- 2025-9-17
- 睡眠効率アップで集中力UP
こんにちは、中西です。
前回は、部屋の中の二酸化炭素の濃度によって睡眠の質が低下するので、
【 睡眠の質を上げたければ換気した方がいい 】
という最近発表された早稲田大学の研究をご紹介しました。
今回もこの流れで、睡眠の質に関する興味深い研究がありましたのでご紹介します。
私が唯一見るテレビ番組が水曜日のダウンタウンなのですが、この番組で数年前に
「強い意思があれば寝た後の体もコントロールできる説」
という説が検証されました。
内容は「睡眠たらいチャレンジ」と題して、たらいとひもでつながった状態で座ったまま寝てもらい、ひもを握り続けたまま眠り続けられるかというものでした。
ひもを握る手を緩めてしまうと、ひもと繋がっているたらいが天井から落ちてきて頭に当たってしまう仕組みになっていました。
複数の芸人さんがチャレンジしましたが、結果的に寝た状態でずっと握り続けられた人はいなかったと記憶しています。
この睡眠たらいチャレンジは失敗してしまいましたが、
例えば翌日に起きる時刻を強く意識して寝ると、その時刻に起きられるようになる
「自己覚醒」
という体の作用もあります。
つまり睡眠中にも脳は何らかの形で働いていると考えられます。夢を見るのもその証拠の一つと言えますね。
では、睡眠中に外部から言葉を投げかけられた時に、脳はその言葉に反応することはあるのでしょうか。
実はこれについて、ベルギーのリエージュ大学が興味深い研究を発表していました。
これは2024年に発表されたものですが、深い睡眠であるノンレム睡眠中の人に
「心を落ち着かせる言葉」
を聞かせて、心臓の心拍の変化を心電図で測定しました。
その結果、「心を落ち着かせる言葉」を聞かせたときに、心拍間隔が有意に伸びてリラックス状態になったのです。
一方で「ニュートラルな言葉」を聞かせたときは、心拍に変化は認められませんでした。
実はこの研究をしたグループは2021年にも似たような研究をしていて、
【 睡眠中に落ち着く言葉を聞くと、深い眠りが増えて睡眠の質が向上する 】
と報告していました。
2024年の研究は、2021年の研究を心臓の活動面から裏付けた形になります。
要は、眠っている間でも「心が落ち着く言葉」を聞くと、睡眠の質が深くなるということです。
これを実際に活用するとしたら、例えばYouTubeなどで自分にとって心が落ち着く言葉を話している動画を流し続けると、睡眠効率が高まる、ということになります。
YouTubeにはその種の動画は無数にアップされてますからね。
あるいは、自分に合う動画が見つからなければ、自分で本やネットから引用した文章を作って、
それを読み上げて録音し、その音声を寝るときに流すという手もあります。
どんな形でもいいと思いますが、睡眠中は意外にも脳が働いていて、
【 寝ながら心が落ち着く言葉を聞くと睡眠効率が高まる 】
可能性があるわけですね。
少しでも睡眠効率を上げたい方は、よかったら試してみてほしいと思います。
※参考
Probing the embodiment of sleep functions: Insights from cardiac responses to word-induced relaxation during sleep
https://orbi.uliege.be/bitstream/2268/313282/1/Journal%20of%20Sleep%20Research%20-%202024%20-%20Koroma%20-%20Probing%20the%20embodiment%20of%20sleep%20functions%20%20Insights%20from%20cardiac%20responses%20to.pdf


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