3人の有名人の財政破綻論


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こんにちは、中西です。

岸田政権の支持率がついに20%を割り込んで崩壊寸前まで来ています。

個人的にこの戦後最悪の政権の支持率が20%近くもあるとは到底思えませんが、これは電話で調査された場合のようです。

ネット調査だと1%になった結果もあるようですが、おそらくそっちの方がリアルに近いと思われます(-_-;)

 

岸田政権がここまで評判が悪く、ここまで国民を怒らせたのは、長期的には逆に良かったと個人的には思っています。

理由は自民党が究極のろくでもない政党だということが、政治に興味がない層にすらはっきりとわかるレベルまで、国民の生活をズタズタにしてくれたからです。

ついでに「財務省が諸悪の根源である」という客観的事実も、岸田政権で一気に広がりました。もはや陰謀論などと中傷する人も消え失せましたヽ(´▽`)/

庶民感覚がわからない世襲議員が名誉欲・権力欲だけで集まっている無能な政党と、机上のお勉強だけしてきて狡猾なだけの財務省の官僚連中に、

ここまで生活と国を破壊されまくって、ようやくこの国のどこに悪が存在するか、誰が悪いかに気づく国民が多いということです。

自民党と財務省がどれほど極悪かということがようやく世間に広まりつつあり、10年以上この状況を待ち望んでいた私としては嬉しい限りですが、一方で

「正しい財政観」

を国民の何割かが持てない限り、岸田政権が崩壊しても自民党はもちろん、他の野党になっても、結局は同じことの繰り返しになります。

その「正しい財政観」を阻む人間たちが、著名人や学者にもまだまだウヨウヨいて、その人間たちが国民に真実が伝わることを邪魔しているのです。何十年もずっと。

 

そこで今回は、そんな間違った財政観を広めている3人の著名人に喧嘩を売ろうと思います。

1人は超有名経営者、1人は有名コメンテーター、1人は有名な経済学者。

 

まずは経営者の方から。誰かと言いますとユニクロの創業者・柳井正氏です。

 

▼ユニクロ柳井氏がタイム誌の表紙に登場「目を覚ませ。日本は全然先進国ではない」と警鐘を鳴らす(飯塚真紀子) – エキスパート
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/c2525be9510fe391e3b7ef1025fae94b1aee08be

 

世界的に有名な「タイム」誌の表紙に、柳井氏が掲載され、同時に彼の見解を踏まえた日本経済についての記事が載っていて、

それを紹介した飯塚さんという方の記事になります。

ちなみに私は元のタイムの記事も読みました。

上記の記事から一部引用します。(【 】は中西)

 

——————————————-

「タイム」誌は「日本経済は、製造業への不健全な執着、労働者が企業の肥大化に条件づけられていること、

そして【税収ではなく急増する借金で賄われている予算】のために崖っぷちにある」

 また、【 日本の財政赤字問題 】や賃金が上昇していない状況、低い生産性についても

「【日本の公的債務はすでにGDPの264%に達して世界最高】となっている。(中略)

「日本経済を正常化する必要がある」との柳井氏の発言を紹介している。

——————————————-

 

・・・元のタイム誌の記事は、柳井氏の紹介をしつつ、タイム誌の見解も述べられています。

そのタイム誌の見解にも大きな誤りがあるわけですが、この内容に納得いかなければ柳井氏も記事を承認しなかったのは間違いないでしょう。

そして、そもそも柳井氏は以前から筋金入りの財政破綻論者です。このメルマガでも過去何度か取り上げています。

つまり柳井氏は、日本政府の国債発行を「借金」と考え、「赤字であるから悪いこと」という企業の会計の考え方を、そのまま政府に置き換えているのです。

いや、さすがにもうそろそろ気づいて欲しいものです。

 

通貨発行権のある政府の財政と、通貨発行権がなく黒字にしなければならない企業の会計は、根本的には全く違う。

 

