- 2016-5-9
- 志望校・進路の決め方
こんにちは、中西です。
前々回、
「志望校選びは“大学から決める”でも
“学部から決める”でも、どちらでもいい」
という話をしました。
今回は、「学部の決め方」について。
学部については、すでに強烈に興味がある
分野がある人は話は早いわけです。その
分野が学べる学部を探せばいいだけですから。
一方で
「自分が何に興味があるのかわからない」
という人もいるでしょうし、興味のある
分野がいくつかあったとしても
「大学の学部として選ぶ場合に、何を基準
にどのように選べばいいかわからない」
という人もいると思います。
そういう人は、大学にはどんな学部が
あるのかを一通り調べてみて、
「この学部は何となく面白そうだな」
と直感的に思う学部を選べばいいです。
こんなことを言うと進路指導の先生とかに
怒られるかもしれませんが、大学の学部
なんてわりと軽いノリでフィーリングで
決めてしまっても、そんなにおかしなこと
にはならないと私は思っています。
大学の学部選びにおいて
「どの学部にするか」
を真面目に、真剣に、自分の将来を見すえて
あまり長い時間考え続けても、それほど
意味が無いのです。
なぜなら、前々回のメルマガでも書きましたが、
「自分の将来」についての明確な答えなんて、
この時点では出せないから。私は文系なので
特に文系は間違いないですね。
ただし、「なりたい職業の候補」がすでに
あるのであれば、その職に就くために必要
な学部に入っておかないといけない場合が
ありますので(法律系、医療系、研究職など)、
少数派でしょうがそういう場合は別です。
ただ大半の「自分がまだ将来何になりたい
のかわからない」という受験生は、
学部選びは直感的に決めればいいです。
理由はいくつかあるのですが、
———————————————
1、“自分の興味のある分野”なんて後で
変わる可能性も大いにある
2、入学後に本当に興味のある分野が
見つかっても、その学部に在籍したまま
独学で勉強することも可能
3、就職するときに、企業側はその人が
「何学部」かなんて見ていない
4、大学で学ぶ知識が、将来の仕事で直接的
に活きてくることは非常にまれ
———————————————
・・・このあたりが、「学部選びは直感でいい」
と私が思う理由です。
この4つをそれぞれ解説すると長くなります
ので省略しますが(「大学生活パーフェクト
攻略法」ではこの部分はかなり突っ込んで
解説しましたが)、まあ詳しく解説しなくても
上の4つを読むだけでもポイントはわかるはず。
ようするに大学進学の際に決めた「学部」の
自分の将来に与える影響度は非常に小さい
ということです。
そこで学ぶ知識も、教養的な意味では学び
にはなりますが、直接的に何か将来に役立つ
ことは本当にまれ。
そもそも大学という世間からほとんど隔離
された空間で研究されている内容が、
大学卒業後に企業社会(資本主義社会)の
ど真ん中で生きていかなければならない人たちに、
直接的に役立つ情報を提供するのは
非常に難しいわけです。
ちなみに新大学1年生は、ちょうど今頃
大学の授業の恐るべきつまらなさにガッカリ
して落胆しているか、
もうさっそく「大学なんてこんなものか」
と見限って授業以外の部分で頑張ろうと
している人も多いでしょう。(そうでない
真面目な人は大学の授業に落胆しすぎて
五月病になっているかもしれませんが。。)
また、将来あなたがどこかの企業に
就職活動で面接に行くにしても、
「君は文学部だけど、うちは塾だから
教育学部の人間しか採用しないよ」とか
「うちはIT企業だから政治学部の人間
なんて採用しないよ」とか
「うちはマスコミだから文学部出身の人間
なんて採用ないよ」
みたいなことを言われることなんて、
まあまずありません。万が一そんな
「出身学部で人を見る(出身学部が
選考基準になっている)」会社
があったら、相当頭が悪い会社なので
行く必要ないです。
というわけで、大学の「学部」で学べること
に期待しすぎると、かなり高い確率で期待を
裏切られますし、また現実的に考えても
「どの学部で何を学ぶか」
は自分の将来に直接的にはあまり
影響しませんので(とくに文系)、
強烈に学びたい分野がすでに明確にある
受験生以外は
「なんとなく興味がありそうなことが
学べる学部を、直感的に選ぶ」
という形で決めて問題ありません。
それではまた。