- 2013-7-28
- 元アメブロ記事(13年2月~14年5月、修正中)
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
受験勉強で失敗しがちなパターンの1つに、1日の中にまったく「遊び」を入れない生活パターンというものがあります。
ここで言う「遊び」というのは、休憩も含めた「憩いのひととき」のこと。
それが無いというのは、つまり、起きてから寝るまでほぼずーっと勉強してしまう生活のことです。気合いが入りすぎている、完璧主義者の人は特に陥りやすい落とし穴です。
これ、本当に1日だけとかなら何とかなるわけですが、毎日毎日、「食事とトイレと風呂以外は、勉強」みたいな生活をしていると、いっけん修行僧のごとくかっこいいのですが、どこかで必ずといっていいくらいその反動が出てしまうもの。
とくに大学受験生の人は、この時期は夏休みですから一日中自由に使える人も多いと思いますが、
あまりにも気合いが入りすぎている人は逆に注意しておいてください。「遊び」がない計画や生活は、必ずどこかで破綻します。
もちろん、最大限勉強に時間を費やす姿勢は大切ですが、一日の中に、ほんのちょっとでもいいので、自分なりの「楽しみの時間」があったほうがいいのです。そのほうが、結果的に一日の効率が上がるからです。
「楽しみの時間」にやることはなんでもかまいません。
半身浴しながらワンピースを読むとか、そんなものでもいいです。そんな「憩いのひととき」を、できれば1日1回、少なくとも2~3日に1回は持つべきです。
そうやって、「憩いのひととき」に時間を費やしてしまうと、やる気が高いあなたなら、きっと幾ばくかの「罪悪感」を持ってしまうことでしょう。
しかし、その「罪悪感」がエネルギーになるのです。
これが重要なポイントであり、完璧主義から思考を切り替えるコツです。
「本当は勉強に費やすべき時間を、遊んでしまった」という罪悪感が、その後勉強に向かうときの「緊張感」を生み出します。「取り返さなきゃ!」と強く思えるわけですね。その思いがエネルギーになります。
この罪悪感からくる「緊張感」が、勉強のやる気、集中力を生み出すわけです。
結果的にトータルで考えてみると、その遊んだことによる「罪悪感」によって勉強量が増えることが少なくありません。
高校でも成績が良い人は、案外部活動を真剣にやっていたりしますが、それは部活動で気持ちを発散できると同時に、
その活動よって勉強時間が無くなったことによる「罪悪感」「緊張感」が勉強に向かうエネルギーとなり、トータルの生産性を上げるからです。
受験の神様の和田秀樹先生が、受験生時代に年間200本の映画を見ていたそうですが、それも結局「映画を見たことによる罪悪感」を徹底利用されたとのことでした。
映画を見たという罪悪感によって、「それ以外の時間は寸暇を惜しむようになった」とのこと。
つまり、「憩いのひととき」を持つ→「罪悪感」が生まれる→「緊張感」が生まれる→勉強に集中できる→トータルの勉強量が増える
という流れで好循環が起こり、結果的に東大にも合格できたということです。
受験生なのに映画を200本も見ても、「罪悪感のパワーを利用する」という姿勢さえあれば、案外その時間はムダにはならず、
それどころか、全く遊びの無い「修行僧生活」をしている人に勝ってしまうことすら、少なくないのです。まさにこういう部分を「受験は要領」というのでしょう。
というわけで、四六時中、朝から晩まで勉強オンリー生活というのは、しんどいし、あまり楽しくない上にどこかで破綻がきてしまう可能性が高まるので、
1日~数日に1回は「憩いのひととき」を堪能する時間を、あらかじめ設定しておくことをおススメします。