こんにちは、中西です。
本日は日曜日ですので恒例の雑談系ネタで。
(このメルマガは休日は雑談系になることが多いです)
選挙前だからというわけではありませんが、久しぶりに財政系の話を。
7年ぐらい前から度々この問題を取り上げているのですが、その理由は、これが日本における最も重要かつ深刻な問題だと考えているからです。
「考えている」と言いますか、事実として完全にそうなのですが、それを正確に理解している人があまりにも少ないので、度々お伝えしております。
具体的に言うと、いま最も旬な話で言えば消費増税です。
ご存知の通り10月から消費税が10%になるのですが、これがどれほど愚かな
「100%完璧に間違った愚策中の愚策」
であるかは、少しでもちゃんとしたルートから調べたことがあるなら、誰にでも解る話なのです。本来は。
この件については、以前こんな記事も書きました。
▼「10%の消費増税」が日本を滅ぼすことが心理実験で証明された(雑談)
要するに、デフレ(総需要が不足した状態)で増税をして景気を回復させることなど不可能であり、実際にデフレで増税して経済復興した国など過去に存在しないわけです。当たり前。
そんな状態を20年間も続けていて、2014年の8%への消費増税後、ものの見事に各種の指標(ex.GDP、実質賃金、総税収、決まって支給する給与、各世帯の消費支出額、中小企業DIなど)が悪化しているのがデータではっきりと出ているのです。
こんな酷い状態で10%に上げたらどうなるか。
上の記事でも書きましたが、5%→8%に3%アップした2014年より、8%→10%に2%アップする2019年のほうが、圧倒的に最悪の自体を招く可能性が高いのです。
細い理由はいくつもありますが、京都大学の藤井聡教授(元内閣官房参与)の調査では、前回とは比較にならないほど買い控えが起こることが判明しています
理由は実に単純で「10%」という数字がわかりやすいからです。簡単に計算できるからです。
消費税が8%のときは、まだ1ケタですし、税金の計算もわかりにくいのであまり気にせず物を購入していた人が少なくありませんでした。
ところが10%になると、小学生でも2秒で税率を計算できてしまうわけです。おまけに2ケタの税率。これで庶民の購買意欲が高まると思うほうがどうかしてます。
さらに消費税の問題は、単に「ショッピングで払うお金が高くなって嫌だな(ノ_-。)」と言う話ではないわけです。
その庶民感情から消費が抑制される→企業の売り上げが低迷する→所得が低下する(収入が減る)→税収が下がる→GDPが衰退→国力が低下→衰退途上国化→総貧困化→大勢の自殺者を出す
→→→最終的には、自分たちが世界の中心だと考えているどこかの国の「属国」になります。ひらたく言うと奴隷です。というかすでになりつつあります。
これを「大げさ~」とか一瞬でも思った人は、完全にお花畑としか言いようがないというのが正直なところ。
・・・上記の流れがこの先待っているというか、この流れで今日まで20年以上ずっと来たのが我が国であり、それはデータではっきりと証明されています。
にもかかわらず、複数のメディアの世論調査を見る限り、日本人の約半数弱もの人が、いまだに消費増税に賛成している異常事態。ぶっちゃけ自分たちで自分たちの首を絞めてるわけです。
貧困化のデータを見て恐ろしいペースで進んでいて、消費者金融の利用者が1000万人を越えており、利用目的のトップ(半数以上)が「生活費」である国の、一体どこが先進国なのでしょうか。発展途上国以下の衰退途上国でしょう、どう見ても。
これ、とんでもなく深刻な問題なんですが、はっきり言って解決策は簡単ですし、解決する方法なんて知っている人は普通に知っているし、分かっている専門家は様々なメディアで訴えておられます。
が、解決策があるのに、なぜこの国はこんなアホみたいな事態になっているのか。
明確な原因は複数存在しています。
たとえばこの問題を正しく理解している専門家がテレビに出演し、問題の間違いを指摘しても、その最も重要な部分だけが毎回カットされる、と出演者本人がブログで訴えてることもザラ。普通の話です。
このあたりついては過去に何度も説明してますし、ここで書いてたら長くなりすぎるので端折りますが、 理由があってこうなってるのです。
