- 2022-12-18
- 受験を突破するマインドセット
こんにちは、中西です。
昔、ある業界で急成長していた有名な優良企業にバイトの面接に行った時に、面接担当の女性から、最後にこう聞かれました。
「中西さんは自分の運はいいと思いますか?」
この質問が来た瞬間にピンときたのは、この質問は目の前の面接担当の女性が確認したいのではなく、経営者から最後にこれを確認をするように、面接担当に指示している質問だなと。
この会社の経営者が松下幸之助(経営の神様。パナソニック創業者)や船井幸雄(経営指導の神様。コンサル業界初の上場企業の創業者)らの本を読んでいて、
「自分は運が良い人間だと思い込む重要性」
「運が良い人間を採用する」
といった彼らの言葉を採用面接で実践してるんだろうな、と思ったわけです。
当然、私の答えは「すごく運がいいと思います!」で、まぁ本当にそう思っていたので、その理由をつらつらと答えました。で、採用。
以前、松下幸之助さんの本を集中的に読んでいたことがあるのですが(大学1年の4〜5月頃)、大昔の話なのに結構記憶に残っていて、確か彼はよくこう言ってました。
「運が良いと思い込んでいると、本当に運が良くなる」
つまり、運がいいと言う事実が先にあるから、自分が運がいいと思い込めるのではなく、
運がいいと思ってるから、実際にどんどん運が良くなっていく。彼は様々な本で何度もそう言ってました。
彼自身が小卒で学歴がなく、家庭が非常に貧乏で、幼少期から若い時代にかけて親や兄弟が次々に亡くなり、自分自身も体が病弱で結核になって死にかけるなど、運の悪さが凝縮したような人生でした。
そこから1代で日本一の高額所得者(確か資産2000億とか)となり、世界の松下を築きあげたわけですから、ある種の精神論とは言え説得力があります。
興味深いのは、彼のこの「運がいいと思っていると運が良くなる」理論が、近年の研究でどんどん科学的にも認められてきていることです。
ケルン大学の研究では、参加者全員にパターゴルフをしてもらい、その半分の人に
「あなたに渡したボールはラッキーボールです」
と伝えたところ、伝えられなかった残り半数の人より35%もカップイン率が高くなったようです。
この手の研究で35%アップと言うのは著しい違いです。
「ラッキーだと言う思い込み」
は、それほどのパフォーマンスアップ効果があるということです。
単なるラッキーボールですらそうなのですから、
「自分は運がいいと思い込むこと」
が、日常生活や人生全般に多大なプラスの影響を与えるのは、容易に推測ができます。
この手の話は、精神論だとかスピリチュアル的に解釈されやすいですが、すぐそのようなレッテルを貼って否定するのは損だと個人的には思います。
幸福論だとか感謝の研究だとかもそうですが、近年は、以前なら宗教やスピリチュアルや精神論的な自己啓発でしか扱っていなかったことが、
科学的な研究で、次々に正しかった・効果があったといった証拠が出てきてますからね。
そういえば、ライター時代に取材で船井総研に伺ったことがあるのですが、その玄関には船井幸雄さんが様々な書籍でよく言っていた
「人生がうまくいく人の3つの条件」
が書かれた大きな額縁がかかっていました。その額縁には、毛筆で
1.勉強好き
2.素直
3.プラス思考
と書かれていました(「プラス思考」は船井さんが作った言葉)。
今思い返せば、私自身はこの3つのポイントは、それなりに抑えて今まで生きてきたような気がします。
あれから多少経験や知識が増えましたが、改めて考えてみても、確かにこの3つのどれかが欠落している人は、人生がうまくいくように思えませんね。
重要なことって、実にシンプルです。この3つも、そのうち科学的に実証される日が来るかもしれません。※プラス思考の効果はもう研究で認められてますが。
自己啓発や精神論・スピリチュアルを頭から馬鹿にする人もいますが、こういう人生や経営の達人の生き様から生まれてきた言葉で、その人たちが何度も重要性を強調しているようなポイントは、
まだ科学的エビデンス等がなかったとしても、自分はまだその人たちより圧倒的に勉強不足・経験不足だと謙虚に考え、
とりあえず素直に聞いたほうが、やはり得することが多いというのが私の実感です。
それではまた。