- 2023-3-6
- 第二領域の話
こんにちは、中西です。
「第二領域の話」の続きです。
(第二領域の意味がわからない方は、本文のあとのP.S.で詳しくポイントをまとめましたので、必ず確認しておいてください。非常に重要な話なので)
「緊急ではないけど重要」
というのが第二領域のタスクの特徴でしたが、このタスクこそが人生を大きく左右する…と言う話でした。
理由は、多くの人が「緊急」のタスク(第一領域と第三領域)にばかり手をつけてしまう結果、いつまでたっても「重要」なはずの第二領域のタスクが実行できなくなるからです。
「緊急性の高いタスク」は簡単に手をつけやすい一方で、「緊急性の低いタスク」はそれが重要であっても、なかなか手をつけられない。
この状況を繰り返すことで、気づかないうちに状況が次第に悪化して行き、気づいたときには
「第二領域のタスクが第一領域(緊急度も重要度も高い)タスクになってしまう」
わけですね。この状態を繰り返していたら、まず人生は良くなりません。
で、このループにはまっている場合、どういう状況になっているかと言うと、
第一領域(緊急かつ重要)をやる
↓
第三領域(緊急だけど重要ではない)をやる
↓
第一領域(緊急かつ重要)をやる
↓
第三領域(緊急だけど重要ではない)をやる
↓
以下、繰り返し
こんな感じになってるわけですね。常に緊急性の高いことばっかりやっていると。
これって、いかにも仕事(勉強)をやっているように思えるのですが、第二領域には全く手をつけていないわけです。
この繰り返しですと、常に人生がアップアップした苦しい状況から抜け出せなくなります。
ではどうすればいいかと言うと、流れとしては、こんな感じです。
第一領域(緊急かつ重要)をやる
↓
第ニ領域(緊急ではないけど重要)を「ねじ込む」
↓
第三領域(緊急だけど重要ではない)をやる
↓
以下、繰り返し
完璧に全てこの通りにやる必要はないですが、大筋の流れとしては、こんな感じになります。
まず、「緊急かつ重要」な第一領域は先にやる。
これを終わらせておかないと、脳のリソースを食いつぶすからです。
第一領域より先に第二領域をやることも、一応可能ではありますが、やはり同じ重要なタスクなら、緊急性が高い方からとりかかった方が良いわけです。だから最初に第一領域。
問題は、その次で、ここで緊急性の高い(けど重要ではない)第三領域に手をつけてばかりいると、永久に第二領域をやれる時間が確保できません。
なぜなら、ほとんどの人が緊急性の高い第一領域はもちろん、第三領域も多数抱えているからです。
そのループを抜け出すには、
「第一領域終了」から「第三領域終了」の間のどこかで、無理矢理「第二領域の時間を確保する」(ブロッキング)
しかありません。そうしなければ、常に第一領域と第三領域の繰り返しになるからです。
受験生で例えると、かりに私立大学文系の受験生なら、受験に必要な科目が英語・国語・社会だった場合、
受験に必要な科目の授業の宿題(第一領域)を終わらせたあと、これまでなら受験に必要ではない数学の授業の宿題(第三領域)をやっていて、宿題にばかり追われていた。
(=緊急性が高い第一領域・第三領域ばかりやっていた)
そのせいでずっと大事な英語の文法の勉強(第二領域)が全然できていなかった。
このままでは、毎日宿題に追われて、いつまでたっても英語の文法の時間が取れないので、いずれ大変なことになる。
そこで受験に必要な科目の宿題(第一領域)を終わらせた後、毎日30分、文法の勉強時間を確保した。(第二領域)
その30分の文法の勉強が終わった後に、受験に必要ではない数学の宿題(第三領域)をやるようにした。
…こんな感じですね。あくまで大筋のイメージではありますが、流れとしては、
第一領域をやる→第二領域を「ねじこむ」→第三領域をやる
という形で実行していくのが、第二領域のタスクを処理していくコツになります。
それではまた。
P.S
以下は、これまでの話の復習用です。
学生・社会人、業種業界・職業に関係なく、誰もが理解しておくべき非常に重要な話なので、
「第二領域」の重要性
がまだピンとこないかたは、以下を必ず読んでおいてください。
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<人生の命運を決めてしまう
「第二領域を実行できない問題」とは?>
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基本的に、すべてのタスクは「4つの領域」に分けることができます。
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【第一領域】緊急かつ重要なタスク
【第二領域】緊急ではないけど重要なタスク
【第三領域】緊急だけど重要ではないタスク
【第四領域】緊急でも重要でもないタスク
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【第一領域】緊急かつ重要なタスク
