- 2023-1-12
- 受験を突破する健康管理術, 受験を突破する生活習慣術
こんにちは、中西です。
私の出身は滋賀県なのですが、先日その滋賀県の平均寿命が、全国の都道府県で1位となっていました。
それで平均寿命について色々調べてみたのですが、WHO(世界保健機構)が2021年に発表した統計では、日本人の平均寿命は84.3歳で世界一でした。
ところが「健康寿命」になると急に怪しくなり、平均寿命と健康寿命との差は9.3年もあるのです。これは調査が実施された世界131カ国中60位とのこと。
健康寿命を超えると寝たきりになるイメージを持っている人も多いですが、 厳密には健康寿命というのはそういうものではありません。
ただいずれにしろ、 寿命が延びたとしても、健康で、楽しく、イキイキと生きられなければ意味が薄くなる…というのは誰もが納得するところだと思います。
それでこのテーマでもう少し調べてみたら、健康と長寿についての非常に興味深い本を見つけました。
世界中で100歳を超えて長生きする人々がいる地域を「ブルーゾーン」と呼ぶそうなのですが、このブルーゾーンに生きている100歳以上の人達を徹底的に調べた本です。
彼ら彼女らが何を食べて、どういう環境で、どんな生活習慣を持っていて、何を大切にして暮らしているか。
この本の著者は研究者で探検家のダン・ビュイトナーという人物で、雑誌「ナショナル・ジオグラフィック」とチームを組んで、他の研究者たちも巻き込み、 ブルーゾーンに長寿のヒントを探す旅に出るという海外のドキュメンタリー本です。
で、この本にほれ込んで監修・邦訳に携わったのが、ウェルネス研究の第一人者で琉球大学の荒川雅志教授でした。
▼おすすめ本「The Blue Zones 2nd Edition 世界の100歳人に学ぶ健康と長寿9つのルール」
紹介されているブルーゾーンの地域は、次の5か所です。
〇日本の沖縄
〇イタリア・サルデーニャ島のバルバギア地方
〇アメリカ・カリフォルニア州のロマリンダ
〇中米コスタリカのニコジャ半島
〇ギリシャのイカリア島
日本の沖縄が入ってるのが嬉しいですね。
この本の第6章より興味深い箇所を引用します。
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余命6カ月の男性はブルーゾーンに移住して――
スタマティスは余命6カ月から9カ月の肺がんと診断された。
彼はふと思いついて、生まれ故郷のイカリア島に戻る。
コバルトブルーのエーゲ海を見下ろすオークの木蔭のある墓地に、両親と一緒に埋葬してもらうのだ。
友人たちに囲まれ過ごすうちに、不思議なことが起こった。
半年が過ぎても、彼は死ななかったのだ。
そして35年後の今日、彼は100歳になり、がんとは無縁の生活を送っている。
彼は化学療法も薬も治療も一切受けていない。
彼がしたことは、イカリア島への移住だけだった。
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なぜ何も治療しないで、「ブルーゾーンの地域に移住するだけ」で、余命半年の人が100歳まで生きるようになったのか。
本書では7年かけてブルーゾーンで調査を行った結果を、最終的に「健康と長寿の9つのルール」としてまとめていました。
その9つを以下に紹介します。この9つは記事にもなっていたので、 まあ出しちゃっても問題ないでしょう。
[ルール1] 適度な運動を続ける
[ルール2] 腹八分で摂取カロリーを抑える
[ルール3] 植物性食品を食べる
[ルール4] 適度に赤ワインを飲む
[ルール5] はっきりした目的意識を持つ
[ルール6] 人生をスローダウンする
[ルール7] 信仰心を持つ
[ルール8] 家族を最優先にする
[ルール9] 人とつながる
以上全部実践しないと長寿にならないということではありませんが、ブルーゾーンの100歳以上の人を調べたら、この9つの傾向を持っている人が多かったということです。
なので9つのうち1つでも多い方が、 健康長寿になる可能性が高いと言えると思います。
興味深いのは、長寿の要因のうち「遺伝子」に左右されるのはわずか25%だそうで、あとの75%は「ライフスタイル」「日常生活」で選択する習慣に関わっているとのこと。
ちなみに私は9つのうち、実践できているのは5つか6つ位ですね。よかったらあなたも何個当てはまるかチェックしてみてください。
人生100年時代となりましたが、単に長く生きてもイキイキと元気に生きていないと意味が薄れるので、こういった研究は参考にして行きたいものですね。
それではまた。