- 2019-11-30
- 睡眠効率アップで集中力UP
こんにちは、中西です。
前回は、勉強の集中力に多大な影響を与える「睡眠」について、厚生労働省・健康局がまとめた資料の紹介と、
そこに掲載されている「睡眠12箇条」を紹介しました。
今回もこの流れで睡眠について。
睡眠に関する悩みの中でかなり大きな割合を占めるのは、「睡眠時間」に関するものです。
これについてはこのメルマガ(ブログ)で過去に数え切れないほど解説してきましたが、
私が一番よくある誤解だと考えているのが
「睡眠中の時間=勉強時間が削られるムダな時間」
という誤解です。こういう誤解をしている人は、今度は次のような間違った認識を持つようになります。
「ムダな睡眠時間を削って、勉強する時間にあてたい」
・・・気持ちは分かるのですが、実はここまで来るとかなり末期症状に近いです。
そして症状がより酷くなると、最終段階として次のような考えを持つに至ります。
「ショートスリーパーになれないだろうか?」
(「短眠法をマスターできないだろうか?」)
こう考え出したら、完全に末期状態ですね。“よくても”日常生活が泥沼状態、ひどい場合は「短眠ビジネス」のカモになります。
巷によくある「短眠法」に関する私の見解については、以前こちらの記事にも書きました。
参考記事: 「短眠法」はバカがやること(最終結論)
(↑今一年ぶりに再読したら良記事すぎて自分でビックリしたヽ(´∀`*)ノジガゼッサン)
ショートスリーパーを目指すことがなぜ無駄かというと、 ショートスリーパーというのは遺伝子レベルで決定されてしまうものだからです。
遺伝子レベルで最初から決まっているものを、努力でどうにかしようとしても無駄です。当たり前ですが、努力で遺伝子は変えられないから(゚o゚;)、ですね。
要するに8時間寝る必要がある体の人が、4時間睡眠、3時間睡眠(酷い場合はそれ以下の睡眠)になろうと頑張っても、
それは努力でどうにかなる問題ではないということです。(睡眠効率を高めることで1~2時間程度なら短くするのは可能)
もう少し具体的に言うと、ADRB1とDEC2という遺伝子があり、これらに変異が起きている人がショートスリーパーになることが判明しています。
そしてその変異が起こる人の割合は、10万人中4人しかいないことも分かっています。
つまり99.996%の人にとっては、ショートスリーパーなんて目指すだけ無駄・・・というのが科学的知見をもとに理論的に導き出される結論です。
奇跡的にこの4人に入った人は、そもそも最初からショートスリーパーなので、そんなことで悩みませんからね(笑)
それ以外の人は睡眠を削ると、あらゆる病気のリスクが劇的に向上しますし(免疫力が低下するため)、
記憶力・集中力・認知能力・注意力も低下しますし、成長ホルモンの分泌もおかしくなって肌もボロボロになりますし、メンタル的にも不安定になりますし、
まあ一言で言うと、「睡眠不足は人生を崩壊させる」と言っても全く過言ではないレベルで、ろくなことがないということです。
以上の情報をもとに、睡眠に関して正しい認識があるとすれば、
「必要な睡眠時間をしっかり確保(=ブロッキング)した上で、それ以外の起きている時間の生産性を高めることに全力を尽くす」
という考え方(マインドセット)になります。
睡眠タイムは、神棚のように神聖な「安易に手を付けてはならない聖域」だと考えましょう(笑)
この考え方を持つことが大前提であり、かつ最も重要なポイントになるということですね。
それではまた。