これはもう、少しでも勉強した国民なら、今や誰でも認識しているレベルにまでなってきましたが(このメルマガでは中学生の読者さんでも知ってます)、

柳井氏はまだこの間違った考え方をアップデートできていないのです。

優秀な企業経営者ほどこの「政府の財政を企業の会計に置き換える思考の罠にハマりやすい」ということを何度もお伝えしてきました。

自分が企業経営で優秀だったものだから、政府も企業の経営のように運営すべきだ!みたいに考えてしまうわけです。大前研一氏しかり、渡邉美樹氏しかり。

私も学生の頃は松下幸之助の本を読んで、「政府も企業と同じようにちゃんと経営をすれば、いずれ無税国家ができる」という彼の主張を信じていたものでした。

まぁ、財源として税金を徴収する必要は一切ないので、その意味での無税国家はできますが、松下幸之助も、結局はお金は0から生み出せると言う「信用創造」を理解していませんでした。

松下幸之助は古い人なので仕方がないと思いますが、令和の今になってまだこれを理解していない(一般人を除く)有識者らは、どうしようもないほど経済音痴or勉強不足だと言い切っていいと思います。

柳井氏は私の学生時代のレベルと全く変わりません。政府と企業の会計は全く違うのです。

 

2人目は、元テレビ朝日の社員で、コメンテーターとしてテレビに出ているらしい玉川徹氏です。

 

▼玉川徹氏、借金から抜け出せぬ経済政策に「一部で“財務真理教”だと」財務省任せきりの現状揶揄(日刊スポーツ)
https://news.yahoo.co.jp/articles/6120dfa0334b1e04ff838a85db57d87bc9cc581e

 

上記の記事から一部引用します。(【 】は中西)

——————————————-

玉川氏は「全然、財務真理教じゃない」と、信者のように財務省が支持されていないとして

「こんなに野放図に借金してはいけませんよ、いやいや借金しても大丈夫ですよ、を比べてみれば、【明らかに借金をしてはいけませんに理がある】」

と誰でも分かる解説をした。さらに玉川氏は

「先進国の中でも【日本ほど借金をしている国はない。】

累積赤字(2022年=対GDP比)みても日本は260%(実際は261.3%)ですから、次のイタリアだって140何%(同144.7%)ですからね。圧倒的なんですよね」

と【 日本の抱える借金体質の重さ 】について言及した。

——————————————-

 

・・・これはもう書いている記者も、自分の間違いを理解していないです。

理解していたらこんな内容にはならないでしょう。地獄絵図だなと(゚д゚;)

記者はともかく、玉川氏はまだ「借金」だと思っていて、それにより日本の「累積赤字」の額がGDPと比べて大きな数字になっている、

という例の完全に間違った認識をまだ持っているのが確認できます。

「政府が赤字になる」

ということは、その反対側で必ず

「誰かが黒字になる」

のです。コインの裏表と同じ表裏一体の関係ですから。

黒字になっているのは言うまでもなく国民(民間)です。

つまり政府が国債を発行して財政出動した分だけ、政府の収支上では赤字になったとしても、

それと同時に、民間にお金が回ってくるので、国民が豊かになり黒字になっているのです。

その累積額がGDPの何倍になったとか何パーセントになったとか、その比較自体が全く無意味なのです。

 

そして国債を発行したことによる政府の収支上の赤字も、国債を償還(返済)する時に、税金ではなく最終的に

「同じ額の国債を発行する」

ことで、返済しているのです。

たとえば、政府は1億円の国債の返済期限が来たら、また新たに1億円の国債を発行して、それで返済しています。

これを「借り換え(借換債)」と言いますが、世界中でどこでもやっている普通のオペレーションです。

政府は自分でお金を作り出せるわけですから、それで何の問題もありません。

つまり政府がどれだけ赤字になっても何の問題もありませんし、「借金」という表現自体が間違っています。

テレビ朝日は、玉川氏が元社員だからか知りませんが、いつまで公共の電波で、こんな素人以下のコメンテーターを出してコメントさせ続けるのでしょうか。

玉川氏のようなアホなコメントでも、信じる人は信じますからね。いい加減にしてほしいです。

 

