- 2018-2-18
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こんにちは、中西です。
本日は日曜日ですので、恒例の雑談系ネタで。
(このブログ・メルマガは日曜・休日は雑談系ネタになることが多いです)
私はほぼ毎日本を購入しているのですが、大半はアマゾンで購入しています。
購入する本も、数年前までは紙の本が大半だったのですが、1年くらい前から電子書籍にシフトして、今では購入する本の9割くらいが電子書籍になっています。
結果、街の書店に足を運ぶ機会がほとんど無くなってしまいました。「ほとんど」と言いましたが、最後に行ったのはいつだったかと思い返してみても、記憶にもうない…(´Д`lll)イツダッケ?
ただ、別にこれは私だけの傾向でもないわけで、世の中の多くの人がそんな感じになってきてるわけです。
そこで、紙の書籍の売上ってどうなってるのか調べてみたところ、思った以上にかなりヤバいことになってました。
▼出版物の市場規模、ピークから半減 漫画本が激減(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25032100V21C17A2CR0000/
「出版科学研究所(東京)の調査で、書籍と雑誌を合わせた今年の紙の出版物推定販売金額は約1兆3700億円となり、市場規模はピークだった1996年の約52%まで縮小する見通しであることが25日分かった。
長年、出版界を支えてきた漫画単行本の売り上げが激減していることが影響した。出版不況は深刻さを増している。」
昨年末の記事ですが、紙の出版物の売り上げ総額が1兆3700億円で、1996年の半分になってると。2006年には2.5兆円だったようなので、この10年ちょっとでなんと半分に縮小してしまったことになります(;゚ロ゚)
ちなみに、トヨタ自動車の年間売上は28兆円くらいなので、日本中の紙の出版物の売上を全部合わせても、トヨタ1社の売上の20分の1にしかなりません。
しかも、これまで紙媒体の売上を支えていたはずの「漫画」の売上まで激減しているということなので、もはや紙のメディアは業界として斜陽産業となったといっても大げさではない感じです。
前からそれは言われてましたが、この数年で紙媒体の規模の縮小が加速しているのです。
また一昨日、別の業界ではこんな話題がありました。経済産業省でコンビニの完全自動レジが検証に入ったとのニュース。
▼商品にICタグ、コンビニで実証実験 会計瞬時、人手不足の解消も
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180216/mca1802160500002-n1.htm
「経済産業省は、価格などの商品情報を記憶したICタグをコンビニの商品に付けて会計や在庫管理を省力化する実証実験を東京都内で始めた。
買い物籠に入った商品の価格を瞬間的に計算できるICタグ対応のセルフレジを配置。利用者はスムーズな買い物を楽しめ、店側のレジ店員が要らず、人手不足の解消につなげられる。」
勘違いする人が多そうなので一応言いますと、これはときどきスーパーなどで見かける「1つ1つの商品を、客が自分でバーコードを通すセルフレジ」とは違います。商品がいっぱいつまった買い物かごを通すと、そのまま自動的に合計金額が出て会計できる仕組みです。かなり画期的。
経産省がこの完全自動レジの検証に入ったわけですが、いつ実現するのかというと・・・
「経産省はコンビニ大手と協力し、2025年までに全てのコンビニ商品にICタグを取り付ける目標を掲げており、年間1000億枚が必要とされる。課題のコストは約10年前に1枚当たり100円だったのが、既に5円程度まで下がっている。将来的には1円以下に下げたい考えだ。」
・・・ということなので、7年後にはすべてのコンビニ商品がこの「完全自動レジ」になる可能性が高くなってきました。これは別の見方をすると、「コンビニのレジの仕事は、あと7年程度しか寿命がない」ということになります。
紙の書籍とコンビニのレジの2つ例を出しましたが、怖いのは、これらはいずれも、最近世間を騒がせている「AIによって職が奪われる」という話ではない点です。
AIとは直接関係ないシステム・理由によって、斜陽化もしくは消滅しかけているということになります。
前も書きましたが、学校の先生の仕事も、少なくとも「授業」の部分においては、物理的にはAIが出るまでも無く、「動画」で置き換えても問題がない可能性が濃厚なわけです。
目の前にいるけど教え方が60点の先生と、大画面越しだけど教え方が90点の先生がいたとき、一番コストがかかる学校や塾の人件費(先生の給料)の問題も考慮すると、どちらが学校や生徒にとって“効率的”かという問題です。
これらのネットによる環境変化に加えて、AIはもちろん、VR(仮想現実)やら、仮想通貨(ブロックチェーン)やら、自動運転やらの技術革新が、あらゆる業界に大きな影響を与える時代に突入しています。
だから、自分がこれから進む(進みたい)道や世の中のテクノロジーが、大筋でどんな方向に進んでいくのかをある程度理解していないとヤバいと思いますね。
その判断をするときに注意しないといけないのは、親や先生はあまり当てにならないことが多い点です。
なぜなら、親や先生の中には、一世代~二世代も前の価値観で生きている人が少なくないから。
その場合、その人たちの勉強不足ということになってしまうのですが、そういう世の中の流れを勉強していない人の価値観は本当に古いことが多かったり、「過去に良いとされていた生き方・業界・職業・職種」をいつまでも金科玉条のごとく引きずっていて、それを子供たちに押し付けたりすることがあるので(ご本人は悪気はないとしても)、注意しておくことをおすすめします。
加速度的に世の中が変化するスピードが速くなっているのに、「過去に良いとされていた価値観」をいつまでも引きずっていると、単純に貧困・つらい・しんどい・まったく面白くない。・゚・(ノД`)・゚・。人生になる可能性が高いので、
とくにこれからの時代に豊かに、充実して、幸せに生きていくためには「常識を疑う力」が、今まで以上にますます問われることになるはずです。
それではまた。