- 2025-11-13
- 冬の対策
こんにちは、中西です。
11月も中旬に差しかかり、いよいよ秋から冬に片足が入ってきました。
この時期はまだ部屋の暖房をどうするかで悩んでいる人も少なくないのではないかと思います。
エアコンが最も多いのではないかと思いますが、デメリットもいくつかあって、
1つは部屋が非常に乾燥することと、もう1つは足元が寒くなることです。
特に在宅勤務をしているリモートワーカーの方などは、長時間在宅で作業をすることになると思いますので、この足元の寒さは結構辛いものがあります。
ただ、足元がエアコンだと寒くなるので、なんとなく集中力や生産性が落ちるような気がしていましたが、
あくまで主観的なものだったので、この辺りの研究が何かないか調べてみたところ、2週間前に慶応大学が興味深い研究を発表していました。
今回はその研究をご紹介します。
まず結論から言いますと、
【 部屋の床付近の足元が暖かいと集中力・生産性・創造性が高まる 】
ということが判明していました。※参考:本メール下部に記載
これは慶應義塾大学と一般社団法人日本ガス協会が行った共同の研究ですが、
近年のリモートワークの普及によって、住宅内の温熱環境(特に床付近の温度)が集中力、快適性、生産性に与える影響を科学的に検証することを目的に行われました。
実験内容は、室内の高さ1.1mの地点はどちらも23度に統一し、
床から10cmぐらいの高さまでの温度だけを変えて比較しました。
床から10cmまでの温度が27度になる床暖房を用いた部屋と、
床付近の高さ10cmまでの温度が20度になるエアコンを使った部屋で比較したようです。
対象者は成人16名で、分析方法はマルチレベルSEMという方法を使用したとのこと。
この分析方法は、個人差と環境差を分離して因果関係を明らかにする高度な統計手法ということで、人数は少ない実験ですが、分析方法としては精度が高いようです。
この研究の結果、床暖房で床から10cm付近が27度だったグループは、快適性と集中度と創造的作業の点で、
床付近の温度が20度のエアコンよりも全て高いレベルを計測することができました。
要するに、足元が温かいと快適性が上がって、集中度や生産性・創造性が高まるということです。
ちなみに創造的作業というのは、マインドマップや図形テストなどを行ったようです。
研究のリリースでは、
「本研究で得られた床付近を快適に保つことの重要性は、在宅勤務時に高い生産性を実現するにあたり、床暖房の活用が効果的であることを示唆しています」
とまとめています。
とはいえ床暖房は導入が大変ですから悩ましいところです。
私自身も在宅時間が長いので、以前部屋探しの際に床暖房のマンションを必須条件にして選んだことがありました。
確かに床暖房だと下から温かいですし、床暖房がないよりも快適だったのですが、
寒くなってくると床暖房だけでは足りず、結局エアコンもつけてしまっていました。(電気代もヤバいことに)
しかもそのうち家の中の床暖房がない部屋で仕事をするようになって、1日の中であまり使えなくなったことや、
家賃が新卒の初任給より高い部屋だったのと、おまけに床暖房を使うのは冬だけだったので、
住環境は良かったものの、総合的に床暖房がある意味がなくなって数年で引っ越した経験があります。
その後は床暖房を気にせず部屋探しをしたら、非常に楽に部屋を選べるようになりました。
今は床暖房がないマンションに住んでいますが、特に不便は感じていません。
というのも、足元の寒さは分厚めのレッグウォーマーをつけたり、寒さ対策のスリッパや靴を履いたりしたら全く問題なかったので、
これで全然問題なく冬も過ごせることがわかったからです。
そもそも床暖房がない家に後付けしようと思ったら相当大変でしょうし、おそらく床暖房がない家庭の方が圧倒的に多いと思います。
今回の研究を参考にするとしたら、床暖房にするというよりも、
「足元の寒さを防止することが集中力、生産性、創造性アップにつながる」
という点ですね。
足元が寒いと集中力や生産性が落ちていたような気がするのは主観的な感覚だけでなく、研究でもはっきりしたわけで、
やはり科学的にも足元が寒いのは生産性を下げるということになります。
私の家には足元から温めるセラミックヒーターのようなものもありますが、
そういうものでもいいですし(電気代は注意)、厚手のレッグウォーマーや温かい下着(ヒートテックなど)や寒さ防止系のスリッパを履くなどでもいいと思います。
どういう形でもいいので、とにかく
「足元の寒さが気にならないようにする」
のが、特に在宅で仕事や勉強をする人にとっては、寒い季節の重要ポイントになりそうです。
※参考
床近傍の温熱環境の改善が創造的作業のパフォーマンスに与える効果を確認-床暖房が快適で生産的な在宅勤務の実現に貢献-
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2025/10/31/251031-1.pdf


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