- 2025-7-22
- 受験を突破する健康管理術
こんにちは、中西です。
いよいよ夏休みシーズンに入ってきて、暑さも1年のピークの時期に突入してきました。
ここからしばらくは非常に暑い日々が続きます。
この状況で注意しなければならないのは熱中症です。
熱中症については、少し前にその対策をいくつかお伝えしましたが、今回は少し別の角度の熱中症の研究結果をご紹介します。
熱中症は、実は自宅でなる人が少なくないのですが、なぜ直射日光がないはずなのに自宅で熱中症になるのかを調べた研究です。
特に自宅で熱中症になるのは高齢者が多いので、高齢者を被験者に調べました。
結論から言いますと、
【 脱水の影響は 数日単位で蓄積される 】
ということが判明しています。※参考:本メール下部に記載
これが、熱中症が自宅で起こる原因のようです。
この研究は名古屋大学・名古屋市消防局・横浜国立大学の共同研究で、高齢者が自宅で熱中症になるケースが多い原因を調べたものです。
研究の方法としては、名古屋市の救急搬送データ(2019年から2020年の約2500人)を活用し、そのうちの高齢者約1300人を対象に解析しました。
分析では、熱中症を発症した人の体温、発汗量、室温、天候データなどを使ってシミュレーションしたようです。
データを分析したところ、高齢者の搬送者の55%が自宅で熱中症になっていました。
半分以上なので、高齢者の場合は自宅で熱中症になるケースがやはり非常に多いようです。
そしてこの研究の重要な発見としては、脱水の影響は1日だけではなく数日間にわたって少しずつ蓄積されていくことがわかりました。
高齢の熱中症患者の3割以上は、体温調節機能が低下している可能性があるようで、発汗機能の低下によって暑さを感じにくくなっているようです。
それらが原因で、暑いと感じにくかったり、あるいは喉が渇かないと思っていても、実は体内では脱水が進行している可能性があるとのことです。
何が怖いかというと、熱中症は自覚症状がなくてもリスクがあるため、感じていなくても予防が重要になるということです。
特に高齢者は要注意です。
自覚症状が出たときにはもう遅いので、早め早めに予防をしておくのがポイントです。
予防方法としては、少し前のメルマガでも書きましたが、日頃からウォーキングなどの有酸素運動をしたり、入浴などで汗をかいておくことがポイントになります。
少しでもいいので汗をかいておくと、体が汗をかきやすい体質になるので、熱中症の予防になります。
というわけで、熱中症はその日の暑さや水分不足だけで起こるわけではなく、数日間の水分不足や体の反応の鈍さが積み重なって起こるので、1日単位で見ないのがポイントになりますね。
睡眠不足も蓄積されていく「睡眠負債」が科学的に判明していますので、熱中症も睡眠負債と同じような考え方でいいということです。
特に高齢者の方は「喉が渇いていないから大丈夫」とは限らないので、水分をこまめに取るのも重要ですし、先ほど申し上げた通り、汗をかくのも重要になります。
そういえば私のコーチングプログラムのメンバーさんでも、この数週間で熱中症や熱中症に近い症状になってしまった人がいるのですが、結構な日数続いていました。
そんなに何日も続くものなのかなと思っていたのですが、今回の研究を見ると、やはり熱中症というのは1日単位のものではなく、何日間も続くということですので納得です。
熱中症の予防や症状などを考えるときは、今日1日だけの話ではなくて、過去数日の自分の状況を振り返って考えないといけませんね。
※参考:「高齢者はなぜ自宅から熱中症で搬送されるのか? ~計算科学と熱中症搬送者統計データの融合による科学的な裏付けに向けて~」名古屋工業大学
https://www.nitech.ac.jp/news/press/2021/9079.html


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