- 2015-8-24
- おすすめ記事, 勉強のやる気アップ法, 勉強のストレス解消法, 勉強の集中力をアップさせるテクニック, 受験生が陥る不安・焦りの対処法
こんにちは、中西です。
昨日の
「ポジティブ心理学」
の話が好評だったので、その続きを。
※まだ読んでない方は、以下からどうぞ。(読まなくても今回の話はわかります)
簡単に復習すると
ポジティブ心理学というのは
「幸福感を高める」
ことを学問として研究していく
心理学の一分野です。
マーティン・セリグマン教授によって
1998年に創設されたばかりですので、
まだそんなに年月はたっていないのですが
近年大変注目されています。
このセリグマン教授が推奨している
幸福感を高めるための方法論の中に、
とても興味深いものがあります。
それは、
「three good things」
と呼ばれる誰でもできる簡単なプログラムで、
具体的には
【 寝る前に、その日に起こった良いことを
3つ書くと幸福感が高まる 】
という方法です。
しかも、これは「1週間続ける」だけで
劇的に効果が出てくることがわかっていて、
うつの改善効果もあることが
判明しています。
これはとくに何かその日に
素晴らしいことがあったとか、
楽しいイベントに参加した!といった
非日常的な一日である必要はなく、
淡々とした
ごく普通の日常生活の中から
「寝る前にその日の良かったことを3つ書き出す」
だけで幸福感が持続的に
高まっていくという方法です。
なお、
「なぜその良いことが起こったのか」
も一緒に考えていくといいようです。
面白いのは、この習慣を
1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月と継続するほど
「幸福度」のスコアがどんどん右肩上がりで
上がっていくことが判明している点。
ここで勘のするどい読者さんなら、
「幸福度が上がったって、受験生にとっては
気休めにしかならないのでは?」
「受験生がそんな幸福感に
浸っている場合ではないのでは?」
なーんて思われたのではないかと
推察しますが、
実は「幸福感」を高めることは
受験生にとっては一時的な
気休めなどではないのです。
もしそんな話なら
このブログで紹介はしません。
実はポジティブ心理学では
「幸福感」が高まることで、
「生産性」までもが同時に高まる
ことがわかっているのです。
これは個人的な経験からも
非常に納得がいきます。
一番典型的な例ではないかと思うのが、
恋愛をしている「幸福感」の高まり
による生産性のアップです。
ある日突然、友人知人が勉強や仕事を
バリバリこなすようになって、
やる気に満ち満ちた状況になっていて、
雰囲気がガラっと変わった場面に、
過去何度も遭遇しました。
女性なら何やらオーラが出て
ちょっとキレイになったんじゃない?みたいな(笑)
「彼(彼女)のこの変わりようは何なんだ?」
と思ってくわしく聞いていくと、
「最近、彼女(彼氏)ができた」
といったオチだったことが何度もあります。
あるいは、結婚した直後の人や、
子供が出来たばかりの人もそうですね。
そういう人は猛烈にやる気に満ち溢れて
仕事をしていることが少なくありません。
私はそれは「責任感」から来ているのかと
思ったことがあったのですが、
(それもあるでしょうが)
ポジティブ心理学の観点に立てば
「幸福感が一気に高まったから」
だと考えられるのです。
【 幸福感がMAXに高まったからやる気が猛烈に出て、
生産性が高まった 】
・・・という説明が、今では一番辻褄が
合っているように感じます。
したがって話を戻すと、
受験生が
「就寝前に今日の良いことを3つ書く」
ことにより「幸福感」を高めることは、
一時的な気休めでもなんでもなく、
勉強のパフォーマンスアップにとって
モロ有効だということですね。
さらにいえば、前回、
「身体を毎日のように動かすこと」
が幸福感を高めると同時に、
脳が活性化して生産性・集中力が
アップするという話をしましたが、
これも見方を変えれば、
【 身体を動かすことによる「幸福感」の高まりで
「生産性」が高まった 】
という見方も出来るわけです。
「幸福感」と「生産性」は、
なんとなく無関係のような、
へたをしたら
真逆のようなイメージすらありますが、
実は密接に関係していると考えて
間違いなさそうです。
なお、この方法が有効な理由は、
「一日の終わり」
にその日の記憶を反芻すると、
「その日の印象」
として強く残りやすいからです。
翌日以降に思い出しても、
もう「過去の話」になってしまいますので
その日の幸福感として感じることが
出来なくなります。
以前こちらの記事にも書きましたが、
「寝る前」
というのは意外に影響力の大きい
とても重要な時間帯なので、
この方法論においても、
「その日の寝る前までに」
は重要なポイントになります。
どうせ勉強するなら、
少しでも「幸福感」を感じながら
「生産性」を高めて
勉強した方が楽しいですからね。
よかったら参考にしてみてください。
それではまた。
<関連記事>
「幸せ」になるコツが判明~ポジティブ心理学~
「寝る前の時間」の恐るべきパワー(実話)
P.S
実はポジティブ心理学には
いくつかの注意点もあるのですが、
一気に話すとややこしくなるので
まずはそのプラスの面をご紹介しました。
(といってもプラス面もまだまだあるのですが)
注意点の方については
また別の機会にお話しますね。
参考:立教大学名誉教授 松井賚夫氏「プレジデントオンライン 就寝前の「3つのよいこと」メモ習慣」 http://president.jp/articles/-/5031
「幸せがずっと続く12の行動習慣」
(ソニア・リュボミアスキー著、日本実業出版社)
ポジティブ心理学(ウィキペディア)
https://ja.wikipedia.org/wiki/ポジティブ心理学