- 2022-11-2
- 経済の話
こんにちは、中西です。
※水曜日と日曜日は不定期で経済ネタを配信しております。 毎回ではなく配信しない時もありますので、気分次第ですが(- -)
先日の日曜日のメルマガで、
「2023年の日本経済が不景気になる確率は100%」
という話をしました。 私はもうこれを確信していると。根拠は、IMF(国際通貨基金)が、今後の世界経済について
「最悪の事態はこれからだ」
と B級パニック映画の予告編なみのすごい言い回しで公式に警告を出し始めたこと。(嘘だと思う人は IMF の10月11日の発表をご覧ください)
またブルームバーグ予測というマクロ経済と金融に関する13の指標で分析した結果では、少し前まで来年のアメリカのリセッション(景気後退)の確率を65%と発表していたのですが、なんと先日(10月17日)に
「来年のアメリカの景気後退の確率は100%」
と発表したのです。
世界的な専門家としての信用がかかっているわけですから、少しでもそうならない可能性があるなら90%とか95%としておけばいいわけです。
が、そんな控えめな数字でなく100%と断言できるほどの状況になったということ。
そして世界経済・アメリカ経済が景気後退するなら、一蓮托生の日本も当然不景気になります。
もっと言えば、そんな世界経済の状況を一切考慮に入れなかったとしても、さらに言えば、今年の物価高・エネルギー高すら考慮に入れなかったとしても、
日本経済はすでに25年に及ぶ政府の愚かすぎる緊縮財政でズタズタにされており、2019年の消費増税とコロナによる政府の各種人災によってトドメを刺されて死にかけているため、
国内状況だけを見ても、2023年はどこからどう考えても、景気が良くなる可能性など0に等しいのです。
今の日本の状況のヤバさは普通にこれまでの経緯と肌感覚だけでもわかる人はわかると思いますが、一応データも一つ紹介しておくと、
10月11日に帝国データバンクが公表したリリースでは、今年の4月以降企業の倒産が増加に転じています。
▼企業倒産、4-9月で3年ぶり増加 コロナ禍の減少傾向から一転、増加に転じる― 全国企業倒産集計2022年度上半期報
当たり前なのです。政府と財務省が見せかけのコロナ対策(政府として対策をしたように見せかけられるが、実際は後で行き詰まる企業が続出する返済義務のある融資等)で「やってる感」だけでごまかし続けてきたのですから。
そして、これは来年以降さらに悪化していきます。
この日本の戦後最悪の状況を立ち直らせることは、国民や民間企業には当然不可能で、政府が「正しい財政政策」を行う以外に、経済が立ち直る道はありません。
が、その唯一の救いである政府が何をやっているか?
例えば財政政策について最も重要なポジションにあり、国民の命がかかっている超要職の財務大臣は、 信じ難いことに、この期に及んで未だにこんなことを言ってるのです。
▼財政健全化の旗振り、しっかり続けなければならない=鈴木財務相(ロイター)
このメルマガの以前からの読者さんであれば、この鈴木財務大臣の「財政健全化」の一言が、 日本を滅ぼす本物の愚か者の一言であると分かっていただけるはず。
(なぜ、これほど何もわかっていない人間が、財務大臣と言う超要職についているかと言うと、岸田総理が選んだわけですが、岸田総理自身の周囲のブレーンが財務省関係者だらけなのと、鈴木氏のような素人以下の無知な人間の方が、財務省にとって操りやすいからです。鈴木財務大臣の無知ぶりは、西田昌司議員とのやり取りでも完璧に証明されています。)
「財政健全化」
がなぜ間違いかという詳細の話は、これまで散々解説してきたので今回は省略しますが、
私が本当に冗談抜きで頭がクラクラするのは、 岸田首相が昭和恐慌の時に浜口雄幸首相が行なった、日本の歴史に残る財政政策の最悪の大失敗と
「全く同じこと」
をまたやろうとしてるからです。私はこれが本当に信じられない。
1929年に総理大臣になった浜口雄幸は、当時長いデフレ不況で不景気が深刻化していた日本で、
「明日伸びんがために、今日縮むのであります」
などと言って、その状況で財政と金融の両面で引き締めを行い、緊縮財政を行ったのです。
結果日本国内は大不況になってしまい、4人に1人が失業する昭和恐慌へと突入して、当時の国民は極貧に喘ぐ大惨事にあってしまったのです。(大勢の女性が身売りしたのもこの時)
その後、高橋是清が大蔵大臣となり、浜口内閣と真逆のことを行って経済を立て直しました。
私は岸田総理に心の底から驚愕しているのですが、学校で日本史を取っている高校生ですら誰でも知っている昭和の歴史の中に、 今と全く同じパターンで大失敗した超有名なケースがあるにもかかわらず、
それとまったく同じ過ちを、再び繰り返そうとしている。
しかも浜口雄幸の大失敗の後、高橋是清が積極財政に転換し「デフレ期における正しい政策」をしっかり行い、経済を立て直し、「デフレ期には何が正しい政策か」を見事に証明した歴史があるにもかかわらず、
岸田総理は、大失敗した方の浜口雄幸と同じことをまたやって、
令和になっても「昭和恐慌の時と全く同じパターン」で不況を解決させられず、国民を苦しめまくっている。
岸田総理の信じ難い無知のせいで、すでに命を絶たれた国民が一体どれだけいるか計り知れません。
いや・・・岸田さん、あなたどんだけド級のア〇なのですかと。今の日本の危機的状況で総理大臣がこの認識レベルと言うのは、さすがにこれはもう限度を超えすぎています(-_-;)
