- 2022-12-7
- 経済の話
こんにちは、中西です。
岸田政権がスタートしてから、日本が危機的な状況に陥っています。
これまで何度もお伝えしてきた通り、来年はほぼ100%の確率で、日本はさらなる不景気に突入することが各種データで判明しました。
(IMFの報告、ブルームバーグ予測、逆イールド現象など。詳しくは先日のメルマガを)
なぜ日本経済がこんなにもメチャクチャゃな惨状になっているかと言うと、その大きな理由の1つに、岸田総理(自民党)が
「プライマリーバランスの黒字化が重要だと、本気で思い込んでしまっていること」
にあります。
プライマリーバランスとは、基礎的財政収支と言いますが、要するに家計簿みたいなもので、政府の収入と支出のバランスのことです。
これ(政府の収支)をトータルで黒字にしなければならないと財務省はずっと言っていて、岸田総理もそれを信じ込んでいるのですが、
これは100%完全に間違った考え方なのです。
当然、財務のプロフェッショナルの財務省はこの考え方では日本の経済が良くならない事は、実は百も承知で、
その上で、自分たちの権力・利権構造にとって都合の良い、この「プライマリーバランスの黒字化」が大事だと、政治家やマスコミや国民を洗脳しているわけです。
(長くなるので今回は省略しますが、財務省にとっては経済成長しない方がいいのです)
このメルマガでは、プライマリーバランスを黒字化するのがいかに狂っているかと言う話をしてきましたが、
先日、国土学総合研究所所長の大石久和氏が、これについて興味深い話をしていました。
今年の6月にある野党の議員が、政府に質問趣意書を出したのです。どんな質問だったかと言うと、
「プライマリーバランスを財政運営の基準にしている国はあるのか?」
と言う質問でした。で、これに対する政府からの回答は、
「プライマリーバランスを財政運営の基準にしている国は、政府として把握していない」
と言うものでした。…もうめちゃくちゃ。
私が正確に要約しますと、「把握していない」のではなく、
「プライマリーバランスなどと言う愚かな基準で財政運営をしている馬鹿な国は、世界中を探しても日本しかない」
と言うことになります。゚(゚´Д`゚)゚。
理由は簡単で、政府の収支を黒字にしようとすると、必ず、民間(国民)は赤字になる(貧困になる)からです。
そんなアホな基準で財政運営をしていたら、政府を黒字にするために増税したり、財政出動(国民にお金を出すこと)を削減するしかなくなります。
結果、国民が貧困化し、必要な財政出動も何も行われず、ほぼ100%の確率で国家は衰退していくわけです。
こんなプライマリーバランスと言うアホな基準で財政運営をしているせいで、日本は30年間成長できなかったわけですが、結果、今どうなっているかと言うと、
【 国民負担率は48%にも達している 】
のです。国民負担率というのは、収入に占める税金や社会保険料の割合です。
つまり、国民は必死でお金を稼いでも、半分を政府に持っていかれると言うことです。
別の言い方をすると、国民は1年のうち半年を、「財務省に寄生する小役人のために働いている」のと同じだと言うこと。
江戸時代に「五公五民」という政策があり、これは要するに、農民は収入の50%を幕府に収め、残り50%しか自分のものにならないと言うことで、天下の愚策として歴史に残っているものです。
岸田政権(自民党) は、江戸時代の農民殺しの大失策と全く同じことをしている。完全に狂っています。
また、今の日本は「昭和恐慌」のパターンと全く同じ軌跡をたどっているのは、先日お話しした通り。
昭和恐慌は、長引くデフレ不況で国民が苦しんでいるのに間違った緊縮財政を行い、大不況に突入してしまったのです。
岸田政権(自民党) は、五公五民や昭和恐慌と、全く同じ失敗を、また繰り返している。基本的な歴史すら学んでいないのが、岸田総理なのです。
国家の非常事態にトップが勉強不足だと、国民は地獄を見る。この世界中の歴史によくある愚かなパターンが、21世紀の日本でも繰り返されているのです。
最後に、岸田政権になってから実施・検討された項目のリストを「一挙総まとめ」で紹介して終わりたいと思います。
長引くデフレ不況で国民が苦しんでいる状況で、岸田総理・自民党・財務省は、以下のようなことをやっているorやろうとしているのです。
その先にある日本の未来がどんなものか、想像してみてください。
(以下、藤井聡教授のまとめ7つ+中西の追記)
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<岸田政権(財務省)が実施・検討中の政策>
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① 消費税の減税の検討凍結
② 社会保障のための消費増税の検討開始 (@税制調査会)
③ ガソリン税減税の検討見送り
④ 防衛費増のためのあらゆる増税の検討開始 (@有識者会議)
⑤ インボイス導入 = (零細事業者における消費納税増税)
⑥退職金課税の増税検討
⑦雇用保険2倍に増額
◯走行距離課税・道路利用税を検討
◯年金掛け金の期間を5年延長検討
◯国保の支払い金額を最高年間104万円に値上げ
◯国民健康保険の高額医療負担金廃止の提案
◯自賠責保険の積立金7500億円のうち6000億円を財務省が勝手に借り、返済できずに保険料値上げ
◯年収200万以上、75歳以上の医療負担を2倍に
◯国民年金を厚生年金で穴埋め検討
◯介護保険から要介護1と2を外すことを検討
◯年金額を引き下げ実施、 0.4%減。2年連続。
◯介護保険の増額を検討
◯介護保険支払い対象年齢40歳未満に引き下げ検討
◯配偶者控除の見直し、 廃止の検討
◯パートの厚生年金加入、企業の規模要件を撤廃の検討
◯大病院選定療養費値上げ実施
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…自民党と財務省が作り出した100%完全な人災の不況で苦しんでいる国民に、さらにこれだけの増税・値上げを実施・検討しているわけです。
これって一言で言うと、こういう事なんですよ。
【 自民党と財務省は、国民を殺しにかかってきている 】
これが客観的事実であり、否定しようがないファクトです。
上記のすべて、どれ1つたりとも、やる必要が一切ないものです。理由は簡単で
「財源はすべて国債発行で賄えるから」
です。税金や社会保険料を財源にする必要など全くありません。私が間違ってたら死んでもいいです。
苦しんでいる国民から税金や保険料を取る必要が全くないにもかかわらず、
国債を発行したら、国の借金が増えるとか、赤字国債が問題だとか、財政破綻になるとか、日銀の債務超過になるとか
「1ミリも問題がないこと」
を飼い犬の御用学者を使っていかにも問題ありげに思わせ、国民の無知につけ込んで不安を煽り、
財務省は1995年の財政危機宣言から28年かけて、国民と政治家を洗脳して、自らの権勢を拡大してきたのです。もういい加減に気づきましょう。
我々国民の本当の敵は「財務省」だということです。
こんな狂った時代がまだまだずっと続くわけですが、こんな狂った国で、あなたは今後どう生きて行きますか。
人生100年時代の令和を生き抜く我々は、
それを自分の頭で、必死で考え続けるしかないのです。
それではまた。