こんにちは中西です。
OpenAI社が、ChatGPTの最新モデル「o3」というバージョンを4月17日にリリースしました。
このo3モデルが「史上最高の推論モデル」ということで、大きな話題になっています。
従来のo1モデルから大きく進化した次世代モデルで、
特にコーディングや数学、科学、視覚認識といったジャンルで、従来のAIを大きく凌駕する能力を発揮しているようです。
ついこの間、
「実写の写真からジブリ風の画像ができる!」
と世界中で話題になっていたばかりなのに、もう次のステージに行っているわけです。この間、わずか3週間(゚д゚;
同時にリリースされた「o4 mini」というモデルもあります。
こちらはo3に比べて推論能力はまだ低いものの、応答の速度やコスト効率に優れていて、大量の問い合わせに対応したり、リアルタイムで応答することに強みを持っているモデルのようです。
このo3もo4 miniも、どちらも「エージェント的な訓練」を受けているのが売りとのこと。
たとえばWeb検索、画像認識、画像生成、コードの実行といったChatGPTに搭載されているすべてのツールを、自動的に組み合わせて活用する機能を持っており、これがエージェント的な要素ということのようです。
正直この説明だけでは全然ピンとこないと思いますが笑
ネット上では早速o3を利用して様々な成果物を作っている人たちが大勢いて、それを見る限り、とんでもないことになっているようです。
有料版ならo3も使えるのですが、私も有料版に入っているので、試しにある指示をして画像を作成してみたところ、ひっくり返るようなものすごいクオリティの画像が出てきました。(要するに仕事で使えるような画像。人間が作ったら何時間もかかる品質)
しかも、ものの1分か2分ほどで出てくるのです。
容易に想像がつくのは、例えばサムネイルを作る職人のような人たちは、今後仕事が激減するだろうということです。
YouTubeの配信者の方なども、AIを使えば自分で良質なサムネイルが作れてしまうからです。
もちろん、本当に腕のあるサムネイル職人さんで、AIではなかなか代替できないレベルのものもあるかもしれません。
ですが、スキルが浅い素人の私から見ると、これはもう上位のごく一部の職人さん以外、消えていくのではないかと危惧しております。
サムネイルに限らず、これまで画像やイラスト関係の仕事をしていてネットで受注をしていた方々が、相当な割合で職を失う可能性がいよいよ出てきたかもしれません。
怖いのは、私自身が今年1月末に画像を作成したときの体験です。
そのときは、指示するとなかなか良いイラストが出てくるのですが、それでも毎回どこかおかしい点があって、何回も修正しないと理想通りに行きませんでした。
画像の中に日本語を入れると文字化けのようになって、結構な割合で文字が崩れてしまっていました。
「やっぱり画像に文字を入れるのはまだ難しいのか」「日本語がちゃんと見やすく挿入できるようになるには、まだしばらくかかるだろう」と思っていたのです。それがわずか2ヶ月半前。
ところが、先日お話ししたように、3月末にChatGPTの画像生成機能が大幅にアップして、その問題がほぼ解決していました。
そして、そこからわずか3週間ほどで、今度はo3が出てきて、さらに高性能で複雑な画像が簡単に作れるようになっている。
恐ろしい進歩のスピードだと思います。
しかも画像生成は、あくまでo3の機能の一部にすぎません。
他にも、先ほどお話ししたWeb検索やコードの実行、画像の解析などもできるようで、全体的にとんでもないバージョンアップとなっていました。
また同時リリースの「o4 mini」は大量の問い合わせにも対応できると言うことで、
ある記事では、いよいよコールセンターの職員が大量に解雇されると言う話をしていました。
私も派遣でコールセンターの仕事をしていたことがあるのでよくわかりますが、今のAIの技術であれば大半のコールセンターのオペレーターの仕事を代替できます。
おそらく、オペレーターの人数が8割ぐらい消えて、AIで対応できない問い合わせに関してだけ、2割位の少数精鋭のオペレーターが対応すると言う感じになるのではないかと危惧しています。
