- 2023-12-16
- 受験を突破する健康管理術
【今日のFocus】
「先延ばし癖は、心身の健康を悪化させる」
【解説】
スウェーデンの3525人の大学生を対象にした研究によると、
先延ばしの傾向が高い人は、先延ばしの傾向が低い人と比べて、心身の健康を害しやすいことがわかりました。
具体的には、メンタルヘルスの悪化(うつ病、不安、ストレス症状)、睡眠の質の低下、孤独感、肩や腕の痛み、経済的な困窮を報告する割合が高い傾向がありました。
因果関係を証明するものでは無いとは言え、先延ばし癖は心身の健康や経済的な豊かさに、少なからずマイナスの影響を与える可能性があります。
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<編集後記(雑談)>
私が運営している第二領域コーチングのプログラムは、第二領域(緊急では無いけど重要なこと)のタスクを実行するためのプログラムです。
まさに第二領域におけるこの先延ばしを予防・改善するための仕組みなので、
「先延ばし癖が、心身の健康や経済的な状況にマイナスの影響を与える」
というのは、実感としてとてもよくわかります。
メンバーさんの感想も多数いただいてますが、これまで何ヶ月も、何年も、場合によっては何十年も先延ばししていたタスクを実行できるようになると、
自己肯定感も上がり、メンタルにプラスに働いたと言う趣旨の感想をいただくことも少なくありません。
ポイントはいくつかあって、自分の意志の力や気合い・根性的なものに頼らず、「仕組み」や「環境」といった自分の意志の力以外の部分に頼ることが1つ。
もう一つは、優先順位をつけたり、思い切って捨てる勇気を持つこと。
結局のところ、多くの人にとってやりたいこと・やるべきことの「全て」を「一気にやり切る」ことは、ほとんどの場合できませんから。
可処分時間がどの程度あるかにもよりますが、何をやるべきかを事前によく考えて、しっかりと絞り込む。
後回しにしても良いことは何かを見極め、今日やるべきことが何かを決める。
「後回しで良いものを決める」ことができたら、それは「後でやる予定」ですから、「先延ばし」とは違いますからね。
やるべきことを・やりたいことがたくさんあっても、「後でやる予定」と「今日やるべきこと」をしっかり見極められていて、
かつ、それを(多少遅れても)淡々と実行できていれば、自己肯定感はそうそう下がらないですから。
実行できず先延ばしにする自分を責める前に、今日やるべきではないことを無理にやろうとしていないか、
今日やるべきことを見極められているかを考えることも、重要ではないかと思います。
【参照】
Associations Between Procrastination and Subsequent Health Outcomes Among University Students in Sweden | Public Health | JAMA Network Open | JAMA Network
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2800006