- 2021-6-16
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こんにちは、中西です。
マスコミはほとんど報道していないのですが、実は今、この国の未来を左右する
「すごい戦い」
が起こりつつあります。
国民の99%以上が気づいていない戦いですが、今後もマスコミはまともに報道しない可能性が高いので、
これから水面下で壮絶なバトルが続いていくと考えられます。
しかもこのバトルは単なる戦いではなく、この国の命運を決めてしまうほどの重大な意味を持っている戦いなのです。
そのバトルとは何か?
本日の三橋貴明さん(経済評論家)がこんなタイトルの記事をアップされてました。
『経済産業省「新機軸」 対 財務省「PB黒字化路線」』
まさにこれです。本メルマガでも一昨日、
『救世主キタ!財務省VS経産省の壮絶な戦いが始まる!』
…と言う件名のメルマガを配信しましたが、表現は若干違いますが全く同じ話をしていて、まさにこれなんですよ。つまり、
財務省 VS 経済産業省
のとんでもない戦いが始まろうとしているのです。
そしてこの戦いにどちらが勝利するかで、日本の未来が決まります。あなたの将来も決まります。
言うまでもなく財務省が勝利した場合、日本に未来はありません。
だから、日本国民は全員一致協力して経産省を応援しなければならないのです。
これには「どちらにつくか」みたいな「見解の相違」は存在せず、
日本国民である限り、誰1人例外なく経済産業省を応援する以外の道は存在しないと言うことです。(詳細は一昨日のメルマガをご覧ください)
これほど重大なバトルが始まろうとしているのに、マスコミは全く報道しない。
これまで散々マスコミの経済記者のレベルの低さを本メルマガで証明してきましたが、
おそらくマスコミの経済記者レベルでは、今この国で勃発しようとしているこの
「とんでもなく重要な意味を持つバトル」
の存在にも気づかなければ、バトルがどういう意味を持っているかにも全く気づかないのでしょう。よくそんなのでお金もらってるよなと。
財務省の緊縮財政がどういうものか理解していて、なおかつ経済産業省が最近「大きく方向転換した事実」を知った人ならば、
これから「財務省VS経済産業省」の戦いが始まるなんてのは、すぐに気づける話なのです。必然的にそうならざるをえませんから。
簡単に復習すると、経済産業省は今後の財政運営の方針として
「大規模・長期・計画的」
でなければならないと主張しだしたのですが、
※参考
▼経済産業政策の新機軸 ~新たな産業政策への挑戦~
令和3年6月 経済産業省
▼新たな産業政策、大規模財政支出の必要性も 半導体など念頭=産構審 | ロイター
これはどういうことかと言うと、昭和の高度成長期のように、政府が大規模な財政出動(国民のためにお金を使いまくること)をしなければならない、という主張です。
多くの日本人がハッピーだった昭和の高度経済成長期と言うのは、勘違いしている人がいるのですが、別に当時まだ物があまりなかったから、物を大量生産することで高度成長できたわけでは無いのです。
そういう要素もありましたが、それ以上に政府が正しい政策を行っていたから、日本は敗戦からの奇跡の復活と言われる高度成長をすることができたのです。
1960年に池田内閣が「所得倍増計画」と言う長期計画を打ち出したことで、民間の企業が安心して投資を行うことができた結果、経済がどんどん成長していきました。
政府が全国民に対して
「お前らの給料を2倍にしてやるぜ!ついてこいや!ヽ(`Д´)ノ 」
と明言し、具体的な長期計画を元に大規模な財政出動を宣言してくれるわけです。
そりゃ企業の社長さんからしたら、長期的に好景気になることが明らかなので、積極的に事業に投資を行えるわけです。
その後、1972年に田中角栄が「日本列島改造論」を発表し、日本中に新幹線を張り巡らせる長期構想をぶちあげました。
新幹線を日本中に張り巡らせると言う事は、莫大な予算が必要になるため、その工事の発注のために政府から民間に大量のお金が回ってきて経済が活性化しますし、
さらに新幹線の完成後は地方と地方、地方と都市の移動時間が一気に短くなることで、企業の生産性も高まります。国内の旅行者も増えます。
国内を移動する人々が増える=経済が活発化する、です。
こうして新幹線を張り巡らせると経済が発展するわけですが、まだ未完成でもその「大規模かつ長期的な計画を発表する」だけでも、
今後の景気回復が見込めるので企業は安心して投資をすることができ、さらに生産性が上がって経済が上向きます。
こういった「長期的な」「大規模な」「計画的な」政策を行うことで、民間企業が景気の回復を信じることができ、どんどん投資をして、みんなの給料も上がって豊かになっていくのです。
これは戦後の「そういう時代だったから」必要な政策と言うことではなく、資本主義社会において国民が経済的に豊かになるためには、
その「大規模・長期・計画的」な政府の方針(財政出動=積極財政)が必須なのです。
それと真逆の「小規模・短期・単発的」なことをやってきたのが、過去30年の日本の緊縮財政でした。
(なぜそんなバカなことをやってきたかと言うと、財務省の役人にとって緊縮財政の方が自分たちの権力維持に都合が良かったため。
要は財務省の官僚が、自分たちの金と権力欲しさに国民を殺し続けてきたと言う事です)
このまま大規模な財政出動をしないと、日本はコロナ不況が深刻化し、経済が低迷して貧困層・失業者・失業者予備軍・倒産・閉店・休業だらけになり、大変なことになる
…と言うサルでもわかる当たり前のことを経産省は今頃言い出したわけでございます(つД`)オッソ!
