こんにちは、中西です。
今回は8月15日の終戦・敗戦の日ということで、
我々が生きる日本にとって非常に重要な分岐点となった日なので、普段やらない戦争にまつわる歴史系の話をお届けします。
歴史やノンフィクションの分野では非常に有名な本に、作家で元東京都知事の猪瀬直樹氏が1983年に出した
『昭和16年夏の敗戦』
という本があります。
猪瀬直樹氏は、1986年に出版された近代日本の天皇制などのタブーに切り込んだ『ミカドの肖像』という本が大ベストセラーとなって、第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞しました。
猪瀬氏が作家として一躍全国区の知名度を得たのは、この『ミカドの肖像』なのですが、
その3年前に出版され、読書界や評論家の間で大きな話題になっていたのが『昭和16年夏の敗戦』です。
この『昭和16年夏の敗戦』という本で何が描かれていたかと言うと、一言で言うなら、
【 総力戦研究所 】
についてでした。
この本は総力戦研究所がメインテーマとなっていて、全編を通じてこの研究所の実態と、そこで行われた演習の顛末を綿密な取材をもとに描いたノンフィクション本です。
この総力戦研究所は、日本国民なら全員が知っておくべきだと私は思います。
総力戦研究所というのは、義務教育ではほとんど習わないと言いますか、必修単語ではないので学校では習いません。
高校の日本史でも注意書きレベルで出てくることはあっても詳しくは語られないので、
歴史好きやビジネス本好きな人以外は、あまり知られていないと思われます。
(と言ってもそこそこ有名ですし、テレビやドラマなどでも取り上げられることがあるようなので、知ってる人は普通に知っていると思いますが)
本のタイトルの通り、昭和16年=1941年の夏に、この総力戦研究所が作られました。
1941年と言うと、12月に真珠湾攻撃が行われて太平洋戦争が勃発した年になりますが、
その年の夏、実はこの研究所において戦争のシミュレーションが行われていたのです。
簡単に言うと、日本が戦争をした場合にアメリカに勝てるのかどうかを調べるための研究所という感じです。
若手エリートたちが招集されて研究所が設立されたのですが、どういうメンバーがいたかというと、官僚、軍人、民間から集められた人たちでした。
平均年齢は30代前半だったようなので、本当に若手エリートたちが集められて、シミュレーションが行われたのです。
それが1941年、昭和16年の夏だったわけですが、
その戦争のシミュレーションは、石油、鉄鋼などの物資のデータや輸送船の被害予測、アメリカの工業力などをデータで積み上げ、
最終的に「日本は必ず負ける」という結論を導き出しました。
その結論を当時の首相の近衛文麿や陸相の東條英機らに報告したのですが、東條英機は、
「これはあくまで机上の演習であって、実際の戦争には予期せぬ要素や精神力がある」
などと言って、このシミュレーションの演習結果を無視し、政策に反映しなかったのです。
その結果、日本はこの夏のシミュレーションのわずか4カ月後に真珠湾攻撃を行って、太平洋戦争に突入してしまった。
その結果はご存知の通りですが、結果だけでなく、戦争の経過や物資が枯渇すること、敗戦に至るまでのプロセスなどは、
この総力戦研究所がシミュレーションで導き出した予測と、ほぼ一致することになってしまいました。
要は、東條英機や当時の近衛首相が、この総力戦研究所の日本必敗のシミュレーション結果をしっかりと受け止めて戦争を回避しようとしていれば、
日本国内で数百万人が亡くなる悲劇を起こさなかった可能性が高いわけです。
ということで、この総力戦研究所のシミュレーション結果が政府上層部に無視された事例は、
科学的で客観的なデータ分析よりも主観や組織の論理を優先してしまうという、近代日本の悲劇的な事例として、
現在でも組織論や戦略論の文脈で引き合いに出されることも多々あります。
個人的に一番怖いのは、この総力戦研究所のシミュレーションが行われた当時の日本政府の状況と、今の自民党の日本政府の状況があまりにも酷似していることです。
これまで散々書いてきたので、わかる方にはわかると思いますが、
自民党や高市政権の信じられないほどの虚言と隠蔽体質は、まさに腐敗した組織の典型例であり、
85年前の昭和16年夏の敗戦から、びっくりするほど本質は何も進歩していないのがわかります。
ところが、その事実を当然、政府や官僚は国民に伝えませんし、マスコミもグルになって大本営発表を今年に入ってもやりまくっています。(このメルマガでも数十個は紹介しました)
80年以上も経っているのに、ここまで政府というのは体質が変わらないのかと、愕然とせざるを得ません。
単に私利私欲で腐敗しているだけならまだしも、自民党のこの体質が変わることは絶対にありませんので、