3人目は、財務省の飼い犬として有名な慶応大学経済学部の土居丈朗教授。

 

▼「デフレ完全脱却」を掲げながら、デフレマインド丸出しで需要を刺激する経済対策、大型補正予算の賄い方はいまだコロナモード(東洋経済オンライン)
https://news.yahoo.co.jp/articles/9b836fdd566062b82a80eea291e0c159f7e1f248?page=1

 

上記の記事から一部引用します。(【 】は中西)

 

——————————————-

2022年度の決算での【公債依存度は、38.1%】だから、それよりは下がるとはいえ、

【依然として3分の1を超える歳出を国債発行で賄う状況】

である。

(中略)

つまり、需要喚起の財政出動ではなく、物価高騰抑制のための財政政策が必要である。

【需要喚起の財政出動という、「デフレマインド」丸出しの政策立案の発想から完全脱却しなければならない。】

——————————————-

 

・・・・土居教授は政府の歳出を国債発行で賄うこと、およびその歳出における国債発行の依存度合いを問題視していますが、

発行のメカニズムを正確に理解すれば、

 

【 国債発行=通貨の発行(お金を国民に出す) 】

 

ということにしかなりえません。よって歳出における「国債の依存度合い」を考慮すること自体に意味が全くありません。

先ほどの「累積赤字の割合をGDPと比較する」ことに全く意味がないことと同じです。

 

また土居教授は「需要を喚起するための財政出動」を否定していますが、

30年に及ぶ緊縮財政+2回にわたる消費増税+コロナ禍+物価高+実質賃金が18か月連続で低下+五公五民の負担率による消費低迷

のこの状況において、需要を喚起できるのは民間ではなく政府しか存在しないにも関わらず、需要喚起を否定するというのは、

 

国民に対して〇ねと言っている、もしくは、

日本は経済衰退していいと言っている

 

のと本質的に変わりません。

いくら土居君が財務省様からおいしいポジションを与えられ、彼らの忠実な飼い犬として、

嘘でも何でもいいから、財務省の主張に権威付けをして、適当なことを小難しくもっともらしく言い、

財務省の権力の源である税金を増やすための緊縮財政を広めたいとしても、

30年も続く不景気による需要低迷から脱却できなければ、経済成長できるはずがないでしょうに。

それで、国民が貧困化するばかりか、供給能力が低下して、あらゆる業界のあらゆるサービスがまともに享受きなくなれば、

財務官僚をはじめ、嘘をついてきた自分たちも将来的に大損することが見えていない。目先の利権しか見えていない。

慶応の経済学者か何か知らないが、〇か者にもほどがあります。

 

ちなみにこの「需要喚起のための財政出動」を否定する土居君とは真逆の主張を、

最近京都大学の藤井聡教授がラジオでされていました。

 

▼[2023.11.13放送]「コストプッシュ」のインフレは、財政拡大で乗り越えろ!(藤井聡/KBS京都ラジオ)
https://youtu.be/7Hkeg3gm8OA?si=_4zsrzdXXpR2KyW_

 

藤井教授は、上記の中で

「需要を喚起させるために、大規模な財政出動をすべき」

と主張されています。

この状況でインフレを恐れて財政出動をしないことがどれほど間違っているか、と言う話もしています。先日私がこのメルマガで主張した事と全く同じ見解です。

土居君と藤井教授は正反対の主張をしているので、どちらかが正しく、どちらかが間違っていることになります。

さて、どちらの教授が正しいか、どちらの教授が人間のク〇か、皆さんもよかったらご自身で考えてみてください。

個人的には火を見るよりも明らかだと思いますが。

 

ついでに言うと、上記のレベルでは物足りない人向けの、ちょっとディープな話をしますと、

土居教授は記事の中で、こんなことも言ってます。

(以下はやや上級者向きの話ですので、初心者の方や難しく感じる方はスルーで)

