- 2025-4-24
- ChatGPT
こんにちは、中西です。
前回は、4月上旬に発表されて世界中に衝撃を与えている、AIの今後2年間の未来予測レポート
「AI 2027」
の概要とポイントについてご紹介しました。
このレポートは、今から2027年末までの約2年間を、時系列で細かく予測したもので、
ハーバード大学の専門家やAI企業の創業者らを含むAIの専門家5人によって作成されたものです。
概要とポイントについては前回のメルマガをご覧いただきたいのですが、あのレポートを読む限り、今後2年間はAIによって社会が激変していく可能性が極めて高い、ということがよくわかります。
ChatGPTが登場し話題になり始めた2023年初頭から、すでに2年が経ちましたが、これまでの2年間のAIの進化も凄まじいものでした。
しかし、これからの2年間は、その進化のスピードがさらに上がるのは間違いありません。
その理由はこれまでお話ししてきた通り、「開発スピードの劇的な上昇」があるからです。
AIの進化によって開発スピードが加速し、新しいAIのバージョンや新しいAIサービスが次々と高速で登場しています。
そしてそれによって、さらに次の新しいAIサービスやツールの誕生も加速していく、という循環が起きているわけです。
グラフで表すなら、右肩上がりというよりも、急激に跳ね上がる二次曲線のようなイメージです。
そう考えると、これまでの2年間の激しいAIの進化が、これからの2年間ではさらに激しさを増していくことが容易に想像できます。
「AI 2027」に描かれていたように、AIがAGI(汎用人工知能)に到達するのはほぼ確実で、
そこからさらにASI(超知能)に到達するのも、想像を超える短期間で実現する可能性があるということです。
理由は同じで、AGIに到達した時点でAIは人間と同等以上の知能を持つようになり、AI自身がAI研究を行い、AIが自己改良で自分で進化していくフェーズに入るのです。
そこからの進化スピードが指数関数的に加速するとAI 2027は予測しています。
つまり、AIがAGIに到達し、さらにASIに進化していく「恐ろしい速度の進化」がこの2年間で起こると予測されているわけです。
2年間なんてあっという間です。
しかし、AIの歴史や社会の変化という観点で見ると、この2027年までの2年間は、これまでの50年、100年分の進化が凝縮されるようなとてつもない密度で進んでいく可能性があります。
少なくとも世界トップレベルのAI研究者たちは、今まさにその「入り口に立っている」と認識しているようです。
「AI 2027」では、2026年末までは半年ごとに、2027年は月単位で予測がされています。
もちろん、予測なのでタイミングにはズレがあるかもしれませんが、全体としてはその方向に進んでいくと見て間違いありません。
そう考えると、資本主義社会を生きる私たちにとって、特に重要なのは
「仕事がどう変わるか?」
という点です。
AIを日々使っている私自身の感覚でも、次の2年間で現在とはまったく違う状況になる可能性が非常に高いと感じています。
特にデスクワーク系のホワイトカラー的な仕事は、AIによってほとんど代替されてしまいます。
AGIに到達する前の段階、いや、むしろ今年中にすでに多くのデスクワークがAIに代替できるレベルに達する可能性すらあるわけです。
オープンAIのサム・アルトマンも、そのような発言をしていました。
もちろん、AIが実際に仕事を奪うまでには一定のタイムラグがあります。
とはいえ、企業はそれに対応せざるを得ないでしょう。
すべての企業が、かつてインターネットやホームページを導入したように、AIの活用も避けられない流れになります。
そのとき、企業や組織の中で働く人たちはどうなるのか?
