- 2013-5-8
- 元アメブロ記事(13年2月~14年5月、修正中), 効率的な勉強法~中上級編~, 受験を突破する記憶術
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
受験勉強で非常に大きなテーマとなるのが、
【 学んだ知識をいかにしっかりと定着させるか 】
という問題です。
「しっかりと」とあえて付けたのは、実際のところ「勉強したつもり」「覚えたつもり」の状態になっていて、知識が定着したかどうかの確認があいまいなまま、受験本番を迎えて失敗するケースも少なくないからです。
「覚えたつもり」と「覚えた」のあいだには、天地の開きがあります。その2つはもうまったく別物なのです。キンタローと前田敦子くらいに違います。
「知識がしっかりと定着したかどうか」を確認する方法は複数ありますが、その中でもトップクラスで効果的な方法をご紹介しますと、
【 先生になりきって、エア授業をする 】
という方法です。
「エア授業」というのは、自分が覚えたい内容を、誰に教えるわけでもなく、一人でぶつぶつ小声で解説すること(゚o゚;。
目の前に誰かがいるという前提で、その相手に向かって「たった今自分が覚えた内容」を、わかりやすく解説する演技をするのです。
ようするに、あなた自身が先生になりきって「一人授業」をするわけですね。
生徒が一人しかいない「一人授業」ではなく、先生が一人でぶつぶつ言ってるという、ちょっと客観的に見ると危ない人に見える「一人授業」。
これの何がいいかと言いますと、演技ではありますが、他人に説明しようとすることで、さきほど覚えた知識が頭の中で整理され、脳にしっかりと定着することができるからです。
以前、私は塾の数学講師をしていたことがありますが、最初に授業をやったときには、まあ教えるのに苦労しました(>_<)
あたり前ですが、私自身は問題はスラスラと解けるわけです。
が、自分が解けたとしても、その解けるプロセスを「理解していない第三者にわかってもらう」というのは、
その問題についての解法プロセスを、もう相当根本的なところまで完璧に理解できていないと、他人にそれを理解してもらうことなど不可能なのです。
そうやって相手に解説しようとすることで、自分の頭の中の知識を整理せざるを得なくなります。
そのプロセスによって、自分自身の知識が、いっさいの曖昧さを無くして、完璧に頭に定着するようになるのです。
「人に教えることほど勉強になることはない」「教えている人が一番学んでいる」とよく言われますが、それはまさにこのこと。
あなたも学校の先生が、最後の授業とかで「私が一番教えてもらいました。成長させてもらえました」などと言っているのを一度くらい聞いたことがあるかと思いますが、
あれは別に謙遜して言っているわけではなくて、実感として、生徒に教えている先生自身が、誰よりも一番成長しているのを感じるものだからなのです。
目の前にいる第三者にそれを教えるという行為は、それくらい強力な「学び」になります。
いっけんすると「教える」というと、「知識を外に出す」アウトプットの行為に見えますが、
実は、それによって知識が完璧に定着するという意味では、「最強のインプット行為」だといえるのです。
誰かに知識を「教える」ことは、それほどまでに「頭の中で知識が完璧に整理され、根本的に理解している」状態でないとできない行為です。
よって、その性質を逆手に利用してやればいいわけですね。
「頭の中で知識が完璧に整理され、根本的に理解している」状態になるために、「教える演技」をする。
これは、脳の構造的に見て、非常に合理的な暗記テクニックだといえるのです。
できれば、家族や友達を相手にやれれば理想ですが、なかなか難しい人も多いでしょうから、その場合は、誰かが目の前にいることを想像して、教えるフリをするだけでも十分です。
ただ、小声でもいいので、声は出したほうがいいですね。
「言語化」することが大事なポイントなので、頭の中で教えるフリをするだけでは少し弱いです。
最悪、口を動かすだけでもいいのでやっておきましょう。自習室で一人でブツブツ言ってたら、隣の人に怖がられますからね。まあたまにけっこうな音量でブツブツ言ってる人もいますが、マナーは大切(-_-;)
というわけで、「先生になりきって一人授業をする」というのは最強の記憶定着テクニックなので、
受験勉強をしていて覚えたかどうか怪しいときや、複雑な内容をしっかり頭に定着させたいときには、ぜひこの方法を利用してみてください。