理由は、アメリカがトランプ政権とバイデン政権が立て続けに超大規模な財政出動したことで(コロナ後600~700兆円も米政府はお金を配っている)、
アメリカの経済が10%成長と言う大回復を遂げているからです。
また欧州の各国でも、IMFも、今の世界の状況では「大規模な財政出動こそが正しい」と言う潮流ができてきているからです。
で、日本の経済産業省もその状況を見て、ようやく何か正しかったかに気づいたと言うこと。おっっっっそ!(ノД`)
「おっせー!おっせー!おっせーわ!あなたが思うより遅すぎです!!!」(by 最近の流行歌)
死ぬほど遅かったとは言え、経済産業省はこの重大な事実にようやく気づいたということなので、日本国民は全面的に支持する以外の選択肢はありません。
おそらくマスコミの経済記者はこのバトルが勃発すること自体にまず気づいていないと思いますが、気づいたとしても過去30年の状況を見る限り、
「マスコミは財務省を擁護する(財務省に吹き込まれた)ウソの報道をしまくる」
ことになる可能性が高いです。具体的には、
「政府はコロナ対策でお金を使って財政赤字なのだから『コロナ増税』が必要だ!消費増税をしなければならない!(言うまでもなく政府は国債発行でいくらでもお金を作れるので増税など1ミリも不要)
健全な財政のために財政再建が必要だ!財政規律をこのままにしていたら財政が破綻するのです!インフレ懸念もある!通貨の信任が落ちるかも!!」
…といった、これまで散々言い続けてきた大嘘を、御用学者や御用メディアを使って、より強烈に国民に流布することを画策してくるでしょう。
その時に国民が「財務省ふざけるな!経済産業省が絶対に正しい!!」の大合唱をすることができるかどうか。そこに我々の未来がかかっています。
ちなみに財務省VS経産省のバトルがこれから勃発することに気づいている専門家もいました。
第一生命経済研究所調査研究本部経済調査部の主任エコノミスト星野卓也氏のレポートです。
『骨太方針 2021 のポイント(財政再建目標編) ~見直すべきは“当初を絞って補正を緩める”財政運営~ 』
ポイントを引用しますと、※【 】は中西が追記
『今年6月には、経済産業省の審議会から「経済産業政策の新機軸」が示された。
ここでは【長期的・計画的な財政出動】を通じて政府が産業政策に積極的に役割を果たしていくべき、との趣旨での議論が展開されている。
【財務省の審議会からは財政健全化を重視】する建議が示されているが、【主張は相反するもの】となっている。
現在の財政運営は【この両者の主張がともに満たせない状態にある】と考えている。』
…この手の研究所のエコノミスト(経済の専門家)の主張で、久しぶりにまともな意見を読みました。今までまともにわかっているエコノミストが全然いなかったので。
上記の星野氏の意見を見てもわかるとおり、財務省が主張している「財政健全化」(プライマリーバランスの黒字化)の路線と、
今回新たに経済産業省が新基軸として打ち出した「大規模な財政出動」は、
内容が「全く逆」なので、当然星野氏の言うように
「両者の主張は同時には満たせない」
のです。しかもこれは日本の命運を左右するほど重要な問題。
となれば、両者はバトルになる以外にないではないですか。
星野氏はレポートの後半部分で
「近年、これほど近いタイミングで公表された公的機関からの提言において、財政政策の主張がクリアに割れた例はなかったように思われる。」
と書いています。
まさにその通りで、しかも単なる公的機関どころか、国の心臓部とも言える国家のお金を扱う「省」同士が、全く違う主張をぶつけ合っているわけです。
どちらが国民にとって正しいかは言うまでもなく、このバトルは経済産業省が何がなんでも絶対に勝利しなければならないのです。
もともと官僚の皆さんは自分の生活を安定させたいとかもあるでしょうが、特に国家公務員は日本を良くしたいと言う思いから入省している人も多いですから、
税金を取り上げて自分たちの権力を守る事しか頭にない財務省とは違って、少なくとも経済産業省は国民の側に立ってくれる可能性が非常に高いです。
死ぬほど遅かったとは言え経済産業省がようやく真実に気づいたのなら、経産省は組織として
「財務省の財務省による財務省のための緊縮財政」
を徹底的に批判し、「大規模・長期・計画的」な財政出動ができるように何が何でもしていってほしいと思います。
そして国民は経済産業省のこの新機軸=大規模な財政出動の主張を大絶賛していかなければなりません。
これまで民間人がどれだけ大規模な財政出動の重要性を主張しても、それが学者でも有名言論人でも、そう簡単には国家権力は動かせませんでしたが、
経済産業省が「組織として」その重要性に気づいたとなれば、国民にとってこれほど強力な味方もありません。
このバトルが今後どういう形で展開していくかは分かりませんが、財務省が例によって卑怯で姑息な手口で全力で攻撃をしてくる事はほぼ確実なので、壮絶な戦いになることが予想されます。
このバトルを
「経産省&大半の国民&大半の政治家
vs
財務省&一部のアホな政治家&飼い犬の学者」
という形にもっていけるかどうかでしょう。
国民の大半が財務省に騙されている今のままではダメです。
国民が財務省の嘘に気づき、経済産業省の正しさに気づけるかどうかに全てがかかっています。
それではまた。