- 2019-11-26
- 勉強の集中力をアップさせる考え方
こんにちは、中西です。
受験生が受験勉強を通して学ぶことの一つが、
「孤独」
という体験ではないかと個人的には思っています。
どんなに社交的だろうが、友達といつも一緒にワイワイやるのが好きだろうが、おしゃべり大好きだろうが、常にリーダーとして仕切っていたいタイプだろうが、体育会系だろうが、
受験勉強を突破するには、一定期間「孤独」にどっぷり浸らないことには、ほとんどの場合合格を手にすることができません。
そもそも「勉強に集中する」というのは、基本的に「孤独」の状態ですからね。
その意味で、10代のうちに一年近くかけて「孤独」と戦わなければいけない大学受験というのは、人の成長において一定の意味があると思っています。
また長期的な国家の運営においても、自らを律して一定の期間「孤独」と戦い抜いた大勢の若者たちが社会に出ていくのは、それなりの意味があったと思います。
ただそれを以て「孤独」というものを全面的に肯定できるかと言うと、それは違うと思っています。
特に人生100年時代に突入した現代においては、この「孤独」というものを再定義し直せなければならないような気がするのです。
なぜかと言うと、これからの時代は
「孤独のバランス感覚」
が重要になるんじゃないかと私は考えているからです。
日々の中で「孤独」を感じる部分がどこにもない人は、今後どの道に進むにしても絶対必須となる知識を身につけられないですし、何かの才能を磨くこともできませんし、おそらく経済的に豊かになることも非常に難しいと思います。
これは「周りに人がいるかいないか」ということではなく、例えば周りに常に人がいるとしても、
一般的に「経営者」という職業は非常に孤独な職業です(この言葉の意味を本当に分かっていただけるのは、おそらく大小問わず経営経験者だけかなと)。
基本的にどのジャンルであれ、何か偉業を成し遂げた人(偉人)はほぼ全員「孤独」 を相当なレベルで経験されてます。
そういったことを考えると、自分の人生に何かを成し遂げたいなら「孤独」というのは必須の要素ともいえるのですが、一方で
「幸せになりたいなら危険な要素」
でもあるのが孤独です。
というのも、最近の多くの研究で「孤独」が我々の心身にもたらす害悪が次々に明らかになっているからです。
恐ろしいことに、「孤独」な生活を送っているかどうかで、「寿命」すらも変わってくることが研究で判明しています。
そういった研究成果を見ていると、まるで「人間は孤独になりすぎるのはダメですよ」と、最初から神によってプログラミングされているようにすら思えます。
だからまとめると、上で述べた通り「孤独のバランス感覚」が重要になるんじゃないかということです。
「孤独」という部分が無さすぎる生き方をしていたら、自分の才能などを開花できる可能性が低くなっていくでしょうし、
逆に「孤独」すぎる生き方をしていたら、心身の健康の面でどんどんリスクが高まっていきます(ここはもう科学的事実)。
そう考えるとどちらかに偏りすぎるのが良くないわけで、「孤独のバランス」が、今後はより重要度を増すだろうというのが、私の考え(というか普通に導かれる結論)です。
にもかかわらず、そういった「孤独の危険性」について一切言及することなく、むやみに孤独を礼賛している人たちが少なからずいます。
特に自己啓発系の作家の人たちの中で、「孤独」を肯定的に捉えている人は少なくないのですが、こういうタイプの言論には非常に注意が必要です。
名前は言いませんけど、結構有名な人たちの中に、「孤独が抱える重大なリスク」を考慮しないで、孤独をただ賞賛している本も多いんですよね。
だからそういう無責任な(もしくは無知な)自己啓発系の作家さんの「孤独礼賛論」には重々注意してほしいと思います。
人生100年時代の現代においては、「孤独」について語るなら、絶対にそのリスクを同時に説明する必要があり、
(繰り返しますが、それほどまでに「孤独」は心身を害する危険があるので)
そのリスクを踏まえた上で、「孤独のバランス」をどう取って生きて行くかというのが、
おそらく今世紀の非常に重要なテーマの一つになると思われます。
それではまた。