企業の側に立って考えれば、1番高い人件費をAIに任せることで大幅なコストダウンになりますし、一人一人に教育も不要ですし、対応を間違えて、顧客とトラブルになる可能性も低いわけです。
今現役でオペレーターをしている人の中で、この危機感を持っている人が一体どれだけいるでしょうか。おそらく数%くらいしかいないんじゃないかと。
コールセンターはごく一例ですが、あらゆる職業でこんなことが起こるはずです。
o3の方に話を戻すと、個人的にかなり怖かったのは、画像からあらゆることを分析して結果を出してくれる機能です。
ネット上で見た例として、ある女の子がレストランで食事をしている画像がありました。
その画像をo3に分析させると、その写真の背景の映像からお店がどこかを特定し、写っている食べ物などからランチなのか夕食なのかを判断。
さらに女の子の服装や食事内容から、デートなのか友達との会食なのかまで推論して、詳細な分析結果を出していたのです。
これは有名なアイドルや女性の方にとっては特に怖い話です。
たとえ顔出しをしていなかったとしても、インスタ映えのように料理の写真を出しているだけで、お店を特定されて、
近所の外で撮影なんかしていたら、下手をしたら家まで特定される可能性が出てくると思います。
要するに、画像からのデータ分析が恐ろしいほどアップしているということです。
もう一つの例としては、どこかのお店で、眼鏡をかけた優しそうな男性がジュースを飲んでいる画像がありました。
画像自体は、なんてことのない普通の画像です。
そこに「プロファイルして」と指示を出すと、その男性がどういう年齢層か、左手の薬指から既婚かどうかを判断。
利き手が右かどうかを推定し、飲んでいるジュースの内容から健康志向かどうかを分析。
さらに背景からファミレスだろうと推定し、仲間と来店していることから社交的な性格だと判断。
室内で薄手のジャケットを着ていることから体温調節に敏感か、時期が春先だと推測し、肌の質やひげの生え際からも年齢層をより特定して当てる
――といった、驚くような分析をしていたのです。
つまり、気軽にSNSに写真をアップしていたら、いろんなことを分析されてしまう、非常に怖い時代になってきたんじゃないかと思います。
これは女性に限らず、男性でも多くのことが写真からバレていく時代に入ってきていると思います。
まだこのこと自体があまり広まっていないので、知らない人は過去の写真など、見バレしたくなければ削除しておいた方がいいかもしれません。
ということで、今お話ししたのは「o3」と「o4 mini」のごく一部の機能にすぎませんが、なんとなくでもヤバさは伝わったでしょうか。
先月末の画像生成機能の大幅アップから、わずか3週間でさらに大きなバージョンアップが行われ、進歩が続いています。普通なら数年ぐらい開いてからできるレベルのバージョンアップですよ。
日進月歩とはまさにこのことで、昔インターネットが出てきた時に「ドッグイヤー」とよく言われていました。
インターネットの世界は、犬のように「1年が7年分のスピードで進む」という意味です。
AIの世界は、もはや「過去の5〜10年が1か月で進んでいるような感覚」があります。
なんでこんな猛スピードで進化しているかというのが私の中で最近わかってきたのですが、これについてはまた近日お話ししたいと思います。
ちなみにo3でアプリなどもプログラムの知識がなくても素人が普通に作れるようになってきているようで、
とにかくいろんな意味でAIがすごいことになっていて、進化が止まりません。
興味のある人は、o3が他にどんな機能を持っているのか、よかったら調べてみてください。
地道にご自身の目の前のやるべきことをやることの方が重要ですので、この進化に怯えすぎて焦る必要は無いかもしれませんが、
一方で「AIで大して変わらない」なんて呑気に構えていたら、しばらくしたら確実に時代に残されます。これだけは断言できますね。
自分にとってのリスクやチャンスがどこにあるか、常に考えながら、AIの進化をウォッチしていくしかなさそうです。


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