- 2025-8-16
- 受験を突破する健康管理術, 受験を突破する食事法
こんにちは、中西です。
集中力のベースとなる健康を維持するためには、睡眠・食事・運動の3要素が重要になります。
今回は、このうち「食事」「運動」の”組み合わせ”について。
昔から科学的な観点でよく言われていたのは
「カロリーを減らすと長生きする可能性がある」
ということでした。
それでいろいろと調査が行われてきたのですが、意外とこれまで
「摂取するカロリー(≒食事の量)」と「運動の量」を合わせて考えた研究
はあまりありませんでした。
今回はこの「摂取するカロリー(≒食事の量)」と「運動の量」をセットで考えて、大規模に調査した興味深い研究がありますのでご紹介します。
これはアメリカの有名な「米国国民健康栄養調査」という大規模調査のデータを分析した研究です。
約2万人を「摂取カロリーが高い・低い」と「運動量が十分・不足」の4つのグループに分けて比較が行われました。
つまり、以下の4つのグループで調べた形です。
①摂取カロリーが高い+運動不足
②摂取カロリーが低い+運動不足
③摂取カロリーが高い+運動十分
④摂取カロリーが低い+運動十分
この4つを比較して健康リスクを調査しました。
その結果、一番健康リスクが低かったのは
「摂取カロリーが高い+運動十分」
のグループでした。個人的にはちょっと意外な結果です。
「摂取カロリーが低い+運動十分」のグループも死亡リスクは下がったのですが、「摂取カロリーが高い+運動十分」のグループほどではありませんでした。
また、運動不足の人は食べる量を減らしても死亡リスクは下がりませんでした。
ちなみに、がんによる死亡リスクはどのグループでも大きな差はなかったようです。
また、太っている人(BMI30以上)では、この効果はあまり見られませんでした。
この結果をまとめますと、摂取カロリー(≒食べる量)×運動量の組み合わせにおいて、
まず「運動を十分にすること」が健康に一番大事だということです。
運動さえしていれば、摂取カロリー(≒食べる量)が多かろうが少なかろうが、死亡リスクは下がります。
なので「運動か食事か」の究極の二択で言えば、運動が重要ということになります。
その上で、運動を十分にする前提で考えると、
【 「摂取カロリー(≒食べる量)が少ない人」よりも「摂取カロリー(≒食べる量)が多い人」の方が健康的だった 】
ということです。
逆に摂取カロリー(≒食べる量)だけ減らすダイエットのような形では、(より多く食べる人との比較で)必ずしも健康につながらないということが、この研究では判明した形になります。
わかりやすく言うと「よく食べて、よく動く人」が一番長生きしやすいということになりそうです。
「食べないだけ」「運動しないだけ」では健康にあまり良くないということ。
何より、昔からよく言われてきた「カロリーを減らすと長生きする」という説が、少なくともこの研究では覆っていることになるかと思います。
一方で、たとえばドリフターズの高木ブーさんが92歳で元気にされているような例もあり、
案外「少し小太りの人の方が長生きする」という説もあります。
これは精神科医の和田秀樹先生も以前から主張しておられる話です。
今回の研究と合わせて考えると、少なくとも死亡リスクの観点では、運動を十分する前提で、しっかりと食事をした方が良いということになりそうです。
ただし今回の研究結果は、あくまで「摂取カロリー(≒食べる量)」との関係での調査結果であることにご注意ください。
運動さえしていれば「何を食べても問題ない」という話ではありません。
あくまで「摂取カロリー(≒食べる量)」との比較ですので、「食べる内容」については言及されていません。
最近、私の周りでは流行の「四毒抜き」(小麦、砂糖などの甘いもの、乳製品、植物油の4つを抜く生活スタイル)を実践している人が増えていますが、
ほとんどの人が非常に調子が良くなっています。
四毒抜きは一例ですが、食べる内容と健康リスク・死亡リスクは十分相関している可能性は高い(そういう研究は膨大な数ある)ので、
「運動さえしていれば、何でもよく食べればいい」という話ではないことはご注意ください。
というわけで、死亡リスク・健康リスクを低下させたい場合は、運動をしっかりした上で、
「摂取カロリー(≒食べる量)が少ない人より、(健康的な食べ物を)より摂取カロリー(≒食べる量)が多い人の方が健康につながる」
ということに(今回の研究を見る限り)なりそうです。
約2万人の大規模調査なのでそこそこ信用度も高いため、健康的に長く生きたい方は参考にしてみてください。
※参考:Higher calorie intake with adequate exercise is associated with reduced mortality compared with low-calorie diet with equivalent exercise: An observational study from NHANES based on the 2020–2025 Dietary Guidelines for Americans
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0531556525001342


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