- 2015-9-29
- おすすめ記事, 勉強のやる気アップ法, 勉強の集中力をアップさせるテクニック
こんにちは、中西です。
受験勉強を続けていく上で、
私が避けた方がいいと思う
勉強パターンがあります。
その1つが
「長期間にわたって、勉強を
一人でやり続けること」
です。
つまり同じように受験勉強している人と
一切会うこともなく、
そういう人が視界に入る
自習室や図書館にも一切足を運ばず、
自分の周りで勉強している人は自分だけ、
というような状態。
このあたりの環境は個人差があるところで、
人によっては
「周りで常に誰かが勉強している」
とならざるを得ない人や、逆に
「私の環境では、一人でしか無理」
という場合もあると思います。
ただ、受験生の理想の環境を考えたときに、
実は脳科学的な見地から考えても、
周りに勉強をしている人がいる方が
生産性が高まるといえるのです。
脳には
「ミラーニューロン」
というシステムがあるのですが、
これはその名の通り、
誰かの姿を見ていると、まるで“鏡”のように、
【 自分もその視界に入った他人の動作と、
同じような動作になってしまう 】
という現象です。
たとえば、
運動をいている人を見続けていると、
その動作をミラーニューロンのシステムで
脳が認知する結果、
【 見ているだけで、運動能力が高まる 】
ことが判明しています。
これは、脳科学者久保田競先生によると、
「イメージトレーニングの有効性が証明された」
ことにもなるようです。
この作用は、個人的に非常に思い当たる経験が
何度もあるのですが、
たとえば
自分の尊敬する人の姿を見続けていると、
その人と同じような動作を日常生活で
頻発してしまうことがあります。
とくにしゃべり方とか、言い回しとか、
表情とか、身振り手振りとか。
学生なら尊敬する部活の先輩と動作が
似てきたりとか、
会社員の方なら自分の上司と
話し方が似てくるなんて経験をしたことが
ある人も少なくないはず。
私も昔、自分でもビックリするくらいに、
明らかに自覚できるレベルで、
日常的に接していたテニス部のかっこいい先輩や
会社で尊敬する上司や社長と、
自分の話し方や動作が
うつってしまったことがあります。
ちなみに、この脳のメカニズムをうまく利用したのが、
スズキ・メソッド
と呼ばれるバイオリンの教育法です。
このスズキ・メソッドは、
「生徒(子供)がやる気をみせ始めるまで、
バイオリンを弾いている姿をとにかく見せまくる」
という手法。
「バイオリンの練習をしましょう」
とか
「バイオリンを学ぶとね、こんなメリットが~」
とかいった理屈は一切言わずに、
【 ただバイオリンを弾いている姿を
ずっと見せつづける 】
だけ。
すると、生徒はそのうち自分も
バイオリンをやりたくなるわけです。
私は長渕剛が好きなのですが、
長渕のファンの中には長渕の格好を
マネしている人がたくさんいます。
どうやらある人物に心酔すると、
とくに対象が同性の場合は、
そうなりやすいようです。
これも脳のミラーニューロンの
影響だと思われます。
さらに、以前別の記事でも書きましたが、
過去の歴史を見たときに
「天才は一箇所に集まっている」
「偉人同士が深い付き合いをしている」
という傾向が少なからずあるのです。
これも一つの場所で長期間にわたり
一緒にすごすことで、
ミラーニューロンのシステムにより、
周りの優秀な人たちの姿・動作に
脳が感化されていった可能性が高いと
私は考えています。
この脳のメカニズムを考えたときに、
受験生がずっと長期間にわたって
一人で勉強し続けるのは、
脳が持つせっかくの素晴らしい作用を
活かしきれていない可能性が高いです。
逆に活かせている例は、学校や塾ですね。
学校や塾や予備校の素晴らしい点の一つは、
一緒に勉強する仲間が周りにいることです。
さらに言うと、
脳のミラーニューロンの性質を考えれば、
必ずしも直接的にコミュニケーションを
とる必要はなく、
【 相手の姿が視界に入ればいい 】
わけです。
よって
「自習室や図書館など、同じ受験生が
たくさん勉強している場所」
に行けば、ミラーニューロンの作用によって、
自分も同じようにやる気が
ムクムクとわいてくると言えるのです。
これは、おそらく多くの受験生の
実感と一致しているはずです。
ついでに言うと、私自身は
オンラインを通したバーチャル的な
関係性であっても、
ミラーニューロンの作用で
受験生同士が影響を受け合って、
半自動的にやる気が出てくると思っています。
OCPの過去のメンバーの報告や
頂いた感想などを総合すると、
そういう結論になりそうです。
まあ、上の久保田教授も
「イメージトレーニングの有効性が証明された」
とおっしゃっていますので、
バーチャルな関係性でも、
脳内でその姿がイメージできれば
効果があるということでしょう。
オンラインを通して
「ネットの向こう側で、
この人も毎日勉強を頑張っているんだ!」
と想像するだけでも、
少なからずミラーニューロン効果を得て、
やる気を高められるということですね。
というわけで、
自習室・学校・塾などのリアル空間でも、
OCPのようなオンライン空間でも、
どちらでもいいので、
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【 受験勉強を頑張っている人が
できるだけ視界に入る環境
(or頭に思い浮かびやすい環境)】
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に身をおくことが、
高いやる気を維持するコツになります。
孤独に耐えて頑張ることは大事ですが、
「長期間にわたって完全に一人で勉強する」
のはできるだけ避けた方がいいですね。
それではまた。