- 2023-6-19
- ChatGPT
こんにちは、中西です。
ChatGPTを始めとするAIの進化がとんでもないことになっています。
ChatGPTは一般的には2月ごろから騒がれ出して、まだ4ヶ月ほどしか経っていませんが、すでに
教育現場・政府・地方自治体・大企業
にまで、導入や導入検討を始めているところがたくさん出てきました。
これまでですと、教育現場・政府・地方自治体・大企業と言うと、こういった先鋭的な技術の導入は遅れがちのイメージがあったのです。
ところが、今回のChatGPTのパラダイムシフトは、そういった業界・組織ですら、のんきに構えていられない領域まで入ってきたといえます。
数ヶ月前までは、
「これは単なるトレンドではなく、インターネットやスマホに次ぐ革命なのではないか?」
と言うことがよく議論になってましたが、もはやこの議論のステージは終了して、
ChatGPTは「革命」でほぼ確定した
ような気配です。
私の中でもそういう認識になっているのですが、それでふと、過去の「インターネット」と「スマホ」の革命との類似点などを考えてみました。
過去の革命から何か学べるのではないか?と思ったからです。
私自身は、この両方の革命のプロセスを経験してきたので、色々と過去の自分の経験やらを思い返してみたのですが、
過去からの学びとは違いますが、ちょっと興味深いことに気づきました。
「10年ごと」に革命が起こっているのではないか?
…ということです。
自分の記憶をさかのぼってみたところ、確かこんな感じでした。
▼ 2003年ごろにADSLが大躍進
→ 2000年代は「ネットの革命」期
▼ 2010年代初めごろにスマホが一気に普及
→ 2010年代は「スマホの革命」時期
▼ 2023年にChatGPT(AI)が一気に普及
→ 2020年代は「ChatGPT(AI)の革命」時期?
で、もう少し正確に調べてみたくなったので、データでも確認してみたところ、
まずADSLはやはり2002年に爆発的に広がり、2003年にそれがピークを迎えていました。
▼年表で振り返るブロードバンドの歴史(第1回:通信・回線編)
また、世界のスマートフォンの出荷台数も、2011年から2014年が最も急速に普及した時期でした。
▼総務省|平成29年版 情報通信白書|数字で見たスマホの爆発的普及(5年間の量的拡大)
つまり、2000年代も2010年代も、それぞれの年代の初頭に、ネット革命・スマホ革命がスタートしていた、と言うことです。
スマホは、まず最初にiPhoneが登場して大革命が起きましたが、その後、世界中の会社が追随して、
2010年代は様々な会社がスマホを出して、スマホの革命の10年間となりました。
2020年代の革命も、ChatGPTが一気に有名になりましたし、今後もこの分野のトップであり続けるでしょうが、
すでにGoogleを始めとする複数の会社が対抗サービスを出してきています。
資本主義の宿命かもしれませんが、2010年代のスマホと同じパターンをたどるとすると、ChatGPTはスマホにおけるiPhoneのような立場になっていくのかもしれません。
「iPhoneの登場」が「スマホ革命の10年間」を作ったように、「ChatGPTの登場」が 「AI革命の10年間」を作っていく。
素人の考察ですが、そんな気がしております。
さらに興味深いことが、もう一つありました。
それぞれの年代の初頭に各革命が勃発する前に、
【 経済的に大きな不況 】
が発生しているということです。
2000年代初頭のインターネット革命の直前に、「ITバブル崩壊」が起こっています。
2010年代初頭のスマホ革命の直前に、「リーマンショック」が発生しています。
2020年代初頭(2022〜23年)をAI革命とするなら、その直前にやはり「コロナ禍」が発生していました。
つまり、それぞれの年代の初頭に革命が起こっていて、その革命の直前で世界的な不況が発生している。
【 「不況と革命のセット」が10年ごとに起こっている 】
と言い換えてもいいのかもしれません。
これが偶然なのか、何なのか、私にはよく分かりませんが(-。-;
いずれにしろ間違いないのは、2023年以降、ChatGPTを始めとする AIの革命が、
世界中のあらゆる業界、ほぼ全ての人の人生に、何らかの小さくない影響を与える可能性が高い、ということです。
「ネットの革命」と「スマホの革命」がそうだったように。
そしてどの革命も、めったにないチャンスだと気づいて「チャンスをつかんだ人」と、「革命の終わりの方でようやくキャッチアップした人」がいたように、
ChatGPTから始まるAI革命も、同じようになる可能性が非常に高いと思います。
それではまた。