 

——————————————-

年度途中で、当初の予定よりもはるかに多い国債を市中で消化しようとすれば、

【それに応じてくれる民間金融機関がいなければ】、

円滑に消化できない。

 日本銀行が国債を大量に買い入れるとしても、日本銀行の直接引き受けは財政法第5条で原則禁止されており、まずは【民間金融機関が国債を購入してくれなければならない。】

 【民間金融機関が欲してもいない】

のに無理に国債を大量に発行しようとすれば、

【買い手がつかず】

国債価格を下げる、つまり国債金利(利回り)を上げなければ消化しきれない。

だから、無理に大量の国債を市中消化しようとすれば、国債金利が急騰する可能性がある。

——————————————-

 

・・・とまあ、土居君は例によって、財務省プロパガンダの

 

「国債を大量に発行すると民間の金融機関が買わないかもしれないぞ!」

 

などと、財務省のプロパガンダそのままの発言をしているのですが、

そんなことは国債発行のオペレーション上ありえないのです。

民間の銀行も一般の企業と同じで営利を追求しているわけです。簡単に言うと少しでも儲けたい。

どの企業でもどの業界でもそうですが、熾烈な儲け競争をしていて、少しでも儲けるチャンスがあれば、利益を取りに行きます。当たり前。

今は需要不足で不況だから、民間銀行の儲けの元となるお金の借り手が少ないわけです。企業も個人もお金を簡単に借りてくれないから、金利も下がっている。

民間銀行からすれば日銀当座預金にお金を持っていても、それだけでは収益になりません。

その日銀当座預金のお金を国債に変えることができれば、少なくとも利子はついてくるので利益になります。

それを日本銀行が必ず買い取ってくれるわけです。これまで日銀が500兆円ぐらい買い取って何も問題が起こっていませんが、それは日銀が政府の子会社だからです。

どれだけ日本銀行が買い取っても、問題など絶対に起きません。

日銀自身も認めていますし、世界の自国通貨建ての他の中央銀行も問題ないことを認めています。

つまり

「中央銀行である日銀が国債を買い取ってくれる。買い取ってくれない状況はありえない」

ということを民間銀行が分かっているから、民間銀行は自分たちの日銀当座預金のお金をわずかでも儲けに変えるために、確実に国債を買うのです。

先日も、この辺の真実をバラしたくない財務省の官僚たちと、西田昌司議員が国会でバトルをして、西田議員が事実を引き出しています。

 

▼財務省が間違った『財政観』を改めない限り岸田内閣は沈没する!!(参議院財政金融委員会質問 令和5年11月9日)
https://youtu.be/n9BurBklRK8?si=ko614GXoPSTHMMx8&t=812

 

土居君には自分の飼い主の財務官僚が、国会でここまで論破されてどんな気分なのか、一度聞いてみたいものです。

 

というわけで、超有名な経営者や、テレビで頻繁にコメントしている有名コメンテーター、有名大学の経済学者らが、

こうやって100%完全に間違ったろくでもない嘘を、日本中にいまだに大拡散させているのです。

その結果、国民は財務省のプロパガンダに騙され、何が真実かわからなくなり、緊縮財政が実行されていき、

日本中の数千万人の国民が貧困化していったのが、この30年でした。

 

真実に気づいた方は、SNSでもYouTubeでもショート動画でもヤフコメでも、誰かのリツイートでも、いいねでも何でもいいので、

どの連中が嘘をついているのか、間違った情報を拡散しているのか、国民の敵なのか、何が真実なのか、

ガンガン暴いて拡散していっていただけると助かります。

マスコミが完全に死んでいる以上、ネットなどを使った一般人の地味な拡散でしか真実は広まらず、著名人やメディアの嘘情報にかき消され、

多くの国民が真実に気づけないまま、

このままでは失われた40年になるのは火を見るよりも明らかです。


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