- 2021-11-7
- 経済の話
こんにちは、中西です。
先日紹介した映画「護られなかった者たちへ」の小説版を読み終わりました。
映画を見て衝撃を受けて、このメルマガで紹介し、さらにめったに読まない小説まで読み終わったので、私のはまり具合をご理解いただけるかと。
ちなみに身内にも紹介し小説を読み終わっていますが、大絶賛していました。今度は親子で映画を見に行くようです。(私と逆のパターン)
まだ見ていない人は、とにかく映画をまず見に行ってください。
あらすじを見て全く興味が湧いてこない場合はやめたほうがいいかもしれませんが、多分このメルマガの読者さんで興味が全くわかない人はいないと思います。
ほんのちょっとでも興味がわいたら、どんなに忙しくても見に行くことを強くおすすめします。
映画を見た時も思っていたのですが、小説を見て改めて強く感じたのは、
生活保護を受給しなければならないような人たちがそれを拒否してしまう理由の根本に、
「国に助けてもらうと言う事は、国民が支払っている税金で食べさせてもらうと言うこと。それが申し訳ない」
と言う認識があることです。
この認識は二重三重に間違っているのですが、物語の中で解説されている内容はここでは言いません。
物語の中で解説されていない点があり、それは原作者の中山七里氏すらも理解されていません。
それは前回映画を紹介した時にもお話ししましたが、要するに
「財政認識(貨幣観)を完全に間違えている」
と言うこの国の最大の大問題が、生活保護の受給者の人生にも大きな影響与えていると言うことです。
あらためて何をどう間違えてるかと言うと、
「政府は国民から税金を集め、その集めた税金で各種政策を実行している。」
「よって税収には限りがあるため、その血税を大切に使わなければいけないし、場合によっては助ける人に優先順位をつけなければならない」
と言う考え方です。これを国民の99%位がいまだに考えてしまっています。
「国の借金問題は嘘だった」「日本は財政破綻しない」
これらを理解した人はこの1年ほどで激増したにもかかわらず、表面的にしかわかっていないから、最も重要な財源に対する認識で上記のように間違えてしまう。
結果、命の選別が行われたり、給付金にすら優先順位がつけられてしまいます。
▼なぜ18歳以下の子どもにだけ10万円? 「“公明案丸のみ”なら驚き」の声(FNNプライムオンライン)
この数日ニュースで大々的に報道されているのでご存知の方も多いと思いますが、岸田内閣は18歳以下の子供全員に10万円を給付する方向で検討中のようです。
ツッコミどころが多すぎるのですが、例えば
・経済的に困っていない層や富裕層の子供にも支給される
・そもそも独身の人や高齢者・ 19歳以上の学生など、「子供以外」にも死にかけている人が山ほどいる
・これだけ待たせて、さらに散々議論しまくって、たった1回10万円のみ
いろいろとおかしいところだらけなのですが、すべて1つの同じ問題(間違った認識)に行き着きます。すなわち
「国の財源は限られている。」
「国債で賄うと政府は赤字になり、それは国の借金であるため、いずれ税金で返さなければならない。」
…こういう認識を持ってしまっているから、これほど多くの国民が困窮してるにもかかわらず、
「18歳以下の子供限定で給付」
などと言う「一見まともそうで『やってる感』も演出できる政策」になってしまうわけです。
こういう状況になっている理由は、結局のところマスコミと財務省が原因です。
そういえば爆笑問題の太田さんが選挙特番でえらく炎上していたので、選挙特番は全く見ていませんでしたが山本太郎氏との1分程度のやりとりをYouTubeで確認してみたのです。
気になったのは炎上している態度はともかく、太田さんは
「国が借金を返さなければ世界の信用を失う」
ということを、この期に及んでまだ言っていた点です。残念ですがこのあたりが芸人さんの限界なのかもしれません。
(ちなみに芸人さんだと水道橋博士が最近藤井聡教授とコラボして、ついに理解されたようです。さすが元ルポライター志望。
あと彼の師匠のビートたけしさんも、コロナのかなり早い段階で「国債の借金は返す必要は無い」と理解しているコメントをテレビでして話題になりました。
また高橋洋一教授とコラボもしたほんこんさんもポイントは理解されています。
芸人で理解できているのはこの3人ぐらいかと(つД`))
実は「同じ原因」で最近ずっと大炎上しているのが小室圭さん問題です。
この問題については世間で炎上している部分については触れる気はないのですが、残念ながらこの問題も、その根底にあるのが
「国民の税金に対する認識間違い」
であるのは、あまりにも明らかなのです。
