- 2013-12-2
- 元アメブロ記事(13年2月~14年5月、修正中), 過去問の勉強法
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
いよいよ12月になり、来月にはセンター試験(;゚Д゚)!という時期に入りました。
ということで、この時期はセンター試験の対策で過去問に取り組んでいる受験生も多いと思います。そこで前回、
「過去問をやり尽くしても失敗する人の特徴」
というテーマで過去問に取り組む際の考え方の1つをお伝えしました。まだご覧になってない方は、まずは前回の記事からどーぞ!
<前回の記事>
過去問をやり尽くしても失敗する人の特徴
今回は、その続きを。
センター試験も含めて入試問題というのは、超大ざっぱに分けますと「思考系」と「暗記系」の科目(分野)に分かれます。
前回は、そのうち「暗記系」の科目(分野)の過去問に取り組むときの考え方をお伝えしましたが、今回はもう一方の「思考系」の分野について。
(ここでいう「思考系」というのは、たとえばセンターの教科で大ざっぱに言うと英語、国語、数学になりますが、
もう少し範囲を狭めて英語の長文とか、現代文、古文の長文問題など、ようするに暗記系のように知識だけで解ける問題ではなく、長文などの題材を元に思考しながら解いていく問題のことです。)
前回、「過去問を年度順にひたすらやっていく!」「過去問をやり尽くしてやるぜ!」というような、過去問をただやっていくことにだけ意識が向いてしまうと、頑張ったわりに実力が付かなくなるという話をしました。
結論としては、過去問をやったあとは「同じ(類似)問題が出たときに、必ず解けるようにすること」が最重要であり、そのためには間違った箇所をあとで復習できるシステムを自分なりに作っておくことがポイントだという話でした。
実はこの話は、思考系の科目(分野)にも当てはまります。
つまり思考系の科目(分野)においても、「間違った箇所の復習」が出来るかどうかが重要ポイントになるということです。
なぜそれが重要かといえば、暗記系のときと理由はほぼ一緒。「同じ(類似)問題が出たときに、必ず解けるようにすること」が大事だからです。
ただ、暗記系と違うのは、思考系は身に付けるのが「知識」ではなく「解き方」だという点。
言うまでもないかと思いますが、英語も国語も数学も、思考系の科目(分野)には「解き方」のコツやパターンが存在しています。
それを脳に覚えさせないといけないわけですが、「解き方」というのは「知識」と違って活字ベースで目に見えるわけではありません。
「1600年 関ヶ原の戦い」という「知識」は、活字化されて目に見えます。暗記系の「知識」というのはすべてこのように活字化され、目に見えるわけですが、思考系における「解き方」というのはロジックの積み重ねによる「流れ」です。
よって、活字化するのがとても難しいです。かりに「解き方」を活字化(or図式化)しようとした場合は、良質な問題集のくわしい解答解説文のように相当な長文になります。
思考系の問題の「解き方」というのはそのような性質のものですから、なかなかそれを「また出るかもしれないから、これを復習しておこう!」という気持ちになりにくいわけです。
が、しかし!!
この思考系の「解き方」というのは、暗記系のときと同様に、そのコツ・パターン・流れを「しっかり復習しておく」必要があるものです。
理由は簡単で、同じような「解き方」の流れ・コツ・パターンを使って、別の問題を解くことが出来るからです。まったく同じ問題が出なくても、「解き方」の流れ・コツ・パターンは、共通して使えるわけですね。
それを身につけるのが、(とくにセンターレベルの)思考系問題の勉強ということになります。
こういう思考系は、復習しても暗記系のようにわかりやすい「知識」が身につくわけではないので、つい復習を怠りがちなのですが、「解き方」のコツ・パターンを脳に覚えさせるための復習は、思考系においても極めて重要なのです。
たとえば過去問で英語の長文・現代文の長文をやった場合、同じ長文が本番で出ることはまずありえません。
だからといって、一度解いたその問題を再びやって復習する意味がないのかといえば、そんなことはありません。
全く同じ長文は出なくても「解き方」のコツ・パターンを脳にインプットする意味では、大いに復習する意味はあります。
その復習というのは間違った箇所だけでもいいのです。また、鉛筆を持ってあらためてガッツリと時間をとって「問題を解く」という所までやらなくても、その間違った問題を
【 どのような「流れ」で解答を導き出すのか 】
を「頭の中で思い出す」というだけでもOK。
一番負担が少なくて効率がいいのは、昨日やった過去問の思考系分野で間違った問題だけを、翌日に「解き方の流れを思い出す」という形でさらっと復習することです。
「解き方の流れ」が多少複雑でも、翌日であればまだ覚えていますので、復習も短時間ですみます。
しかも、この時点で復習をしておけば長期記憶に入りやすくなるので、短時間で復習できる上に、脳にその「解き方の流れ」が長期的な記憶として定着しやすくなります。
何の復習でもそうですが、復習というのは(とくに一回目の復習は)このようにあまり間をあけないのがコツ。
翌日に前日間違えた思考系問題の「解き方の流れ」を短時間で「思い出す」だけでも、実力の向上に大いにつながります。
何週間も経ってから復習すると負担が大きくなるので、毎日過去問をやる前に、前日の過去問で間違った問題の復習を、上のような形であまり時間をかけずに短時間でやるのが一番効率的ですね。
「この問題は、選択肢の4が答えなんだよな」などと、最初からどれが答えかもうわかっていているわですが、思考系は「解き方(解答に至るまで)の流れ」を復習することが目標ですから、何番が答えなのかわかっていても全く問題ないのです。
というわけで、過去問については暗記系であれ思考系であれ、前回・今回お伝えしたような形で「同じ(類似)問題を二度と間違えないようにする」という「考え方」がとても大事なので、ぜひ忘れないようにしてください。
「あんなに過去問めっちゃやりまくったのに、本番で全然結果が出なかった・゚・(ノД`;)・゚・」
みたいな悲しい結末を迎えないためにも、間違った問題については、暗記系・思考系いずれの問題も、
二度と同じ過ちを繰り返さないように、それぞれの問題の種類に合わせたやり方で、しっかりと復習しておいてほしいと思います。