こんにちは、中西です。
前回は、AI時代が進んでいくと「やり方がわからない」という問題はほとんど消滅する一方で、
「実行できない」
という問題は残り続ける、という話をしました。
私が運営するコーチングプログラムが、AIの時代がどれだけ進んでも完全にはAIに代替されないだろうと言えるのは、
この「実行できない問題」を解決するプログラムだからです。
その根幹にある仕組みが
「人と人とのアポイント」
であり、いわば“人とのアポイントパワー”を利用して、強制的に実行せざるを得ない環境を用意しています。
少し前にもお話ししましたが、「人とのアポイント」にはこれ以上ないほどの強制力が働きます。
もちろんアポイントをしても、そのアポを取り消すことは不可能ではありません。
しかし、生身の人間とアポを取っている以上、普通の人はそう簡単にアポを取り消すことはできません。
アポの種類にもよりますが、多かれ少なかれ、相手の予定を狂わせることになるからです。
逆に言うと、誰かとアポイントを取るという行為は、それだけの強制力をもたらすわけであり、これはAIでは代替されない部分なのです。
理由は簡単で、AIとのアポイントを取り消したところで、何の罪悪感もないからです。
したがって私のコーチングプログラムでは、参加メンバーそれぞれに、
【 決まった曜日の決まった時間帯にしか、セッションに参加できない 】
ように割り振られています。
たとえば、水曜の19時から22時までという学習塾のような時間帯や、土曜日の14時から17時までというセミナーのような時間帯です。
学習塾のようにお金を払って、そのセッションに参加する。
なぜ学習塾に行く人が多いかと言うと、毎週決まった曜日の決まった時間に授業があり、強制力が働くからです。
私のコーチングプログラムでは、そのパワーを意図的に利用しています。
毎週固定の曜日・時間帯に決められていることで、「セッションに参加しなければ」というモチベーション=強制力が働きます。
そのセッションではやることを宣言してもらい、普段なかなか実行できない
「第2領域(=緊急ではないけど重要なこと)」
のタスクを実行してもらいます。
もちろん、これが無料だった場合は、有料に比べて強制力は弱まります。
これは当然の話で、毎週固定の曜日と時間が割り振られても、無料の場合は損失が発生しないからです。
よくある失敗パターンは、仲のいい友人同士で勉強会を毎週開催しようみたいな話になっても、
最初の数回は新鮮さでやれるのですが、数ヶ月もすれば誰も来なくなったりします。
無料と有料ではそれぐらい強制力が違いますし、まして緊張感のない関係性ならなおさらです。
一方で、お金を払うと一気に話が変わってきます。
たとえば、1週間後の何曜日の何時から飲み会があると決まっているとします。
その料金を先に前払いしていた場合、別の重要な用事でも入らない限り、ほとんどの人はその飲み会に参加するでしょう。
好きなアーティストのコンサートが日曜日にあって、その料金をすでに支払っている場合も同じ。
多少のことがあっても、ほとんどの人はなんとかしてコンサートに参加しようとします。
この理屈と全く同じで、有料であり、かつ学習塾や飲み会やコンサートのように、参加する日時がしっかり固定して決められていることで、
必然的に強制力が飛躍的に高まるということです。
その意味では、リアルでもオンラインでもほとんど変わりません。
私のプログラムでは、その
“有料のアポイントのパワー”
を利用して、各メンバーに曜日と時間帯を割り振り、仮に欠席したとしても別日に“補講”するようなこともできない仕組みにして、強制力を高めるようにしています。
逆に、このポイントが欠けているパターンだと、強制力が一気に働かなくなることが多いです。
その典型例のひとつが、スポーツジムです。
スポーツジムというのは、各店舗ごとに在籍している会員数に比べて、設置されている運動器具の数が明らかに少ないわけです。
在籍している会員がしっかりと習慣化して、毎週きちんと利用していたら、絶対にこんな台数では運営できないと言えるほど、少ない台数しか店舗には設置されていません。
これは全国どこでもそうらしいのですが、なぜスポーツジムは、在籍している会員数に対して、設置されている運動器具の数が圧倒的に少ないのかというと、
そもそも申し込んでもジムを利用しない人が多数派という前提で成り立っているからだそうです。
これは悪い意味で、「人とのアポイントがないと強制力が働かなくなる」人間の心理をうまく利用して成立しているビジネスモデルと言えるかもしれません。
もちろん法的には何の問題もありませんし、ジムに申し込んで行かない人のほうが悪いわけですから、誰も文句は言えません。
しかし、私自身は「第2領域を実行するためのプログラム」を運営したかったので、そういうやり方だと本末転倒になるなと、開発初期の頃から考えていました。
一方で、同じスポーツジムでも高い確率で参加できるようになるパターンがあります。
それは、そのジムのコーチの指導を受ける「予約」をしたときです。
「次の何曜日の何時何分から、担当のコーチに指導してもらう」
という予約を入れることで、いつでも自由にジムを利用できる人とは比較にならないくらいに、ジムを利用できるようになります。
これがまさに、“人とのアポイントパワー”ということですね。
というわけで、AI時代に突入し、これからさらにAI革命はどんどん進んでいくのは間違いありませんが、
AIによって「やり方がわからない」という問題は消滅しても、どこまで行っても
「実行できない」
という問題は、AIでは解決できない要素として残り続けると考えられます。(特に緊急ではないけど、重要な第二領域のタスク)
それを補えるトップクラスで強力な方法が“人とのアポイントパワー”であり、
AIとのアポイントが人とのアポイントの強制力を上回るということは、今後もないだろうと私は考えています。
P.S.
なお、この「第二領域コーチング・プログラム」の第3期は先月からスタートしていますが、
若干空きがあるので追加募集を、今週末に数日間だけ行おうかと思っています。
興味のある方は今週末の本メルマガを見逃さないようにしておいてください。


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