- 2022-12-2
- 受験を突破する健康管理術
こんにちは、中西です。
俳優でタレントの渡辺徹さんが61歳で亡くなりました。
糖尿病を患っておられた事はわりと知られていたと思いますが、まさかこれほど若くして亡くなるとは、誰も想像していなかったと思います。
▼渡辺徹さん死去 61歳 敗血症 病気と闘った半生 10月舞台はほっそりした姿 榊原郁恵とおしどり夫婦
https://news.yahoo.co.jp/articles/ac9f035c46fce5441ae617ec507ada881d723cb1
記事によると敗血症が直接の原因だったようですが、30歳で糖尿病になり、それ以降はずっと様々な病気で闘病生活が続いていたようです。
週に3回、人工透析もされていたとのこと。人工透析は毎回数時間〜5時間ほどもかかります。
私も5歳の時に別の病気からこじれて腎臓が悪くなり人工透析をしていたのですが、透析中はもう本当にとてつもなく苦しかったです。(時代が違うので今はマシになっているかもしれませんが)
渡辺さんはいろいろな病気をされていましたが、人工透析も含め、元をたどると糖尿病が体を弱らせていたのが要因になっていたと思われます。
もともと20代で、毎日6000キロカロリーも食べていたそうで、それで30歳で糖尿病になり、それでも奥様に隠れて食べ過ぎの不摂生が続いていたようです。
糖尿病は、6人に1人がなるor予備軍になる病気なので、誰にでもわりと身近な病気のため、記事にも多数のコメントが投稿されていました。多くの人が「食生活の重要性」と「糖尿病の怖さ」について、体験談や見解を述べています(興味のある人は読んでみてください)。
ちなみに、私の祖母も糖尿病とリウマチを併発してましたが、72歳で亡くなっています。当時子供だったので、葬儀で周りの大人が「まだ若いのに」と言ってる意味が分かりませんでしたが、今思えばやはり72歳は若いです。
糖尿病には「1型」と「2型」の2種類があり、圧倒的に多いのは2型で、全体の95%にもなります。
「1型」は膵臓からのインスリン分泌が少なくなることで起こり、「2型」は遺伝的な影響をはじめ、食生活の偏り、食べ過ぎ、運動不足、肥満などが原因で、インスリンが作用しなくなって起こります。
逆に言うと、食生活をきちんとしていれば、2型の糖尿病になるリスクはかなり抑えられると言うことです。
こういった食べ過ぎて病気になる側面があるところから、以前は糖尿病は「ぜいたく病」と言われていました。
また、自己管理ができていないから自己責任だ!みたいな意見もあり、数年前にもあるフリーアナが「自業自得の人工透析患者は全員実費負担させろ」と、さらにここでは書けない過激なことを言って大炎上し、テレビの仕事を干されたこともありました。
ところが、近年のデータを見ると、ぜいたく病とか自己責任など、必ずしもそんな風には言えなくなってきてるんですよね。
3年位前にメルマガでも書いたことがありますが、糖尿病の患者さんの約6割が年収200万円未満であることがわかっています。
全日本民主医療機関連合会(民医連)が、全国の医療機関96施設で、40歳以下の「2型」の患者さん800人を調査したら、
「年収200万円未満の世帯が、全患者世帯の57.4%」
を占めていることがわかりました。患者の半数以上が非正規の低所得の人たちだったのです。
医療コンサルタントの富家孝氏によると、この糖尿病患者に低所得層が多いのは、世界的な傾向のようです。
理由はシンプルで、低所得であるほど、カップ麺や牛丼やインスタント食品やジャンクフードなど、安くて腹持ちの良い炭水化物・糖質類の摂取が多くなりがちだからです。
ただ、日本の場合は、そもそも非正規雇用の割合が全労働者の4割ほどになってますので、収入が関係なかったとしても、結果的に糖尿病の人の4割位は非正規の人が該当することになります。
とはいえ、それを踏まえても年収200万円未満が6割というのは多く、やはり「低所得であるほど糖尿病のリスクが高まる傾向がある」と言えそうです。
また、そもそも糖尿病に限らず、「食べ過ぎ」の食生活が続くと、(内臓に負担がかかり)寿命が縮む傾向がありますので、遅くとも30歳以降は、食生活に充分注意が必要になってくると思います。
渡辺さんのような頭も良く誰からも好かれるタレントさんが若くして亡くなるのは、ご家族・ご友人やファンの方が辛いのはもちろん、何よりご本人が1番不本意だったろうと思います。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
人生100年時代に、健康で長生きして人生を謳歌するためにも、すべての基盤ともいえる「食生活」には充分注意をしていきたいと、改めて思う次第です。
それではまた。