そのうちの一つが「いわゆる国の借金」の問題になります。
「国の借金が1100兆円を超えた。赤ちゃんからお年寄りまで、一人当たり約900万円もの借金を背負っている。このままいくと日本が財政破綻する」
・・・・こんな“絶対に1%もありえない完璧に間違ったア〇丸出しの報道”が、いまだにふつうに新聞・テレビでなされていると。
具体的には私が記憶してる限りで読売新聞、朝日新聞、産経新聞、日経新聞、時事通信、キリがないですが、新聞は全滅状態。当然テレビも同じ。
マスメディアがまだこんな“デタラメにもほどがある報道”をしているわけです(状況を理解してもらうためにわざと煽ってます)。
「国の借金って?」「財政破綻って具体的にはどういう状態?」
少しでも疑問を持って考え、調べれば、いかにこれらの言葉がいい加減な、ある種の悪意に満ちたプロパガンダであるかがわかってくるのです。
簡単に言えば、「国の借金が大変なことになってて財政破綻しかねない」といまだに信じている人は、全員騙されてるよ、というのが客観的な事実ということになります。
これ、万が一にも私が間違ってたら死んでもいいよ。
もう一回言います。私が間違ってたら死んでもいいですから。
細かい説明は省きますが、ここで言われている借金というのは国債のことであり、その国債の内訳を見れば全て自国通貨建てです。ひらたく言うと「円」で持っているのです。よく
「ギリシャは借金で破綻した。ロシアやアルゼンチンも国の借金で破綻した。日本もやばい!」
みたいなことを言っている人(著名人・言論人・メディア)がいますが、これを言った人の経済の話は、今後一切聞く必要はありません。
ギリシャやアルゼンチンの借金は「外貨(共通通貨)建て」の借金なのです。ようするに外国からお金を借りていたのです。
日本の負債は全て自国通貨建て(円)ですから、日本円の通貨発行権のある日本政府が、 100%日本円建ての負債で債務不履行(財政破綻)することなど、絶対にありえないのです。
余談ですが、これについて笑ってしまう話が1つあります。
財務省は、あれだけ財政破綻の話をメディアや御用学者を利用して国内に普及させておきながら、その財務省内のホームページで、
「外国の格付け会社」(各国ごとのランクを格付けしてる会社)に対し、自らの主張を覆す、こんな意見を書いているのです。
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<外国格付け会社宛意見書要旨(財務省ホームページより)>
「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。デフォルトとして如何なる事態を想定しているのか。」
※デフォルト=財政破綻のこと
https://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm
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・・・・これね、日本人全員で爆笑しないといけないところなんですが、わかりにくいので解説しますと、
ようするに外国の格付け会社が、日本の格付け(国としてのランク)を勝手に落としたことがあったのです。
その理由の1つに日本の財政破綻リスクが挙がっていたようで、それに腹を立てた財務省が“思わず本音をポロっともらした”ということ。
たとえば、ブラック企業の社長が社員にこんなことを言ってる。
「うちは借金まみれでもうすぐ倒産しそうなんだ!お前ら、もっと頑張ってはたらけ!倒産したら大変だろ!頑張って商品を売って、もっと金を稼げ!!」
みたいなことを社員に言ってる。しかし、借金なんて大嘘で、そう言って社員を働かせて給料をぼったくり、自分がえらそうに振る舞いたいだけ。
ところが、あまりにもそんな嘘を社員に言い続けてたら、どこかでその話が漏れて、取引先の銀行に伝わり、銀行から
「おたくの会社、そんなに借金かかえてんの?やばそうだから、会社としてのランク下げさせてもらいますわ」
みたいに言われた。それを聞いたブラック社長は大慌てで、
「いやいや、借金なんてありゃしませんよ!借金してないんだから、うちが倒産するはずがないじゃないっすか!」
みたいに弁明している。
