- 2019-12-6
- 睡眠効率アップで集中力UP
こんにちは、中西です。
今週は、集中力を高める上で欠かせない「睡眠」に関する話をしています。
ここまでお話ししたテーマは、
「厚生労働省の睡眠12箇条」
「ショートスリーパーを目指すのは超無駄」
「目覚ましのスヌーズ機能はダメ」
…と言う話、さらにスタンフォード大学医学部の西野精治教授の著書
より「睡眠に課せられた5つのミッション」のとして、3つめまでの
「脳と体に休息を与える」
「記憶を整理して定着させる」
「ホルモンバランスを調整する」
というお話をしました。
今回もこの流れで、睡眠のミッションについて。4つ目の今回は
「免疫力を上げて病気を遠ざける」
という機能になります。
良質な睡眠が取れないと、前回お話ししたようにホルモンバランスが崩れます。
そして実はホルモンバランスが崩れると、免疫の働きもおかしくなることがわかっています。なぜなら免疫とホルモンは連動しているからです。
要するに免疫力が低下するのですが、それはつまり風邪やインフルエンザ、がんなどの病気にかかるリスクが高まるということです。
ちなみに厚生労働省が実施した「平成29年 国民健康・栄養調査」によると、40代の約半数が平均の睡眠時間が6時間未満であることもわかっています。
私はこの調査結果を知った時にびっくりしたんですよね。 約半数もの人が平均で6時間も眠れていないというのは非常に危険だと個人的に思います。
私自身も会社員でしたので睡眠時間がなかなか確保しづらいのはよくわかりますし、育児をしている人たちの話も聞いているのでその多忙さも理解しているつもりです。
が、どんな理由があれ、睡眠時間というのは生命の維持に関わるものですから、原則として本来何が何でも確保すべきものなのです。
削るにしても「全ての工夫をし尽くして、それでも無理な場合に、最後の最後に仕方なく削るもの」です。
がんなどの病気になる人が40代から増え始めますが、年齢的なものも当然あるでしょうが、このデータを見る限り睡眠不足も大きな要因になっている可能性がありそうです。
なお西野教授によると「『風邪は寝て治す』というのは免疫力向上と休息の面で理にかなっている」とのことでした。私の知ってるある医療関係者の方も同じ見解をおっしゃっていました。これは私の考えとも一致します。
私の場合、風邪をひいたらとにかく寝ます。そして極力食べない。この2つがポイントです。
よく風邪を引いた時に「栄養を摂らないといけない」と言って「無理してでもしっかり食べよう」とする人がいるのですが、私はこれはやりません。
人間の体というのは「必要なものを欲求として求めるようになっている」と私は考えています。食欲がないなら、体がそうすること(つまり食べないこと)を求めていると考えるわけです。
人間の体は消化という活動に非常に大きなエネルギーを使いますので、体が弱っていたりウイルスと戦わなければならない時に食欲が低下するというのは、「免疫力を高めなければならない」という信号であり、
「余計なところ(消化活動)にエネルギーを使わない」
「ウィルスとの戦いにエネルギーを使う」
という観点で理にかなっています。
そもそも空腹になると免疫力が向上することが分かっているので、 風邪を引いている時に食欲もないのに無理やり食事をとるのは自然の摂理に反してると思います。もちろん最低限の水分などは摂りますが。
そうやってよく寝て、(水分だけ取って)食事も取らないでいると、前述の通り免疫力が上がっていきますので、しばらくすると熱が下がって風邪も治ります。私の場合風邪をひいたら薬を飲まずに全てこれで治してきました。
余談ですが、西野教授によると、インフルエンザの予防接種でワクチンを取り入れても、睡眠が乱れている場合は免疫が確立せずに、ワクチン接種の効果が認められない・・・という報告もあるようです。
というわけで、睡眠は単に疲れを取るだけでなく、免疫力を上げて病気を遠ざけるという機能がありますので、これからますます風邪をひきやすい季節になっていきますが、その予防のためにも睡眠不足にはくれぐれも注意しておいてください。
睡眠を削って勉強時間を多少増やしても、それで翌日集中できなかったり、まして風邪を引いて何日も寝込んだら膨大な時間を無駄にして、全く意味がありませんからね。
それではまた。