- 2026-4-8
- 石油危機・イラン戦争
こんにちは、中西です。
イラン戦争が停戦合意されて、2週間の停戦となりました。
前回のメルマガで予想した通り、トランプの「文明を滅ぼす」という宣言はブラフだったわけです。
イランでは、発電所などの周囲を子供たちを含む民間人が取り囲んで攻撃できないようにするという、すごい防御作戦も展開されましたが、
結果的には、トランプが予告した核攻撃並みとも取れる予告は実現しませんでした。
それ自体は非常に良かったと思います。
問題はここからですが、実は戦争は全く終わっていません。
私も最初、2週間の停戦と発表されたときに、このまま終わる可能性があるのかと思いましたが、
複数の軍事アナリストや専門家の共通した見解として、今回の停戦は「補給のための停戦」であり、一時的な休憩のようなもののようです。
おそらくこれはほぼ間違いなくて、せっかくここで2週間の停戦の後は平和になると思った人も世界中に多いと思いますが、
残念ながら、2週間以内に補給が終わった後、再び攻撃が始まる可能性が高いです。
共に合意の文書も交わしているのですが、かなり巧妙な手口で合意が破られ、攻撃をする大義名分を発生させ、攻撃が再開されると見立てをする方もいました。
いずれにしろ、補給のための停戦ですので、再開するのはほぼ確実のようで、どういう形であれ、戦争は続く可能性が高そうです。
それが何を意味しているかというと、このイラン戦争は長引くということです。
そうなると、当然問題になるのが、ホルムズ海峡封鎖による輸入が止まっている石油とナフサの二つです。
まず石油については、商社関係の人のSNS情報と高市総理の発表を信じるのであれば、「年明けまで持つ」ということになっています。
もともと備蓄250日というのは完全な嘘で確定しておりますが、それについては、これまで詳しく分析したとおり、約100日が実態です。
したがって、高市総理が「年明けまで持つ」と言っても、具体的な数字を相変わらず言いませんので、話半分で聞いておくぐらいがちょうどいいと思います。
そして、より在庫が少なく備蓄ができない、ナフサの不足の方です。
こちらについても前回お話ししたとおり、政府やNHKをはじめとするメディアとの情報戦争の様相を呈しています。
結論的には今のところ、資源エネルギー庁LPガス最適化アドバイザリー委員の境野春彦氏の分析より詳しい分析は見当たりません。
だからこそ、報道特集も境野氏の分析を取り上げました。
そして、その境野氏のナフサ不足の今後のシミュレーションを見ると、
「6月に詰む」(需要が供給を上回る)
という事態に陥るのです。
そしてこのナフサ不足の問題は、今回の停戦によって全く解決しておらず、その問題自体は現在も進行中(これ重要)なのです。
前にお話しした通り、ホルムズ海峡が日本に開放されて、ナフサの輸入が再開する以外に、日本が6月以降生き残る道はありません。
政府が大本営発表をして、中東以外からの輸入が2倍になったということで、通常の45万キロリットルから2倍の90万キロリットルの輸入ができると説明しているのですが、2倍程度では全く足りません。
もともと中東以外からの輸入が22%ほどですので、それを2倍にしたところで、78%を占めていた中東からの輸入分を補えないのです。
そして、中東以外からの輸入で日本国内の需要を補おうとすると、通常の4倍ほど輸入しないといけないのですが、
この世界全体でのナフサ不足の争奪戦の現状で、日本だけ通常の4倍輸入できる保証は今のところどこにもありません。
そして今回の2週間の停戦合意も、結局はその後、戦争が続く可能性が高いですが、
2週間後に戦争が続こうとこのまま終わろうと、ナフサの輸入はホルムズ海峡が開放される以外に道はないのです。
その唯一の希望だった高市総理とイランのトップとの電話会談があったのですが、その内容を見る限り、相変わらず抽象的なことしか言わない。
まるでホルムズ海峡の問題が解決に向かうような言い方はしているのですが、具体的な数字が何も含まれていません。
イラン側がホルムズ海峡を日本に開放すると確約したわけでもなく、そういう方向に話が進んでいるというだけの首脳会談でした。
高市総理は極度の虚言癖だけでなく(今日も高額療養費制度の国会答弁で明確な嘘をついたことが発覚して炎上)あまりにも無能すぎて、
境野氏の6月にナフサが供給不足になる指摘も、何の根拠もなく「デマだ」と決めつけ、印象操作をするほどひどい状況です。
よってこの問題をしっかりと調べている人以外は、高市総理のデマ説を信じることになるでしょう。
何せNHKも一緒になって潰しにかかってきていますので、これは普通の人にはなかなか見抜くのは厳しいと思います。
結論的には、ナフサ不足の大問題は、現時点で停戦前と何も変わっていない状況です。
今回2週間の停戦になったことと、高市総理とイラン首脳との電話会談は終わりましたが、
こういう状況はナフサ不足とは何も関係ないにもかかわらず、まるで全体的に戦争が収縮しているような雰囲気になっておりますので、個人的にはかなり危険な状況だと思っています。
したがって、引き続き我々としては、淡々と必要な備蓄を進めていくのが、この危機的な状況を乗り越える最適な方法ということになります。
仮に今すぐホルムズ海峡が開放されても、往復に40日かかりますし、すでにサプライチェーンではあらゆる業界で凄まじい値上げや仕入れができない状態など、供給不足の問題に陥っています。
こんなに供給不足の問題がハッキリと出ていて、各社の取引先へのお知らせメールにも「供給不足について」という件名のメールが大量に流通しているのに(ある人が公開してた)、
政府は「ただちに需給問題は存在しません」などと大本営発表を主張しているのです。北朝鮮とまるで変わらんと(゚o゚;)
その供給不足が買い物のスーパーや小売店などのお店の商品の棚が消える形で現れるまでに、少しタイムラグがあるだけの話で、
その状況自体は地域や業界にもよりますが、4月~5月のどこかのタイミングで目に見えて出てくる可能性が高いです。
その時点で、国内はパニックになるのは必至です。
もうすでにサプライチェーンの川上や川中の方では影響が出ていますが、4月中にはまだ在庫が残っているお店も多いですし、
みんな備蓄の必要性を感じていませんので、普通に在庫が消えていくだけです。
ですが、6月までのどこかのタイミングから在庫は入ってこなくなるので、あるいは値段が爆上がりしますので、おかしいことに一般人がどんどん気づいていきます。
それでも相変わらず政府は大本営発表で、何も問題がないかのような報道をし続けるでしょう。絶対に。
というわけで、イラン戦争は2週間の停戦に入り高市総理とイラン首脳との電話会談は終わりましたが、
石油の備蓄は少しマシになったものの、ナフサ不足の危機的事態は相変わらず何も変わっていません。
事態の悪化が水面下で進みながら表向き(ナフサ関連業の人以外)には停戦・首脳会談で問題が収束しているように見える危ない状況ですので、
この状況を乗り越える庶民の唯一の方法として、今のうちに少しずつでも備蓄しておくことをお勧めします。


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