自分の強欲でついた嘘が広がって、銀行に格付けランクを落とされたから、つい本当のことを言ってしまった、という情けないブラック企業の経営者。それがこの、
「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。デフォルトとして如何なる事態を想定しているのか。」
という、外国の格付け会社に顔を真っ赤にして思わず漏らした本音なのです。これを日本人全員で思いっきり笑わないといけないのですよ、本来は。
「日本は自国通貨建ての国債しかないんだから、デフォルト(財政破綻)なんてしないんだからね!!ていうか、デフォルトって何のことを指して言ってんだよ!(そんなリスク、日本にねーよ!)」
と、財務省が自ら本当のことをポロリと言ってしまったのですから。
そもそも政府の負債は、江戸時代からずっと右肩上がりで増え続けていて、今では当時の「3000万倍」以上もの負債額になっていますが、いまだに日本は破綻してません。いつその借金とやらで破綻すんの?って感じ。
「赤字はダメ!悪いこと!」
というのが庶民感覚ですが、その庶民の家計簿的な発想を、そのまま国にも当てはめてしまい
「国も赤字は絶対ダメ!借金は危険!」
とか思い込んでしまったところに、この国の衰退と国民の貧困苦の原因があるのです。
その我々の無知さが、自分たちで自分たちの未来と、未来の子孫までを苦しめ続けようとしている・・・というのが実態です。
(最近は就職氷河期世代の子供が大学生になりつつあり、その大学生がより貧困化しています)
ただ希望はあって、私はこの問題に10年前に気づき、7年ほど前からこのブログでも伝え始めましたが、明らかにこの問題に対する世間の認知度が変わってきています。
あくまで私の印象ですが、2~3年ぐらい前まではほとんどの人(99%以上)がピンと来ていないという感じでした。4~5年前なんて、「国の借金なんてない。日本は財政破綻しない」とか言ったら、頭のおかしい人みたいな感じだったと思います(笑)
これが1年半前ぐらいから、急にこの問題を理解している人が増え始めて、
特にこの半年ぐらいは、一気に、急速に、「日本は財政破綻しない」という事実を理解している人が増え始めた感じがあります。
それはこの問題をずーっと指摘していた経済評論家の三橋貴明氏、京都大学藤井聡教授、現役官僚で評論家の中野剛氏、元大蔵官僚の高橋洋一氏らの長年にわたる訴えが、少しずつ浸透して、
いわゆるティッピングポイント的に(成長の2次曲線的な感じで)、ある時点から急に認知され始めた、という実感があります。
なんせ真実ですから。このネット社会にこれだけの大嘘をつき続けるのは、Z省やその御用学者の皆々さま(筆頭は、まともな根拠を一切出さずに消費増税を推進している「東大名誉教授(笑)」の吉○洋=A級戦犯)でも、難しいということでしょう。
時間はかかりますが、ネット社会ではいずれ必ず真実のほうが広まる。この件が、その典型例になりそうな予感がありますし、そうならないといけません。
というわけで、概要しか伝えていないので謎が残った人も多いかもしれませんが、消費増税の問題は買い物の問題ではなく、「人の生死に関わる問題」であり、
その大元は完全に間違った「国の借金プロパガンダ」にありますので、これまであまり理解できていなかったという方は、ぜひよかったらこの機会に調べてみてください。
(おすすめは上で紹介したこの問題の間違いを長年指摘続けてきた人たちの本、あるいはもっとわかりやすいコンテンツとしては、
「山本太郎氏のここ1年ぐらいの演説(の財政に関する部分)」
です。少なくとも現在の山本太郎氏の経済分野に関する発言を受け入れられるかどうかは、「思想信条の問題」ではなく、「客観的事実を理解してるか理解していないかの問題」です。
いまだに彼をキワモノの政治家扱いしている人は、彼の最近の発言を全くご存知ないか、残念ながら財政問題を全く理解できていないか、のいずれかということになります。
私は彼の財政問題に関する見解を、全面的に支持します(まあ実際は、彼は上記の正しい訴えをしている専門家の方々から学んだのですが)。
念押しで繰り返しますが、
「国の借金問題など存在しない」
「日本が財政破綻する確率は0%」
「消費増税で景気回復することはあり得ない」
というのは、私の見解ではなく、ただの事実です。
それではまた。