- 2026-8-29
- 受験を突破する食事法
こんにちは、中西です。
前回まで5回にわたり、飲食が心身に与える影響についての研究をご紹介してきました。
ここまでの内容を簡単にポイントだけまとめますと、
1、美味しいものを食べると、やる気や集中力がアップする(九州大学の研究)
2、体の水分が不足するとストレスが増大する(イギリスの研究)
3、軽い脱水状態なら、緑茶でも水とほぼ同じように水分補給ができ、カフェインの利尿作用で尿が増えることもない(奈良女子大学の研究)
4、無糖の炭酸水を飲むことで間食・飲食が減り、体重もわずかに減少する(アサヒ飲料など4つの組織による研究)
5、食物繊維や植物性食品が多い食事をした日は、その日の夜の睡眠の質が高くなる(イスラエルのテルアビブ大学の研究)
このような研究をご紹介してきました。
この流れで、今回も最近公開された研究で、食事に関する興味深いものがありましたのでご紹介します。
まず結論からざっくり言いますと、
【 同じ食事でも、早い時間帯に食べる方が、遅い時間帯に食べるより血糖値は上がりにくい 】
ということが判明しました。※参考:本メール下部に記載
この研究は先月公開されたもので、イェール大学医学部やアムステルダム大学医療センターをはじめ、
ライデン大学、マーストリヒト大学、オランダ神経科学研究所、マクマスター大学など、複数の機関に所属する国際研究チームによるものです。
これだけでめちゃくちゃ信用度が高そうなのですが、今回の研究は新しく参加者を集めて行った実験ではなく、
過去に行われた研究をまとめて分析したメタ分析
となっております。
(メタ分析というのは、科学的に最も信頼度の高い研究)
どのようなメタ分析だったかというと、
55,569件の文献を調べて、最終的に44件の研究を分析対象としたものです。
その内訳は、37件が1週間以内の短期研究で、残り7件が2週間から12週間の比較的長めの研究でした。
研究チームは成人を対象に、早い時間に食べる場合と遅い時間に食べる場合を直接比較し、
食事時間と血糖値を調べた多数の実験をまとめました。これが今回のメタ分析の特徴です。
で、この研究の結果、2つのことがわかりました。
【 結果① 早い時間帯に食べると、食後2時間の血糖値が低かった 】
数字で言うと27mg/dL程度低かったようなのですが、これは単なる「少し違った」というレベルではなく、統計的にも有意な差でした。
【 結果② 血糖値のピークも低かった 】
もう一つ明確な差が出たのが、この食後の血糖値の最大値です。
だいたい19mg/dL低かったようです。
つまり、遅く食べると血糖値がより高く上がりやすく、早く食べると血糖値の上昇を抑えやすいという傾向が確認されたわけです。
では、なぜ食べる時間を変えるだけで血糖値の上がり方が変わるのかというと、
体内時計(概日リズム)が関わっているようです。
人間の糖を処理する能力は1日中一定ではなく、研究論文でも日中から夕方にかけて低下することが説明されています。
なので、同じような食事を食べたとしても、
体が糖を処理しやすい早い時間と、処理能力が落ちている遅い時間で比較すると、
血糖値の上がり方が変わる可能性があるということですね。
ただ、今回は1週間以内の短期研究の方で明確にその差が見られたようです。
2週間から12週間の長めの研究の方では、統計的に明確な差とまでは言えなかったようなので、完全に確定とまでは断言できない感じです。
とはいえ、
「早い時間の方が血糖値が上がりにくい」
とざっくり理解しておいて、概ね問題ないかと思います。
まあ、体験的にも遅い時間に食べた方が太りやすいというのは、誰しも経験したことがあるのではないかと思います。
その一つの要因が、メタ分析で確認できたということになりますね。
血糖値の上がりやすさというのは眠気にもつながったり、集中力の低下にもつながっていきますので、
なるべくなら血糖値の上昇幅は少ない方が、食後の生産性や体調も良くなります。
その辺も踏まえますと、同じ食事をするなら、なるべく早い時間に食べた方が、
集中力の点でも、体調の点でも、健康やダイエットの点でも、
遅い時間よりは良い可能性が高い、ということは言えます。
特に夕食は、早く食べられるならあまり後回しにせず、なるべく早めの時間に食べておいた方が良さそうですね。
食後の血糖値が気になる方は、参考にしてみてください。
※参考
Effects of timing of meal intake on glucose metabolism: a systematic review and meta-analysis of human intervention studies
https://www.nmcd-journal.com/article/S0939-4753(26)00340-6/


集中力研究家&コーチ中西の