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→すぐ実行する必要がある「問題・課題のタスク」
例)
今日中に締め切りの仕事
明日提出しないと大変なことになる宿題(課題)
突発的なクレームや問題の対応
壊れたパソコン・スマホの修理
突然の体調不良・病気への対応
危機や災害からの避難
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【第二領域】緊急ではないけど重要なタスク
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→「将来への備え」になる「質の高いタスク」
将来に向けた準備・行動(仕事の改善、読書、運動など)
今後について考える時間
予防やリスクへの対策(PC内部の整備、パスワードの変更、歯の検診など)
勉強や自己啓発(副業や投資や資格など)
研究開発や各種の投資(事業者の場合)
豊かな人間関係づくり
家族・友人・恋人らとの交流
好きなことをやる時間
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【第三領域】緊急だけど重要ではないタスク
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→「無意味」だがやる必要がある「見せかけのタスク」
例)
重要ではないメールやLINEの返信
重要ではない今日〆切の提出物・宿題
重要ではない会議・打ち合わせ
突然かかってきた電話の対応
受験とは無関係な授業への出席
強制的な友人知人先輩との会合
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【第四領域】緊急でも重要でもないタスク
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→楽しいだけで何も残らない「無駄なタスク」
例)
暇つぶしのSNSのやりとり
無目的のネットサーフィン
ダラダラとテレビを視聴
嫌なことからの逃避でやるゲーム
友達との無駄話
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■あらゆるタスクは「緊急度」と「重要度」で4つに分けたマトリクスの“いずれか”に分類できる。
■多くの人は、緊急性が高い「第一領域」(緊急かつ重要)と「第三領域」(緊急だけど重要ではない)のタスクを大量に抱えている。
■そのせいで多くの人は、「重要度」が高いタスクより、「緊急度」が高いタスクばかり手を付けてしまいやすい。
■しかし、心理的に取りかかりやすい緊急性の高い「第一領域」「第三領域」のタスクばかり処理していると、
なんとなく「仕事(勉強)をした気分になる」
なんとなく「充実した時間を過ごした気分になる」
が、その裏で少しずつ「第二領域をやらない」ことによる事態の悪化が進行している。
■気づいたら、いつのまにか「第二領域」のタスクが、事態の悪化で緊急性が高まり、「第一領域」のタスクに変わってしまう。
→結果的に、いつも「第一領域」のタスクに追われている。これでは状況(人生)が良くならない。
■状況(人生)が良くならない理由は「緊急性は低いけど、重要性が高いタスク(第二領域)」を、いつも放置し続けているから。
■「第二領域」をどれだけ実行できるかが、人生を好転させるカギを握る
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「緊急ではないけど重要なタスク」=「第二領域」
を先延ばしせずに実行できるかどうかが、人生を好転させていくカギを握る。
例)
「宿題」ばっかりしていたら、「受験勉強」ができなくて不合格になる。
「目の前の仕事」ばかりに追われていたら、「自分の価値を高める仕事」をする時間がなくなり、気づいたら市場価値のない人間になってしまう。
帰宅後に「YouTube」ばかり見ていたら、将来の2つめの収入源になる「副業」「投資」を始めることができない。
「歯の定期検診」に行くのを放置していたら、気づいたら痛み出して「虫歯」になることがある。
「人間関係を維持する時間」を作らなければ、気づいたら「孤独な老人」になってしまう。
有酸素運動や筋トレなどの「運動」を習慣にせず放置していたら、気づいたら「体力のない人間」になってしまう。最悪、「病気」にもなる。
シンガーソングライターの「歌手」になりたいのに、締め切りがないからと「作詞」「作曲」もせず、「仕事(勉強)と睡眠と遊びだけ」で毎日過ごしていたら、永久にシンガソングライターにはなれない。
すべては、
【「緊急ではないけど重要」な「第二領域」をおろそかにしたこと 】
が原因で起こった問題。
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以上