大げさでもなんでもなく、自民党が今後、日本を戦争に進めていく可能性は十分あり得るシナリオだと私は考えています。
特に高市政権が発足してから強引に閣議決定された数々の法律や、マスコミが全然まともに報道していない法案やその詳細なども踏まえますと、
いわゆる80年周期説が本当に現実化しても全然おかしくないところまで来ています。
SNS規制法(情報流通プラットフォーム対処法)も閣議決定されましたので、
これまでも言論弾圧をやりまくっていましたが、今後思いっきり言論統制をする気も満々です。
間違いなく自民党に都合の悪い情報は、これまでも削除しまくっていることを元デジタル大臣が思わず口を滑らせて言っていましたが、当然やってくるでしょう。
陰謀論とか思った方は危険すぎますので、ご注意を。
高市総理の誹謗中傷動画の問題もだんだん関心が薄れてきている気がしますが、民主主義の根幹を揺るがす超ド級の大問題ですし、
スマホ農場の存在も明らかになりましたし、
自分たちに都合の悪い事は隠蔽し、都合の良い言論空間になるように情報をコントロールしまくっているわけですから。
メルマガの自由度は最後まで残るでしょうが、YouTubeなんかはあっさり政府にコントロールされるでしょう。
実際、2021年からのmRNAワクチンに関するYouTubeでの言論弾圧が凄まじいことになっていたのはご存知の通り。
コロナワクチンどころかワクチンという単語を言うだけでも、動画がバンされ、論文をもとに医師がその内容を客観的に検証する動画をアップしただけで、ことごとくバン。チャンネルごとバンされた医師や専門家も多数いました。
完全なる本物の言論弾圧が、この21世紀に行われていたわけです。
で、今頃になって、当時のYouTubeのトップ(名前忘れましたが女性のトップ)が、
「反ワクチンの見解が気に食わなかったので、反ワクチン関連はことごとく動画とチャンネルを削除するよう指示した」
と、言論弾圧を行っていたことを最近認めました。人間の屑にもほどがあります。
(それで膨大な数の人が亡くなったのですから。日本国内の医師による死亡報告だけでも2000人超。超過死亡は数十万人。※ Google検索で調べても恐らく無駄ですよ。YouTubeの運営がGoogleなのですから)
こんなのはごくごく一例ですが、自民党がこれまでやってきたことと、これからやろうとしていることは、80年前とあまりにも酷似しすぎています。
わかる人には普通にわかるかと。
ようは、長期で安定した権力ある組織は、腐敗の極地に達する…と言うシンプルな法則です。
そこに寄生する連中は、国民の痛みなど全く理解・認識できなくなり、自分たちの私利私欲(金銭欲・権力欲・名声欲など)を維持するためなら、それと引き換えに国民がどうなっても関係ない。そのためなら国民を狡猾に欺きまくる。
80年前と何も変わっていないわけです。多くの国民が気づいていない点も酷似しています。これだけ情報を入手できる社会になったのに。
いくら情報社会になっても、そもそも政治に無関心なら、国民は政治の情報を得られませんから、与党のやりたい放題になっていく。
それが30年続いて、今それが極致に達しているのが自民党政権であり、わが国の現状ということです。
いずれにしても、終戦・敗戦の日とされているのは昭和20年8月15日ですが、
猪瀬氏の著書のタイトルの通り、実はその4年も前の昭和16年の夏の時点で、日本が敗戦することはわかっていたのです。
その夏の総力戦研究所のシミュレーションから、わずか4カ月後に実際に戦争に突入して、シミュレーション通りに戦争が進み、予想通りに日本は負けました。
科学的なデータを無視したり、隠蔽したり、私利私欲や組織の論理を優先する人間たちが、大勢の国民の命と生活を奪うのです。
その腐敗の極致に達した政府の本質は、85年も経った今も何も変わっていないという驚愕の事実を、どれほどの国民が認識できているでしょうか。
歴史は繰り返すと言いますが、81年前のあんな歴史だけは繰り返したくありません。
しかし、国民の多くが歴史から学ばず、歴史を忘れていけば、同じことが繰り返されます。
実際、自民党政権は国民の政治的無関心(なのに支持率だけはやたら高かった)を良いことに、現在やりたい放題の極致まで腐敗が極まっています。
再び国民の命と生活が奪われまくる時代に突入するのは確実と言いますか、もうそうなっております。
これ以上の惨状にならないためには、政治や歴史に無関心な国民が減ることを祈るしかありません。
80年後の未来にも同じような過ちを政府や国民がまた繰り返しているのを知ったら、
あの戦争で亡くなった数百万人の方々の魂は、どう考えても浮かばれないと思います。


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