私はこういう未来や構造を考えるのが好きなので、先日も20〜30分ほど思考を巡らせていました。
もちろん業界によって違いはあるでしょうが、本質的な変化に関しては、私のような素人でもある程度予測はつけられます。
そして私の中で導き出された非常にシンプルな予測が一つあります。
それは、今後すべての企業や組織の中には、「AIを使って仕事ができる人」と「AIを使えず仕事ができない人」の2種類しかいなくなる、ということです。
正確には後者はリストラされるので、「二極化」ではなく「一本化」です。
AIを使って価値を生み出せる人は、どんな組織でも必要不可欠な存在として残ります。
一方で、AIを使えない、あるいはAIを使っても仕事や価値を生み出せない人は、シンプルに「いらない人材」になります。
企業から見れば、その人がやるような仕事、つまり「指示されたことをやる」だけの仕事は、すべてAIが代替できるからです。
これまでは、「仕事を作り出す人」と「作り出された仕事をこなす人」の2通りが組織に存在していました。
でも今後は、「指示を受けて動く人」は不要になります。
なぜなら、そういった仕事はすべてAIがやってしまうからです。
要するに、「指示を待つ働き方」「言われた通りにやる働き方」は、淘汰されていくということです。
つまり今後の組織や企業では、「AIを使って仕事や価値を作り出せる人」と「AIだけ」が残ります。
言い換えれば、自分の頭で考えずに、ただ指示されたことをこなすだけの人は、完全に淘汰されていく可能性が高いということです。
その意味では、派遣社員の多くは職を失う可能性が高いと、私は見ています。
以前ご紹介したように、私自身が過去にやっていたコールセンターの業務ですら大半が消えると予想されています。今後はオペレーターの大半が消えていくことになるでしょう。
もちろん、組織内に「チーム」という形が残る可能性はあります。
ただし、そのチームの構成員の役割は大きく変わります。
これまでは、チームリーダーが仕事を振り、それをメンバーが指示通りにこなすという形式が一般的でした。
しかしこれからは、チームの中にいても、各メンバーが自分でAIを使って価値ある仕事を生み出す、という構図に変わっていくはず。
いずれにしても、間違いなく言えるのは、「AIを使えない人」や「AIにできることを自分の仕事にしていた人たち」は、ほぼ全員が職を失うということです。
たとえば事務職や資料作成、簡単な分析など、これまで「スキル職」とされていた多くの仕事は、真っ先にAIに代替されていくと考えられています。
これはいわゆる「中間層の消滅」とも言われています。
先ほどお話しした通り、AIを使って仕事や価値を生み出せる人しか生き残れず、それ以外の「指示待ち型の人」は、すべてAIに置き換えられてリストラされるということです。
これまで存在していた、単純作業を担当する人や、仕事が回されてくるのを待つだけのパターンも、もはや存在しなくなるでしょう。
繰り返しますが、それらの仕事はすべてAIが代替できるからです。
したがって、今後生き残れるのは、
「自分はどうやってAIを使って組織の利益に貢献するか?」
という目的を持ち、それに基づいてAIの活用方法を設計できる人です。
また、AIが出してきた成果物に対して適切な判断や修正ができる人。
さらに、人間にしかできない判断が求められる領域──たとえば、交渉、責任を引き受けること、共感、倫理観──に強みを持つ人は生き残るでしょう。
しかし、それ以外の「上司からの指示を受けてその通りに動くだけだった人たち」は、次々と企業から不要とされ、解雇されていくはずです。
少なくともそのリスクが大いに高まっていく時代に入ってます。
「AI 2027」のレポートでは、そうした時期に世界中で大規模なデモ運動が起こると予測されていました。
ただし、そのデモにも「意味はないだろう」というような見解が書かれていました。
企業が静かに「指示待ち人材はいらない」と判断すれば、それで終わりだというのです。
当然の話ですが、企業は「必要な人」しか雇いません。
AIで十分に対応できる業務を担っていた人材など、企業にとってはコストでしかなくなります。
本来なら、この時代の変化に合わせて学校教育のシステムも変化しなければならないのですが、教育がそこまで追いついてくるのは相当後になると予測されます。
(と言いますか、一部の学校や塾はもうAIに駆逐される可能性すらあります ※控えめに言った)
ですので、今この時点で私たちが意識すべきことは非常にシンプルです。
今後生き残れるのは、
「AIを使って自分で仕事や価値を創造できる人」
だけ。それ以外の、
「誰かからの指示を待って、言われたことだけをやってきた人(自分で仕事を作ったことがない人)たち」
は、ほぼ全員がAIに取って代わられ、淘汰されていくことになるでしょう。
AIがここまで進化する前の時代であれば、そういう指示待ち族で単純作業をする人も「必要だから」雇われていました。
豊かにはなれない・貧困になりやすいという状況でしたが、そういう人も必要ではあった。
ところがもう「必要ではなくなる」のです。AIが全部やるから。
必要ではない人をボランティアで雇う企業はありません。厳しいですが、これが今後の現実になるはずです。
そうした前提で、
「では自分は、どうやってAIを使っていくのか?」
を本気で考え、動き出さないといけないフェーズに入ったのではないかと、私は思います。


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