- 2023-1-2
- 働き方・キャリアの話
こんにちは、中西です。
新年なので、前向きに今年1年について思いを巡らせている方も多いと思います。
それはそれで重要ですし、私自身もそういう気持ちで自分のことや仕事について考える時間を設けています。
一方で、新年だからといって前向きなことだけ考えるのではなく、リアルに今年1年について考える要素も重要だと思っています。
今年1年が世界と日本にとってどういう1年になるかについては、先月から詳しく解説してきた通りです。1番大事な大筋の流れとしては、
「世界は今年(遅くとも2024年の春頃)にかけて、10年に1度クラスの景気後退の局面に入り、その後厳しい不況が続くが、しばらくすると世界的な不況は終了する。
しかし、日本だけは、世界的な不況が終わった後も、引き続き経済はまるで回復せず、延々と不況が続く」
…こういう流れになる可能性が超とてつもなく高いです。
前半の世界的な不況の確率も、既に専門的な予測や、逆イールドの発生によりほぼ100%の確率とまで言い切れる状況ですが、
「未来は不確定」と言うことも一応踏まえて、世界的な不況は今年結局全く起こらなかったとしても、残念ながら
「世界で日本だけが、引き続き今年も来年以降も経済は回復せず、不況が続いていく」
と言う点に限っては、どこからどう考えても、否定することができません。(その根拠は散々解説してきたので今回は省略)
で、この日本の「実現する確度の高すぎる未来」の惨状を前提に考えた場合、私たちはどのように今後について考えなければならないのか。
私はそれをいろいろ考えているのですが、1つ思うのは、
「雇用されて働く」
という働き方のパターンが、これまではそれが最も安定したものでしたが、今後は全然安定したものではなくなっていく、と言うことです。
だからといって、自分でビジネスをすることや、フリーランスが安定と言うわけでも全くないのですが、
少なくとも、これまで考えられていた「雇用されて働く」と言う働き方が、これまで信じられていたほどの安定感がどんどん無くなっていくのは間違いないと思います。
そして私が1番よく考えるのは、その「雇用されて働く」という働き方の、
タイムリミット
についてです。これが一体、何歳位になるのか。
もちろん、業界や個々の状況によって変わるわけですが、同時に、大筋の年齢的なタイムリミットと言うのは(ざっくりとですが)存在します。
そのターニングポイントが、今後の時代において、どの年齢層になるか。最近このテーマに興味があるのですが、考えてみたところ、それは
50代
ではないかと思うわけです。
以前は、転職できる年齢が35歳限界説なんていうのもありましたが、現在のところ、実際は多くの業界で40歳位までは大丈夫で、45歳あたりから厳しくなってくることが多いです。(あくまで全体のざっくりとしたラインですが)
それが50代に突入してくると、一気に厳しさが増してきます。ここで言う厳しさと言うのは、
「50代から新しい会社に雇用されて働く」
ということの厳しさです。
そして60歳の時点で「雇用」と言う働き方でも、十分な収入が得られる人は、それまでに相当高いレベルのスキルを身に付けた人だけです。
さらに、そのスキルに高いニーズがあり、それを求める会社が通勤圏内にあるか、リモートで働けるかの条件を満たした場合に限られます。
50代や60歳の話と言うと、若い人は遥か未来の話のように思うと思いますが、あっという間にきますので、これを踏まえて20代30代を過ごす必要があるのです。
残念ながら、60歳の時点でもう働かなくて済む人は、今後ほとんどいなくなるはずです。
にもかかわらず、60歳以降に「雇用」されて働く場合、高いレベルのスキルを持った人は少数派ですので、ほとんどの人は、ほぼ確実に収入が激減するか、正社員にもなれずアルバイトや派遣社員などになります。
その場合、それまで自分がやってきた仕事とは無関係な職種のバイトや派遣の仕事に新たに就き、大学生位の学生と同じ位の時給で生活せざるをえなくなる人も激増します。
