- 2025-9-11
- ChatGPT
こんにちは、中西です。
前回は、Google検索に新しく
「AIモード」
というAIと会話のやりとりをすることができる機能が新しく搭載される話をしました。
時代の流れとしては、GoogleやYahooなどのネット検索からAI検索にユーザーの利用割合が移っていっている状況です。
ネット検索が完全になくなることはありえないと思いますが、そのシェアが今後AI検索にどんどん奪われていくのは間違いないでしょう。
そしてその危機感からGoogleが今回新たに、Google検索と同じページからAIを利用できるAIモードを新設したと考えられるわけです。
ここまでが前回の復習。
今回はこのGoogle検索などのネット検索やAI検索について、もう少し突っ込んだ根本的な部分で考えてみたいと思います。
実は2ヶ月ほど前にカーネギーメロン大学がGoogle検索について新たな研究結果を発表していました。
研究のテーマは「Google検索によって創造性は低下してしまわないのかどうか」です。
実験の内容としては、参加者に「傘」と「盾」の新しい使い道を考える課題を出して、
Google検索を使うグループと検索は禁止したグループの2つに分けて比較しました。
その結果、Google検索を使えるグループの方では、アイデアが出にくいことがわかりました。
個々の創造性のスコアには大きな差は見られませんでしたが、検索をしたグループは同じような一般的な答えを出しがちで、アイデアの多様性が減少していたのです。
また、傘と盾で違いが出る結果となりました。
傘について検索したグループは大量の例が出るため、その内容に引っ張られて新しい発想が出にくかったようです。
一方で盾について検索した場合は、検索しても例が少なく、逆に自由な発想が出やすかったとのこと。
研究者によると、これは
「固定化効果」
が原因とのことで、これは既存の答えを見てしまうと、それに引っ張られるせいで、
似たような答えばかり思いつき、新しい方向性のアイデアが出なくなることを指します。
つまりまとめると、Google検索などのネット検索は便利ですが、発想の幅を狭めてしまうリスクがあることがわかりました。
アイデアを出すときに安易にネット検索をしてしまうと、発想の多様性や独自のアイデアが出てこなくなる。
少なくともそのリスクが高まるということです。
ネット自体が人の創造性を奪うのではなく、その使い方次第で創造性が減少する、という結論となっていました。
解決策としては、まずはオフラインで自分の頭で考える時間を持って、その後に検索する方が有効とのことです。
これは私自身も非常に納得のいく結果です。
例えば何かアイデアが必要なときに、まず自分で徹底的にアイデアを出して、それで考えるようにしています。
最初にいきなり検索という形でアイデアを出すことは、自分自身はやってきた記憶がありません。
ただし、先に自分の頭で徹底的に考えてアイデアを出し尽くした後に、ヒントやさらなる補強のための情報収集で検索をすることはあったと思います。
基本的に自分の頭で考えることを重視しているので、(「情報収集」ではなく)アイデアそのものをネットで入手する、という感覚は自分の中では非常に少ないように思います。
その結果、常に自分の頭で考えることが癖づいているので、アイデア出しや自分の頭で考えること自体が苦になることはありません。
例えば一流のクリエイターがコンテンツを制作するときに、検索から入るというのはちょっと考えづらいと思います。
それは自分の頭で考えないでパクろうとしている人の行動パターンだと思われます。
ネット検索が悪いというよりも、アイデア出しの最初から全面的に使うものではないということです。
情報収集やリサーチ、勉強などで使う分には、まあ問題は特にないと思います。
両者の違いは、アウトプットとインプットの違いとも言えますね。
何らかのアイデアや発想、特に新しい発想を出そうとするときにGoogle検索から行こうとすると、多様性や独自性が失われるというのは普通に考えて必然だと思います。
ただ問題は、今後AI検索が広まっていった時に、この独自性や多様性が低下する問題はどうなるのかということです。
AIを使うほど頭が悪くなるような研究結果は複数出てきていますが、これはやはり使う人次第だろうと思います。
普段からどこかで必死で「自分で考える」という経験を積んでいない人が、安易にいきなりAI検索を使うようになると、
プライベートならともかく、本業でそればかりやっている人は、おそらく創造性も独自性も何も生み出せない人になる可能性が高いんじゃないかと、個人的には感じています。
いずれにしても、ネット検索にしろAI検索にしろ、活用していくのは非常に重要ではあります。
ただ資本主義社会で生き残っていくために必要な独自性を身につける上では、
ネット検索にしろAI検索にしろ、適度な距離感を持って、それに依存するのではなく、
主体は自分の頭で考えまくり、その上で「うまく活用する」ことができる人が生き残っていくのだろうと思われます。


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