こんにちは、中西です。
静岡新聞でちょっと面白い記事を
見つけたのでご紹介。
焼津市の和田小学校で、
「午前5時間制」
というものを本年度から導入していて、
いろいろ効果が出ているようです。
▼参考記事
午前5時間制導入を紹介 焼津・和田小(2015/5/16 08:33)
「午前5時間制」というのは、
その名のとおり午前中に授業(45分)を
5コマ行う時間割のことで(普通は午前中に4コマ)、
給食はその5コマが
すべて終わってから食べる、
という段取りのようです。
個人的にこの記事で
一番興味深かったのが、
———————————-
「給食の時間は約20分ずれ込むが、曽根校長は
『給食後の午後の授業よりも
児童の集中力が高まった』
と指摘した」
———————————-
という部分。
5コマ目を「給食後」に持ってくるのか、
「給食前」に持ってくるのか、
という点がポイントですが
「給食前」のほうが
5コマ目の授業が集中できたと。
「午前中に授業を5コマもやって大丈夫か?」
という点が争点に
なっていたと思われますが、
それはつまり5コマ目は
「給食後」の方が集中できるのか、
あるいは案外「給食前」にやった方が
集中できるのではないか、
という仮説を検証する
実験的な試みということですね。
こういう試み、私は大好きです。
もっといろんな学校が、
いろいろ実験すればいいのに、
と思います。
ちなみにこの「午前5時間制」をやっているのは、
全国でも東京の武蔵村山市など
数校だけのようです。
個人的な見解を言わせてもらいますと、
給食までに思い切って
5コマの授業をやるのは
集中力的な観点でいうなら
おそらく正解である可能性が高いです。
このあたりの私の見解については、
これまで何度か書いてますね。
給食後というのは食後の眠気もありますし、
人間は起床から7~8時間後くらいで
一度眠くなりますから、
その意味でも午後は眠くなりやすい。
いずれにしろ
5コマ目ともなると
1コマ目よりは疲れてきているわけですが、
「給食後の眠い5コマ目における集中力の低下」と
「午前の5コマ目という疲れによる集中力の低下」
を比べれば、後者の集中力の低下の方が
まだ小さいということでしょう。
先日も書きましたが、集中したいなら
おなかも満腹より空腹ぎみの
ほうがいいわけです。
しかも後者の場合
「あと1コマで給食と昼休みだ!」
と思える「締め切り効果」も働きますからね。
少し慣れが必要かもしれませんが、
慣れてしまったら5コマ目の集中力は
「午前5時間制」
の方が高いのではないかと思います。
子供だけでなく大人も
土日祝や長期休暇など
1日中勉強に使える日は、やはり
【「昼食前」までの時間の比率 】
をできるだけ増やした方が生産性は
高まりやすいといえますので
大人にとっても非常に参考になる話ですね。
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