というか、もうすでにそういう人はたくさんいますし、私の知ってる人にも複数います。
60代や70代で、自分の興味の全くない仕事を、全く知らない新たな業界で、自分の子供や孫のような年齢の人たちと一緒に低時給で働き、
朝から晩まで単純作業で「早く仕事終わらないかな」と時計ばかり見ながら毎日働く。体力がない年齢で。
… 60歳以降にこういう毎日になってもいいと言う人は、何の対策もせずに60歳まで雇用されて上から言われた通りのことをただやるだけの仕事の仕方でもいいと思うのですが、
おそらく、このメルマガを読むような方は、そういう60歳以降にはなりたくないと思います。そうであれば
1. 60代でも「どこの会社からも求められるような超高度なスキル」を身に付ける
2. 1が無理なら、60歳までの「できるだけ早い時点」で、「雇用されて給料をもらう」と言う形以外の収入の流れを手に入れる
…このいずれかしか、上記の苦しい60代70代を逃れる方法はないと思われます。
言うまでもなく、年金などあてになりませんので。政府はどんどん支給額を減らし、保険料の支払い額を増やす方向に進んでいるのはご存知の通り。
政府と言うのは、想像絶するほど嘘をつきまくりますし、前言を撤回しますし、都合の悪い事は隠蔽しますし、国民の人生など実は何とも思っていません。
30年も間違った緊縮財政を続けて国民を極貧化させ、平気でまだそれを続けるような政府をあてにする時点で間違っています。若ければ若いほど
「今後いかにして政府を一切あてにせず、生きていくか」
を考え、実際に動いてスキル・知識・経験を増やしていかなければならない時代に突入していると言うことです。少なくとも私はそう考えています。
「雇用されて収入を得る」
と言うのは、確かに短期的には一応の安定した収入になりますが、長期的には、必ずしもそうはならないと言うことを理解できるかどうか。
とくに60代になったら(50代もですが)、よほど企業に利益を与えられる高いスキルがあり、そのスキルにニーズがあり、かつ自分を必要とする会社とマッチできなければ、
かなり苦しい60代以降の人生になることを、人生の早い段階で理解できるかどうか。
これが今後は非常に重要になってくるのではないかと思います。
特に20代だと「まだまだ先の話」などと感じやすいですが、20代30代40代ときた私の実感で言うと、恐ろしいほどあっという間に時間は過ぎていくので、
20代から上記のことを踏まえて「今何をすべきか」を考えておくのが非常に重要だと強く感じます。
財務省が突然原因不明で豹変し、組織の体質も突然原因不明で激変し
「積極財政をすることが、我々財務官僚にとっても国民にとっても大事だ!何より困窮化している国民を救うべきだ!」
と考えるようになり、
かつ、自民党の政治家が、これまでの緊縮財政の間違いをようやく理解し、自分たちの利権も捨て、選挙に行かない若者たちのための政策をすると言う、彼らにとってメリットの非常に薄いことを突然やり出し、
総理大臣が「正しい財政観・貨幣観」を持つようになり、
2世3世議員の苦労知らずのボンボンではなく、企業の正社員や、非正規社員として働く人たちの苦労を肌感覚で理解し(=その体験があり)、
もし財務官僚が自分達に都合のいい増税を推して来たら、その愚策を一喝して蹴散らし、
年金も十分に生活できる金額(少なくとも生活保護と同レベル)をしっかり全員に支給し、国民の老後不安を完全に解消し、
アメリカや中国からの要請にも国民の利益のために毅然と対応できるようになるという「凄まじい夢物語」に自分の人生を賭けられる人は、
その夢物語を信じて、60歳までと60歳以降の人生を過ごしていけば良いと思います。
個人的には、そんな夢物語を信じるほどロマンチストではないので、私には無理でございますが(-。-;
私と同じ意見の方は、誰にも依存せず「自分で何とかする道」を作り上げるしかないのです。