- 2020-6-3
- 勉強の集中力をアップさせるテクニック, 勉強の集中力アップに役立つアイテム
こんにちは、中西です。
ここ数回は
「短時間きざみ勉強法のおすすめタイマー」や
「スマホのタイマーが使えるパターン・使えないパターン」
といった話をしてきました。ちなみにおすすめタイマーの方のレポートはこちら。
▼「短時間きざみ勉強法のおすすめタイマー」
(このレポートを読む前に週末にお届けした「このレポートの読み方」を確認しておいてね)
この流れで今回もキッチンタイマーの話を。
今ではほとんどのキッチンタイマーにタイマー機能だけでなく「ストップウォッチの機能」も付いています。
違いは前者がカウントダウンで時間を計測するもので、後者がカウントアップで時間を計測するものと言うこと。
すでにお伝えした通り、キッチンタイマーは勉強では基本的にカウントダウンで計測する「タイマーの機能」の方をメインで利用することが大半です。
ただ勉強やそれ以外の作業についても、
「所要時間を把握する」
という目的においてはストップウォッチの機能を利用したほうがうまくいきます。
どういうことかと言うと、私たちは普段勉強でも日常生活でも、何か作業に取り組むときに
「大体これぐらいの時間がかかっているだろう」
と言うことをほとんど無意識で直感的に見積もっているわけです。例えば
▼歯磨きには大体これぐらいの時間がかかっている
▼朝顔を洗う時間はこれぐらいかかっている
▼お風呂に入る時間は大体これぐらい
▼食事には大体これぐらい
▼夕食の後の休憩時間は大体これぐらい
▼家を出て駅までの時間は大体これぐらい
▼帰宅後の勉強時間は大体これぐらい
▼買い物の時間は大体これぐらい
…などなど、頭の中で具体的な数字を想い描いてなくても、これまでの経験で感覚的に
「なんとなくこれぐらいの時間やってるはず」
と言う暗黙知のようなものがあるわけです。
ただしこの感覚と言うのは結構いい加減だったりして、私の経験上や多くの受験生の報告を聞いてきた限り、実際のところちゃんと時間を計測してみたら、
「自分で思っている以上に時間がかかっていてびっくりした!」
なんてことがよくあるわけです。
例えば毎日の歯磨きに5分ほど時間を使っていると思っていたら、
実際に時間を計測してみると10分近く歯を磨いていた、とか。(まあ歯磨きは長くてもいいのですが笑、脳内時間とのズレという意味で)
お風呂には30分ぐらいしか時間を使っていないと思っていたら、よくよく時間を計測してみると、
体を洗う時間やシャンプーに思ったより時間がかかっていて、
しかもお風呂の前後でやっていたパジャマの準備や風呂上がりに髪を乾かす時間も含めたら、トータルで1時間近くにもなっていた、とか。
あるいは朝目が覚めてからわりとすぐ布団から出ていると思っていたら、よくよく時間を計ってみると、目が覚めてから30分近くも布団の中でぐだぐだしていることが大半だった。
…と言う感じで、実際にちゃんと時間を測ってみると、自分でざっくりイメージしていた時間よりも、かなり大きなズレがあるということが少なくないのです。
そういう自分の脳内イメージと実際の時間のズレがある作業が、1つ2つ3つ…と増えるにつれて、「1日の所要時間」をまったく正確に把握できなくなっていきます。
自分ではそこそこ勉強に使う時間があると思っているのに、なぜかいつもあっという間に時間が過ぎて寝る時間になっているとか、
自分なりに机に向かっているはずなのに、後から振り返るとなぜか全然勉強が進んでいないとか、
そういう形で脳内で自分に都合よく「時間はわりとある」と思い込んだせいで、実際には全然有効に時間を使えていないと言う現象が起こるのです。
これを防ぐためには、勉強を始め、日常生活のあらゆる作業の
「所要時間を数字で正確に把握する」
と言うことが必須になります。
この時必要になるのがキッチンタイマーについている「ストップウォッチの機能」なのです。
つまりはスタートボタンを押して0秒、1秒、2秒…と時間が増えていくカウントアップの機能のこと。
所要時間を把握するためにはこちらのストップウォッチの機能の方が有効です。
だから所要時間を見積もるときは、常に手元にキッチンタイマーを持っている状態にして、
何か作業に入るたびにタイマーのスタートボタンを押して、ストップウォッチの機能で時間を測ると良いです。
その計測した時間を紙やスマホにメモして記録してもいいですし、それが面倒であれば記録せずにただ時間を把握するだけでも全然違います。
「えっ!?この作業って、こんなに時間がかかってたの!?」
と驚くことも少なくないはず。
それをしばらく繰り返していると、大体その作業にかかる時間が正確な数字で見えてくるわけです。
これを繰り返していくことで、日常生活における様々な作業の所要時間が正確に理解できるようになりますし、
何よりそのおかげで、「本当に大切なことに使える時間が1日の中でどれぐらいあるか」が、正確に見えてくるのです。
そしてほとんどの場合、様々な作業の所要時間が正確に数字でがわかってくると、
「自分が自由に使える時間(大切なことに使える時間)がいかに少ないか」
がわかってくると思います。
ここまで来てようやくスタートラインに立ったと言うことです。
自分が大切なことに使える自由な時間が1日の中でいかに少ないかがわかると、その時間の貴重さが実感できるようになります。
するとその時間を無駄にしてはいけないと言う強いモチベーションが働くため、その時間にしっかり集中できるように様々なことを準備するようになるわけです。
例えば食事に気を配ったり、夜の睡眠をしっかり確保することだったり。
どういう対策をするかは人それぞれですが、まず前提として最初に
「自分が自由に使える時間を正確に把握する」
ということが必須ポイントになっているわけですね。
繰り返しますがそこが曖昧になっていたり、自分の勝手なイメージで大体こんなもんだろうと思っていると、いつもいつも
「なぜか時間があっという間に終わる(つД`)」
「今日も大して何もできないまま終わった」
みたいな日々が続くことになります。そんな日々を望む人なんていないでしょう。
であれば、まずは自分の日常における様々な作業にかかっている所要時間をできるだけ正確に把握して、
自由に使える可処分時間がどれぐらいあるかを、都合のいい脳内イメージではなく数字で把握するようにしてください。
貯金でもそうですが、自分が日々お金をいくら使っているか正確に把握していない人は、
想像以上にいろいろお金がかかっていることに気づかず、なんとなくお金を使ってしまい、知らぬ間にどんどん貯金が減っていきます。
家計簿をつけたりして正確に把握している人は、様々な費用が正確に見えているので、無駄なことに平気でお金を使うといったことがなくなっていくわけですね。
ちなみにダイエットでもこれは同じで、毎食の食事内容、カロリーや糖質量などを細かく記録していくほど、ダイエットの成果が上がりやすいことがわかっています。
(昔大ベストセラーになった「レコーディングダイエット」もまさにこの手法でした)
と言うわけで、自分の時間の管理と言うのは、お金の管理や体重の管理と同じ様に、
脳内のイメージで「なんとなく把握している」だけだと都合よく脳内補正が行われて、どんどん悪い方向に進んでいくリスクが高まっていきます。
貯金を増やしたり、体重を減らしたりするのと同様に、有意義に時間を使うためには、
まずは自分の様々な作業の所要時間を、できるだけ正確に把握するようにすることをおすすめします。
その上で活躍してくれるのが「キッチンタイマーのストップウォッチ機能」と言う事ですね。
それではまた。