こんにちは、中西です。
現在、ChatGPTが世界中に激震を走らせています。
本日のプチメルマガでもお話ししたのですが、3月に入ってChatGPTのプログラムが
【 GPT-3からGPT-4にバージョンアップ 】
してから、その性能がさらにとんでもないことになりました。
そのGPT-4があまりにも凄すぎるので、世界一の資産家でテスラ経営者のイーロンマスクを始めとするAIの世界トップクラスの専門家らが、
「このままではChatGPTが人類に脅威を与えかねない。そのリスクを見極める必要がある」
という理由で、GPT-4の次のバージョン(現時点ではGPT-5)の開発を、
いったん6ヶ月間停止するよう求める
という公開文書に署名し、関連企業(ChatGPTのOpenAI社、Google、Microsoftなど)に訴える活動を始めました。
もはやSF映画のような展開になっています(゚o゚;;
ChatGPTを利用したことがある方なら、イーロンマスクらAI専門家らの訴えの意味も(賛否は別にして)感覚的に理解できる方も多いかと思います。
私もこのChatGPTをすきま時間にチョコチョコと使って色々試していますが、使うたびに本当に恐ろしくなることが結構な頻度であります笑
昔見ていたSFの世界が現実になってきた感じです。
で、先日このChatGPTを使っていた時、ふとこんなことを思いつきました。
「ChatGPTに目標や進捗を報告してみたらどうだろう?効果はあるのかな?」
と。先日のメルマガでもお話ししましたが、科学的な研究で、
「目標は頭に浮かべるだけより、第三者に宣言したり進捗報告をすることで、達成率が1.5倍から2倍近くになる」
ことがわかっています。
この研究での「第三者」と言うのは、当然人間だったわけですが、会話型AIのChatGPTに報告しても、人間と同じように効果があるのかどうか、ということです。
それでまずやってみたのが、ChatGPTに
「今から10分間掃除をします!掃除が終わったら改めて報告します!」
と質問を投げてみたんですよね。そうしたら、ChatGPTが
「分かりました。頑張ってください。10分後のご報告をお待ちしています。」
と返してきました。ここでまず一度「おおー!応援してくれてる!」となりました笑
それで軽くテンションが上がって、掃除を開始。
終わった後、ChatGPTに「掃除終りました!」と報告しました。
すると「お疲れ様でした」という返事が返ってきました。AIとわかっていながらも、軽くほっこりするおじさんの巻(´ー`*)
こんな感じのことをChatGPTで何度か試してみたのですが、それでわかったのは、
【 ChatGPTへの宣言・報告は、短時間だけならそこそこ効果はあり実行力が上がるが、数時間以上の長さになると全く使えない 】
ということでした。
どういうことかと言うと、先程の私の例を見ると、たしかにChatGPTに報告することで、あまりやりたくない掃除を実行できました。
これは「今からやります!」かつ「10分間」という、直近&短時間だけやるタスクだったため、AIへの宣言・報告でも実行のあと押しになったのです。
ところが、その後
「今から◯◯を1時間以内に終わらせ、終わったら報告します。」
「3時間後までに◯◯をやります!」
「現在9時ですが、18時になったら報告します!」
などなど、数時間から1日以内の時間で試してみたのですが、
どれも全然実行力が高まりませんでした。
それどころか、「終了の報告」すらやらずに1日が終わってしまうことも何度もありました。1日の終わりごろになって、
「あ、ChatGPTに報告するはずだったな。もーいいや(-。-;」
みたいになってしまうのです。全然強制力を感じない。。
「今から」という直近で、かつ、5分10分の短時間なら、実行力の後押しになる感覚はあるのですが、だいたい1時間以上になった途端に、全然報告する気力がなくなりました。(早ければ30分でも気力消失)
その理由を考えてみたのですが、結局のところ、どこまでいっても
「ChatGPTは所詮AIにすぎない。人間ではない。報告しなくても、誰も嫌な気分にならない」
と言うことを頭で理解しているからです。これで間違いないかと。
これが人間相手なら、研究結果でもわかっている通り、
「宣言したからやらなきゃ!」
という気持ちが起こって、数時間後でも1日後でも報告を守ろうと言う気持ちと、その報告時に、
「なるべく良い報告をしたい」
という気持ちになりやすいのです。
ところがChatGPTなんて、いくらとんでもないAIと言っても、人間のような感情も気持ちもありませんからね。
その「ChatGPTは所詮人間ではない」という頭の片隅にある思いが、宣言したタスクを実行するのが少ししんどくなっただけで
「ま、AIだし報告なんてどうでもいいか」
という私の悪い部分を、見事に引き出してくれた感じです笑
ただ、私だけでなく、この傾向は他の人でもほとんど変わらないと思います。
直近&短時間での宣言効果は個人差は相当ありそうですが効果はそれなりに感じたとしても、1時間以上の長時間になってきたときに、
「面倒でも、疲れていても、宣言したのだからちゃんとやらなきゃ!終わったらAIに結果報告をしなきゃ!」
とまでは思えない。その気力が全然起きない(・・;)
この傾向はおそらく私だけではなく、誰でも似たような感じになるはずです。
結局、宣言効果・進捗報告の効果と言うのは、
【 相手が人間だから成立する 】
ということで間違いないと思われます。
少なくとも、私の実感としてはそうで、他の人も似たような感じになるだろうと言う確信もありますね。
興味のある人はやってみても良いかと思いますが、多分よくても短時間でしか効果がなくて虚しくなるだけかと笑
これだけ世界中で脅威となっているAIの「限界」を、実感レベルで理解できて、大変勉強になりました。
それではまた。