- 2019-12-4
- 睡眠効率アップで集中力UP
こんにちは、中西です。
ここ数回は、睡眠系の話をしています。
前々回までお話ししたテーマは、
「厚生労働省の睡眠12箇条」
「ショートスリーパーを目指すのは超無駄」
「目覚ましのスヌーズ機能はダメ」
…と言う話でした。
そして前回は、スタンフォード大学医学部の西野精治教授の著書
より「睡眠に課せられた5つのミッション」の一つ目として
「脳と体に休息を与える」
というお話をしました。
本日は5つのミッションの2つ目をお話しします。2つ目は何かといいますと、
「記憶を整理して定着させる」
と言う機能です。
睡眠と言うのはただ脳や体の疲れを取るために行われるわけではないんですね。
寝ている間に、日中にあった出来事の記憶を整理して、その記憶を定着させるメカニズムが存在します。
特に勉強した後に睡眠をとることで、その勉強した内容の記憶の定着が進みます。
ここで言う記憶の「整理」とはどういうことかと言うと、嫌なことや不要な事を忘れること。
単なるインプットと言うことではなく、自分にとって重要度の低いものをうまく忘却させてくれる仕組み♪( ´▽`)が睡眠にはあると言うことです。
よく「嫌なことがあっても一晩寝たら忘れる」と言う人がいます。これは経験則的に出てきた言葉だと思いますが、実は科学的にも正しいと言う事ですね。
特にこの「嫌な記憶」と言うのは、「黄金の90分」と言われる入眠直後の90分の深いノンレム睡眠中に消去されることが報告されています。
しかもこの入眠直後の最も深いノンレム睡眠の時に、海馬から大脳皮質に情報が移動して、記憶が保存されるという研究結果もあります。
要するに、「入眠して最初の90分」にしっかり深く眠れなかった場合、
嫌な記憶を消しきれずに翌日に引きずったり(>_<)、
覚えたことが記憶として残りにくい´д` ;
と言うダブルの支障が出る可能性があるわけですね。
余談ですが「睡眠学習は効果がある」と言う説がありますが、西野教授によるとこの説は何のエビデンスもない情報とのことです。
というわけで、記憶の整理や定着において睡眠というのは欠かせない機能を有していますので、単純に日中の眠気を防止するのはもちろんのこと、
「記憶の整理・定着」の意味においても、やはり睡眠不足はリスクが高いと言うことになります。
せっかくがんばって勉強しても、睡眠不足で記憶の定着率が落ちたら何の意味もありませんからね。改めて睡眠不足には細心の注意して行ってください。
それではまた。