- 2010-12-9
- 効率的なノートの取り方, 効率的な勉強法~中上級編~, 参考書学習テクニック
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
勉強をしていて、内容が複雑でなかなか覚えられなかったり、
他の項目と似ているために、毎回混同してしまうような内容が出てくることも多いと思います。
仮にそういった「なかなか覚えられない項目」が参考書の全内容の3%だったとしても、
その3%は1箇所に固まっているわけではありません。参考書のあっちこっちに点在しているわけです。
この点在している「覚えられない項目」をいかに効率よく覚えていくか。これがあなたの成績を左右する1つの分かれ目です。
成績が伸びやすい人は、この部分の覚え方がうまく、逆に成績が伸び悩む人は、この部分の覚え方が下手なことが多いです。
たとえばある参考書を5回繰り返したいとしましょう。
その5回とも、参考書の最初から最後まで全部の項目を繰り返すのは、あまりにも無駄が多いですよね。
その人のそれまでの知識量にもよりますが、もう「明らかに覚えている」という項目を、1~2回確認するならまだしも、4回5回も繰り返す必要はないはずです。
その時間があるなら、まだ覚えていない項目を重点的に復習していくほうが効率的です。(これはわかっている人にはもう当たり前の話だと思います)
問題はどうやって、覚えられない項目を「重点的に」復習していくのか。
覚えにくい内容、あるいは問題集であれば間違えた問題。そういったものに×印やレ点をつけてチェックしておく。これでもいいでしょう。
とはいえ、まったくはじめて取り組んだものであれば、ほとんど分からないものばかりですし、それが問題集であれば1回目なら、もう間違えてばかりのはずです。
したがって、1回目に限っては、チェックすらしない選択肢もありといえます(ほとんど全部初めての内容なら、どれが自分にとって覚えにくいものなのかすら判別できませんから)。
そして、2回目以降に初めて上記のようなチェックを入れていくわけです(ただし2回目でも覚えられてない項目の割合が圧倒的に多ければ、まだチェックは入れなくても可)。
3回目は、2回目でチェックしたものだけをやっていく。
ここまでは王道というか、ほとんど当たり前の方法なので、どの科目を勉強するときも基本的にそうやって行くしかないでしょう。
では、4回目、5回目あたりではどうするのか?
参考書の厚さや、あなたが覚えられない項目の量にもよるのですが、
だいたい4~5回目あたりになってくると、チェックを入れる項目の数がかなり減ってくるはずです。
そのままさらにチェックして、6回目、7回目には、参考書内に点在しているそのチェックをいれた項目だけを、パラパラとページをめくって探し出し、それを再度復習するのもアリですが、
ここまで来たなら、そういった点在している項目を、別の「外部装置」に移動させたほうが効率的な場合が多いです。「外部装置」とは、つまり
弱点ノート(あるいはカード)
といったものですね。
つまり、この段階まできてまだ覚えられないものは、今後も思い出せなくなる可能性がすごく高い。そこで、この時点まで来たなら、少し手間がかかりますが、それらの項目を
1箇所に集める
作業をしていくのです。参考書の中のあちこちに「覚えられない項目」が点在している状態では、
効率的に短時間でまとめて復習をするのは難しくなります。また、心理的にもひと目で「あとどれくらい残っているか」がわからないので、無駄に不安が増大する可能性もあります。
弱点ノート(カード)を作って、そこに「覚えられない項目」を1箇所に集めれば、
「あとは残りこれだけ覚えればOKなんだ!」
とひと目で残りの勉強量がわかる安心感が生まれますし、それが勉強のやる気も高めてくれます。
さらに情報が1箇所に集まっていることで、復習時間も大幅に短縮されます。
参考書から外部に移動させるときに、手で書き写したり、コピーしたりして少し時間を使ったとしても、そんな時間はすぐに取り戻せることでしょう。
成績が伸び悩む人は、この弱点ノートを作るタイミングが早すぎて、ノート作りに時間をかけすぎたり、ノートの内容が膨大な量になってしまっている人が少なくありません。
どのタイミングで弱点ノートを作るか。これも時間を有効に使う上での大きなポイントといえます。
この弱点ノート(カード)は、受験前日、あるいは当日でもそれを短時間で復習できるので、本番にも強くなれます。このメリットは計り知れません。
これがもし、参考書に点在しているままだったら、きっと前日や当日に復習なんてできない可能性が高いです。
この、「直前に一気に復習できる外部装置」を作っておくかどうかで、合否がわかれることも少なくないのです。
ぜひあなたの合格可能性を高めてくれる弱点ノート(カード)、いまからでも遅くないので、まだの人は作っていってくださいね。
P.S
ちなみに、弱点ノートは受験が終わっても、宝物になってしまって捨てられなくなるという副作用があります(笑)