岸田氏以上に無知すぎて財務省の操り人形でしかない鈴木財務大臣は論外ですが、せめて総理大臣は高校生が知っているレベルの日本の歴史の基礎くらい、知っておくべきでしょうに。
「財政健全化」
というのは、経済・財政の道理を全くわかっていない人から見れば、一見「正しそう」な言葉に聞こえるわけですが、(だから総理も財務大臣も正しいと信じ込んでいる)
政府の収支を黒字化して「財政を健全化させる」ということは、すなわち、民間が赤字化して「国民が貧困化する」ということと、「完全にイコール」なのです。
これを否定できる人間はいません。財務官僚ですら認めざるを得ないわけです。当たり前の事実だから。
総理大臣と財務大臣という財政政策の2トップが、こんな基本中の基本の客観的事実を理解できないなら、当然その国は滅ぶ以外に道はありません。
政府の財政など健全化させる必要は1ミクロンもないし、そんなことにこだわっているバカな国など日本以外にありません。
政府はずっと赤字でいいし、現に150年以上ずっと赤字だったわけです。
つまり、最初から日本に財源問題など存在していません。
財源など国債を発行すれば終わり、だからです。
それがどれだけ累積しても、財政など破綻しない。物理的に破綻しようがない。
それは借金でも何でもなく、単なる「貨幣の発行履歴」に過ぎません。1000兆円どころか、5000兆円でも5000京円でも破綻などしない。
財務省の飼い犬の経済学者が主張し続けてきた国債発行によるハイパーインフレも、一部の元知事の買春政治家が上から目線でほざいている「日銀の債務超過」も、物理的に絶対に起こり得ない。それは日銀総裁すら認めている事実なのです。
国債の大規模発行で「全ての問題が簡単に解決する」のを、その事実が広まると、税金という予算を管理する絶大な権限が低下し、自らの権力を相対的に落とすことになる財務官僚の小役人連中が、
国債発行は簡単にできないという嘘ロジック(特に財政破綻論)を政治家と国民に思い込ませてきた客観的事実に、
自民党の政治家、特に総理大臣と財務大臣は一体いつになれば気づくのか。
さらに、ダメ押しでここに統一教会問題が絡んできて、恐るべきことに、実は彼ら(自民党の政治家たち)の存在そのものが、最初からイカサマだった可能性まで高くなってきたと(゚o゚;;
多くの国民の憤りと怒りは既に沸点を超えており、私は今の日本で「第二の山上」「第三の山上」がいつ現れても、全くおかしくない状況だと考えています。
ちなみに、浜口雄幸は長年のデフレ不況にも関わらず、緊縮財政を行う愚策で国民をさらなる昭和大恐慌の地獄へ突き落とした後、暗殺されて亡くなりました。
岸田総理は、自分が今そういう危険な状況にいることすらも、まるで認識できていないはずです。国民感情を理解できていれば、国葬の断行や自分の一族を利するための息子への特別待遇など、できるはずもありませんから。
いずれにせよ、MMT(現代貨幣理論)などを持ち出すまでもなく、「昭和恐慌の大失敗パターン」を見るだけでも、何が財政政策の正解かは、火を見るよりも明らかなのです。
にも関わらず、国民が苦しむデフレ不況に対する「正しい政策」がわからなくなる理由は、浜口雄幸が勉強ばかりして東大に入り、東大でも勉強ばかりしてトップ3で卒業し、そのまま大蔵省に入り、大蔵官僚(現在の財務官僚)から国会議員になったように、
「きれいなエリート街道」
しか歩いておらず、会社や個人事業といった「お金を稼ぐ」と言う泥臭い商売の現場に一切関わってこない人生を送ってきたからです。
こういう人生を送った人間は、「商売をしている組織や人の総体が経済全体である」という当たり前の事が、肌感覚でまるでわからない人間になってしまうのです。そして勉強した知識だけで、世の中を把握したつもりになってしまう。結果、財政政策を大きく間違える。
私はもうこのパターンを何度見てきたか分かりません。
そういう人間は、経済と言うものを肌感覚でとらえることができず、机上の知識しか判断基準がありません。商売や事業に関わっている人間なら、デフレ期の緊縮財政の間違いなど勉強しなくてもわかります。
岸田総理は銀行に勤めていた時期が一応あるので、本来ならその辺を理解できてもおかしくないのですが、所詮は周囲が財務省だらけの家系で、世襲のボンボンとしてそのまま政治家になれた上に、基本的な歴史も、正しい貨幣理論すらも勉強していないので、財務官僚にあっさり騙されているわけです。
そして、その総理大臣のボンボン体質のせいで2023年以降、令和恐慌が発生し、国民が地獄を見る可能性が高まっています。長期のデフレ不況の後、経済の現場を知らない、「きれいな道」しか歩いてこなかった東大トップ卒業&元大蔵官僚の浜口雄幸首相によって起こされた昭和恐慌の大惨事のように。
私は小学校の3~4年のときに、担任だった尊敬する先生に
「同じ失敗を二度繰り返すものは馬鹿者である」
と教わったのですが、
まさか自分が大人になった時の総理大臣が、 高校生以下の勉強不足で、あってはならない「同じ大失敗」をまた繰り返し、
地獄の昭和恐慌から100年近くも経った、夢の21世紀にまた同じ失敗で令和恐慌に突入し、
日本という国を、そこで生活する我々国民の生活と人生を、
日本で1番偉い総理大臣さんが国民の敵と化して、ボロボロに崩壊させてくる悪夢のような時代が来るとは、
少年だった当時の私は夢にも思いませんでした。
私はいつのまにか、星新一の世界に入り込んだのかもしれません(つД`)コンナハナシナイ
それではまた。