- 2023-10-3
- 受験を突破する食事法, 未分類
こんにちは、中西です。
10月に入って秋本番になってきましたが、秋といえば
「食欲の秋」ヽ(´∀`*)ノ
ということで、今回は食欲にまつわる話を。
食欲が高まる時というのは、結局「空腹」の状態に近づいた時ですね。
いくら食欲の秋といっても満腹の状態では食欲は沸きません(当たり前)。
この「空腹」の状態というのは、集中力アップをはじめ、人間の体に様々なプラスのメリットを与えることがわかっています。
そのメリットの一つに、
「空腹時に食べる食事はおいしい!」
という感覚があります。これは誰もが経験したことがある感覚でしょう。
経験的には誰もが知っている感覚ですが、科学的にはこのメカニズムは詳しく分かっていませんでした。
ところが、近年の研究でこのメカニズムが判明しておりました。
発見したのは国内の研究チームで、東京大学・生理学研究所らのチームです。
▼空腹に伴い味覚を調節する神経ネットワークの発見(東京大学大学院農学生命科学研究科)
実験の内容を簡単に言うと、マウスを空腹にして、甘味がコーラの3分の1位の飲み物を10秒間になめた回数を調べました。
その結果、空腹状態のマウスは、通常のマウスより、2倍も多く飲み物を舐めました。
ようは味が3分の1に薄まっているにもかかわらず、空腹だとグイグイ飲みまくったということですね。
また人工的に作った苦味のある飲み物を与えても、やはり2倍も舐める回数が増え、
「空腹だと不快な味に鈍感になる」
ことも分かりました。
まとめると研究のポイントはこんな感じ。(以下、東大のHPより)
1.摂食時の生理状態(空腹・満腹など)により味の感じ方(美味しさ・まずさ)が変化するという現象の神経基盤を明らかにした。
2.味の感じ方の変化が、視床下部を起点とする神経ネットワークを介してコントロールされていることを実証した。
3.好きな味と嫌いな味とでは、それぞれ別々の神経ネットワークが関わっていることも、同時に明らかになった。
ひらたく言えば、
【 空腹になるほど、食べ物を美味しく感じられるようになる 】
という、誰もが知るあの感覚が、今回科学的にメカニズムまではっきりしたということになりますヽ(´∀`*)ノ
そうであれば、食べ物の味は
「相対的」
なものになるということですね。
どのような状況でも変わらない「絶対的に美味しい味」が存在しているわけではなく、それを食べる人間の「空腹状態」によって、美味しさまでが変化すると。
そう考えると、「美味しいもの」を食べるのは簡単で、必ずしもお金のかかる豪華なものではなくても、
なるべく空腹状態にした上で食事をとるようにすれば、「美味しいもの」は食べられる、ということになります。
余談ですが、私は以前4日近くファスティング(断食)をしたことがあり、その終了直後に最初に食べためかぶがあまりにもうますぎて、ほっぺたが落ちるかと思いました笑
逆にどんなに豪華で美味しいものであっても、満腹状態ではこれっぽっちも美味しくないというわけでございます(-_-;)
私のコーチングプログラムのメンバーさんで、「空腹を楽しむ」という目標(心がけ)を設定している方がいますが、このメカニズムを理解していれば、
「空腹の後には(ほぼ必然的に)美味しい食事が待っている」
ことになりますので、それを心待ちにすることで空腹自体も楽しめるのではないかと思いますね。
そして空腹状態は空腹ホルモン「グレリン」の効果で集中力を高めますので、一石二鳥!
というわけで、「食欲の秋」に突入してきましたが、空腹と味覚のメカニズムを理解して食事を取るようにすれば、
空腹を楽しみながら、心身ともに健康的・生産的に1日を過ごせますので参考にしてみてください。
それではまた。