- 2022-11-22
- 受験を突破する生活習慣術, 経済の話
こんにちは、中西です。
部屋の温度は、勉強や仕事に取り組むときの集中力に大きな影響を与えます。
最近このメルマガで暖房器具や電気代に関する話が増えているのも、それが理由。
今年は、エネルギー価格の高騰で電気代も激しく値上がりしているため、部屋でしっかり集中したいなら、暖房器具や電気代について、これまで以上に考えておく必要があるのです。
集中したいなら、集中しやすい自分にとっての適正温度を保つ必要がありますが、一方で、この冬は油断していると、信じられない金額の電気代が請求されるリスクが高まっています。
うまくやらないと、「集中力」と「電気代」がトレードオフのような状態になりかねないと言うことです。
つまり集中力を高めようとすると、電気代も高騰し、電気代を抑えようとすると、(寒くなって)集中力が低下する。
この状況を防ぐためには、暖房器具や電気代について、例年以上に考える必要があるということですね。
このテーマで今回取り上げたいのが、政府や知事からの「節電の要請」です。
電力の供給が逼迫しているからと言う理由で、この夏もそうでしたし、この冬においても節電の要請がされる可能性が極めて高いですが、
結論から言うと、
【 政府や知事の節電要請は一切無視して良い 】
というのが私の見解です。
先に誤解がないように言うと、今回の話は、あくまで政府や知事の「節電の要請」は無視していいと言う話で、電気代高騰を防ぐために個人(一般家庭)が行う「節電」は全く否定しておりません。
違いが少しわかりにくいかもしれませんが、要するに、自分や自分の家庭にとって必要な節電対策はすれば良いのですが、政府や知事から節電の要請があったからといって、自分にとって必要以上の節電をする必要はないと言う事です。
なぜかと言うと、まぁそもそも「義務」でも何でもなく、単なる「要請」と言うのもありますが、
政府や知事が節電の要請をするときに、以下の「2つの事実」を伝えないからです。
1.最も節電に効果があるのはテレビを消すこと
2.家庭の消費電力量は全体の3割に過ぎない
私は様々なデータを見ていて、この2つの事実に気づきました。
ちなみに1については去年もこのメルマガで話したことがあるのですが、2については新しく発見した事実です。
一応時間が経っているので再度1についても簡単に説明すると、家庭の家電別の電力消費量の割合を調べてみたらすぐにわかるのですが、
1番電力消費量が多いのが冷蔵庫で、その次に照明器具、次がテレビで、その次にエアコンと続きます。
節電の要請がされるときに、不要な照明を消したり、エアコンの温度の調整をするように呼びかける事は多いですが、
「テレビを消して下さい」
と言う話は一切出て来ません。
冷蔵庫の温度調整は難しいのと、食料を保存する生活必需品ですから冷蔵庫に言及しないのはわかります。
しかし、1番生活や命に何の関係もなく、最も手っ取り早く節電できて、その効果も高くなりやすいのが「テレビを消す」ことなのです。
政府や知事はこのことを言いませんし、当然ながら、テレビもこのことに絶対触れません。理由は言うまでもなく、テレビを消されるのが都合が悪いからです。
今時伝達手段などいくらでもあるわけですから、本当に国民に節電を呼びかけるほど、電力が危機的に逼迫しているなら、
まずはテレビを見ない時間を増やすことが、どう考えても「最も妥当な節電要請」になるはずです。
その事実を自分たちの都合で完全スルーしてるような要請に従って、寒いのにエアコンの節電をして、ひどい場合は命を落とすリスクまで高めるのは、まさに
「正直者が馬鹿を見る」
の世界を具現化してしまっています。
2つめは、そのままですが、国内の全体の電力の消費量を調べてみると、企業や公共施設の電力使用量が7割で、
「家庭の電力使用量は3割」
しかありませんでした。
一般の家庭が節電を必死で頑張ったとしても、せいぜい3割減らす位が限界だと思いますが、それは全体の1割程度(全体の3割の3割だから)の節電にしかならないと言うことです。
企業や公共施設が節電をすれば良い話で、個々の家庭が必死で、少なくとも
「節電の要請のために寒くても頑張る」
必要は全くないということです。
この「家庭の電力消費量は、全体の3割しかない」と言う事実もふせられています。
さすがに政府や知事が節電の要請をする際に、この事実に気づいていないはずがないですからね。でも、言ってしまうと都合が悪いから言わないと。
で、私が大嫌いなある知事は、「タートルネックで節電しましょう」とか、相変わらず、根拠のないクールビズの28度設定と同じような、パフォーマンス目当ての中身がないことを言っている。
まあ彼女らしいと言えば、彼女らしいですが。
▼小池百合子、「タートルネックで節電」に「アホらしい」「省エネ成り立たない」と非難轟々
https://news.yahoo.co.jp/articles/8e3d8506621ea05ef22dc330906213bfd98ff899
というわけで、政府も知事も国民に節電の要請をする際に、
1.最も節電に効果があるのはテレビを消すこと
2.家庭の消費電力量は全体の3割に過ぎない
と言う事実は一切隠していますし、
上記の通り、寒いのをこらえて一般家庭が頑張って暖房を節電したところで、政府の節電要請には、そもそもほぼ貢献できないので、複数の観点で
「政府や知事の節電要請には従う必要が全くない」
と言うことになる…と私は考えます。
ただし、繰り返しますが、電気代高騰から家計を守るための節電は、この冬は必要になってきますので、まとめると
「自分のために節電はするけど、政府や知事の節電の要請は一切考慮しない」
と言う姿勢で、この冬に臨む形でいいと思いますね。
それでも結果的に、彼らの望む要請には従っているのと実質的には変わりませんので、
「他の皆さんが節電しているのに、自分だけ節電しないのは心が痛い」
なーんて考えなくていいと思います。今回に限らず、彼らの要請や政策は、基本的にほとんどが
「正直者が馬鹿を見る」
ようになっていますので。
政府や知事からのお願い的なものに対しては、真面目な良い人ほどご注意くださいませ。
それではまた。