SNSやニュース記事のコメントなどを見ると、とにかくみんなブチ切れているのですが、必ずと言っていいほど
「税金をそんな使い方していいのか!」
「税金を無駄に使わないでください!」
「国民の血税を正しく使うべきだ!」
と言う「税金の話」につながっていて、その部分に対する怒りを持っている人が非常に多いです。
余談ですが、小室眞子さんが結婚前に複雑性PTSDと診断された際、「特定のワード」を見たときに恐怖を感じるといった趣旨の話があったのですが、その「ワード」は病名の公表時には伏せられていました。
宮内庁関係者の話によると、その用語というのは「税金泥棒」だったそうです。
いずれにしろ「税金に対する認識」が問題の根底にあるのがわかります。
この問題には他にもいろんな「ヤバい疑惑」があるのはわかりますが、
そもそも国民が「税金に対する正しい認識」を持っていれば、少なくともここまでものすごい炎上をする事はなかっただろう、と個人的には思います。
税金に対する認識を間違っていて、かつ、お金が無くて貧困で苦しんでいる人たちが世の中に大勢いるわけなので、
そういう人たちから見ると、小室圭さんの夫婦に絡んでいる諸問題・疑惑について(特に税金が絡む部分では余計に)怒り心頭になってしまう人がいるのは、十分理解できます。
しかし正しい認識を持っていれば、小室圭さんの問題で「税金の正しい使い方」などと言う部分をいちいち問題にする気持ちは湧いてこないはずです。
ちなみに私は、小室眞子さんが結婚されて一般人になった後も、しばらくSPが10人ついていようが、年齢の割に貯金が凄かろうが、その貯金をどう使おうが、正直そういう所には1ミリも怒りが湧いてきません。
そういうところで怒りを感じている人たちが山ほどいますが、怒る理由は
「私たちと同じ一般人なのに、限られた税金を使ってずるい!もともとは税金だ!私たちが納めた血税をそんなところに使うな!」
みたいな理由だと思います。
しかし「血税」と言う概念自体が根本的に間違いだと理解できていれば、
「一般人になったとは言え、元皇族だから当面は注目度が高いし危ないから、必要な人数分だけSPをつけて守ってあげてもいいやん」
位にしか思えません。
「税金の本質」について正しく理解できていれば、そんな部分でピリピリ怒りが湧いてくるはずがないのです。
(言っておきますが私は税金は嫌になるほど払っております。取る必要が1ミリもない税金をとられているので、そっちの方がよほど腹立ちます笑)
と言うわけで、
「生活保護の問題」
「小室圭さん問題」
「給付金の問題」
と言うこれらの諸問題の全ての根底にあるのが、
「税金に対する国民の認識間違い」
であり、その認識間違いとは具体的には
「政府は国民から税金を集め、その集めた税金で政策を実行している」
「財源は限られている」
「国債を発行するとそれは赤字であり、国の借金のため、いずれ税金で返済しなければならない」
と言うものになります。これは間違いで、正解は
「政府は財源として税金を徴収する必要は無い」
「政府の財源に制約は無い。唯一の制約条件はインフレ率のみ。その点だけ注意すれば財政出動がいくらでも可能」
「返済義務のある『国の借金』など存在せず、赤字国債の累計額がどれだけ増えても問題は無い」
「国債の返済を税金で行う必要は一切なく、そのための増税も一切不要。国債の償還(返済)はすべて借り換えか、政府子会社の日本銀行の買取で終わり(実際そうしている)」
…以上になります。この事実を国民が知らない理由は、財務省に騙されてきたからなのです。
これを国民全員で共有できるかどうかで、令和が平成以上の地獄になるか、昭和のような経世済民が限りなく実現した天国の時代になるかが決まります。
選挙特番の司会をする芸人トップクラスの知識を持つ者も、生活保護をテーマにした秀逸な映画の原作者さんですらも、
「正しい財政認識(貨幣観)」
をまだ持っていないので、財務省の洗脳プロパガンダが25年かけて、どれほど国民に浸透しきっているか、よくわかると思います。
先日の財務省のトップ矢野財務次官の国賊・売国奴としか言いようがない狂いまくった文藝春秋の記事を見れば明らかな通り、
我々日本国民は「財務省によって実質的に殺されている」のです。
その事実がピンとこない人は、1日も早く
「護られなかった者たちへ」
の映画を見に行くか、小説を読んでください。
私がずっと「財務省に国民が殺されている」と言い続けている理由が、超リアルにわかると思います。
この物語は「厚生労働省の問題」が詳細に描かれていますが、
「厚生労働省が扱える予算」
を最終的に決めて予算を配分しているのは、財務省なのです。
映画か小説を見た人なら、その事実の「重大さ」がよーーくわかるはずです。
それではまた。