- 2013-6-2
- 元アメブロ記事(13年2月~14年5月、修正中)
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
日本が世界に誇れる文化の一つに漫画があるわけですが、
なぜ日本の漫画が世界的にもこんなにクオリティが高いのかといえば、漫画業界のシステムだとかなんとか細かい理由はいくらでもあるでしょうが、
元をたどれば、ようするに日本には「手塚治虫」がいたからです。最終的にはこの理由に行き着きつきます。
他の国には「手塚治虫」のような大天才が出てこなかったんですよね。手塚治虫がいなければ、日本の漫画カルチャーはここまで発展することはありえなかったと思います。
・・・となんだか漫画評論ブログみたいな出だしになりましたが、今回取り上げたテーマは、この漫画。受験勉強に漫画はアリなのか?について考えてみます。
受験勉強の休憩時間に漫画を読むのはありか?みたいな話ではありませんよ(笑)。そっちではなくて、勉強の副読本としての漫画ね。
数は多くないですが、受験勉強に使える漫画というのはいくつかあります。一番有名なところでいえば、源氏物語の漫画「あさきゆめみし」ですよね。
結論から言ってしまいますが、受験勉強においては漫画というのは、「最強の知識補強ツール」です。
たとえば、上の「あさきゆめみし」で扱っている源氏物語ですが、ハッキリ言って原文をそのまま読んでも、まあわかりにくいわけです。
そもそも大昔の言葉ですからわかりにくいのは当然ですし、わかりにくいからこそ、それを「読み解く」のを目的とした一つの科目として成立しているわけです。
古文というのは、読み解く際に「主語は誰か」がかなり重要なポイントになりますが、
古文の主語というのはとってもわかりにくいわけです。これをもし事前に漫画を読んで理解しておけば、
物語内の人間関係は明白になり、主語などのポイントもほぼ完璧に把握できます。私も「あさきゆめみし」にはかなり救われましたよ実際(笑)
活字でいきなり読んでいたら間違えるかもしれませんが、漫画で知っていたなら間違えようがなくなるわけです。
(あくまで一例ですからね。「主語はそんなやり方で見つけるもんじゃない!」とか怒らないように。今そういう話ではないですから。念のため)
あと漫画で理解しやすいのが、日本史・世界史などの歴史ですね。歴史はもう完全に物語の側面を持っていますから、
それを学ぶときに事前に漫画で知識の補強するのは賢いやり方だと思います。とくに歴史の大筋・流れを理解するのには役立ちます。歴史に限らず、全体的に社会科の科目は漫画で知識を得やすい傾向がありますね。
あくまで「知識の補強ツール」ですから、漫画だけで一つの科目の勉強を完結させることはできませんが、サブ教材としてはかなり使えるツールなのです。
とくに、その分野の知識がまだほとんどない場合、土台となる知識が少ないわけですから、すべてが新しい学びになってしまい、勉強そのものに苦労します。
この部分を漫画で補っておけば、土台となる背景の知識、関連知識がデータとして頭の中にストックされるわけですね。
物事を記憶するときに大事になるのは、「関連付け」です。関連知識が多いと記憶しやすくなりますし、忘れにくくもなるのです。
ドラえもんのしずかちゃんの対抗キャラとして、かりに「うるさちゃん」という新キャラが突然でてきたとしたら、たぶん私たちは一瞬でそのキャラを覚えられます。
でも、ドラえもん自体を知らない外国人に、いきなり「これが新キャラの『うるさちゃん』でね、こっちがしずかちゃんでね、しょっちゅうお風呂に入っててね、その友達ののび太君の相棒のドラえもんが猫型のロボットでね・・・・」とかいっても、すぐには覚えられません。
そんな感じで、土台となる知識、関連知識があるのと無いのとでは、記憶するときの効率、また「記憶の定着率」もまったく変わってくるわけですね。
私自身、個人的な趣味で経済・金融・会計といった勉強をスタートしたときも、最初はずいぶんと漫画を読んだものです。
この漫画で読んだ「物語のストック(蓄積)」があることで、抽象的で複雑な分野を学ぶときにも、それに関連した物語が絵で頭に浮かぶため、
なんといいますか「立体的に」それらの知識を記憶することができたんですね。こうなってくると、勉強がどんどん楽しくなっていくのです。
こういった何かを学ぶときの土台の知識、関連知識を補充するツールとして、漫画ほど効率的なものはないと私は思います。
というわけで、漫画のメリットをまとめると、
1、読みやすいので「知らない分野」を最初に学ぶ導入時に最適
2、絵で覚えるため一度読んだら忘れにくい
3、土台となる知識が増えるので、記憶するスピード、記憶定着率が高まる
4、すぐに読める
5、読んでいて楽しい
「漫画」というのは、いっけん受験とは対極にあるカルチャーのようなイメージがありますが、実はうまく導入できた場合は、かなり受験勉強に役立つツールだといえるわけですね。
何か新しいことを勉強する際は、その分野の漫画が出ていないか最初に調べてみてください。もしその漫画が見つかったら、ラッキーですからね(笑)
あまり固く考えずに、「知識の補強ツール」として、ぜひ積極的に漫画を利用してみてほしいと思いますね。