「今現時点でとりあえず興味があると思える学部(仕事)」
を選ぶ形で問題ないですし、そもそも確信
を持って特定の分野を決めることはほぼ不
可能なので、
ここであまりにも悩みすぎないように
してほしいと思いますね。
それではまた。