- 2025-2-15
- ChatGPT
こんにちは、中西です。
ChatGPTを作ったオープンAI社のサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)が、2月12日にXに投稿して、
新たな基盤モデルとなる「GPT-5」を数ヶ月以内に公開するという予告をしました。
論理的な思考が得意な「o」のモデルのシリーズと統合して、これまでよりもさらに広範な作業を行えるようになるようです。
さらに、ChatGPTの利用者も、複数のモデルから選ぶ手間が減るとのことです。
私も日々ChatGPTを利用していますが、いくつもモデルがあるので、どれがどう違うのかよくわからなくなることがあります。
しかも、ついこの間、このメルマガでもお話ししたように、ChatGPTはタスクを実行できる「Operator」というモデルも出てきました。
そして、その直後に「DEEP Research」という、とんでもないモデルも出てきました。(中国製のDeepSeekとは別)
そんな矢先に今度はGPT-5を数ヶ月以内に公開するという話が出てきて、もはや毎週のように大きな進歩が起こっているという感じです。
この怒涛の勢いが、一体どこで止まるのか全くわかりませんが、いずれにしろ、今のAI革命の真っ最中の現在は、1年が過去の数十年分あるんじゃないかと思うほどの勢いで進化をしています。
1ヶ月前はもうすでにかなりの昔のような感じになりますし、1週間前ですら結構古くなっているような勢いです。
私のこれまでの人生を振り返っても、これほどの勢いで変化が進んでいく業界・業種というものを見たことがありません。
ChatGPTは、これまで利用者自らが用途に応じて、汎用性の高いGPTのモデルか、理数系の問題に強いoのモデルを選ぶ必要がありましたが、
どうやらGPT-5からは、それらが統合されてGPT-5だけを使えばいいということになる模様です。
正直説明を聞いてもGPT-4などとどれぐらい違うのか全くイメージが湧きませんが、いずれにしろまた飛躍的な進化を遂げるということでしょう。
先日、ある日本のトップエンジニアの方が、AIが人類を超えたかどうかの基準をどのように設けるかというテーマで、GoogleのAI関連の開発者が提案した基準として、
「20世紀初頭までの物理学をAIに教えて、相対性理論をAIが生み出すことができたら、それは人類の知能と並んだと考えていいんじゃないか」
という話をしていました。
つまり、人類の天才アインシュタインが生み出した相対性理論を、同じような物理学のレベルで生み出すことができれば、人類を超えたと考えられるのではないかという話。
確かに文系のド素人の私の理解でも、アインシュタインの「時間と空間が連動している」という相対性理論は、物理学を何百年か一気に進歩させたと言っても過言ではないというのは、感覚的になんとなくわかります。
そういった情報が何もないところから、AIが20世紀初頭までの物理学の知識だけで、アインシュタインと同レベルの相対性理論を生み出すことができたら、
それはもう人類と同レベルか、それ以上になってきているという考えが成り立つというのも、まあ大体わかります。
ただ実際問題として、私の感覚ですが、もはやAIが人類を超えたかどうかなんていう議論は、どうでもいいんじゃないかと思えるレベルまで来ていると思います。
というのは、ChatGPTを日々使ってその性能を見る限り、またChatGPT以外のAIも含めてですが、
どこからどう考えても、すでに人間ができる能力・知能を遥かに超えまくっているからです。
ChatGPTを使い始めた初期の頃、ChatGPTの回答があまりにも早いので、
「もしかして、プロンプトを入力する空欄にこちらが文章を入力している間も、その内容を把握して読み取っているのではないか」
と思って、ChatGPTにそれを聞いてみたことがあります。
そしたら予想通りで、ChatGPTはプロンプトを打ち込む入力欄に、我々が文章を打ち込んでいる間もその内容を読み取っていて、少しでも早く回答をしようとしているとのことでした。これが2年ほど前。
ところが、もう最近はそんな次元すらも超えまくっています。
私も極めて複雑で難しいプロンプトをGoogleドキュメントなどの別のところで文章を作って、かなりの長文になったものを、ChatGPTのプロンプト欄にコピーペーストして、貼り付けた瞬間に送信ボタンを押すわけです。考える間を与えないために笑
それでも早ければ1秒以内、遅くても5秒以内には、とんでもなく難しい内容の回答を一気に導き出してしまっています。
人間ならまず指示内容を理解するのに数分かかるようなものを、秒で理解して、秒で回答まで出してくるわけです。
しかもその回答の内容は、人間だとどんなに少なく見積もっても1時間はかかるであろう回答を、1〜3秒ぐらいで出してくるわけです。
これはもう、とてもじゃないですが、人間が勝てる相手ではありません。戦闘力たったの5のおじさんと戦闘力1億のフリーザの最終形態以上の開きがあります。
毎日驚いていますが、いまだに驚きが止まりません。
それを毎日何度も実感しているので、もはやAIが人類を超えたかどうかという議論自体に、あまり意味を感じなくなっております。
こうなってくると、本気で考えなければならないのは、いよいよAIに職を奪われる人が今後続出する可能性です。
気をつけないといけないのは、会社が従業員のクビを切るときは突然宣告してくることが多いということ。
昨日までそんな素振りを全く見せていなかったのに、ある日突然、クビを宣告される。
ある日突然、倒産だと知らされる。
こういったことは普通にありまして、会社の上層部というのは、そういった裏で進行しているマイナスの出来事を、従業員に言わないことが非常に多いです。
そして全てが決まった後に発表を行うのですが、その時従業員が呆然として文句を言っても誰も救ってくれません。
せいぜい失業手当がしばらく生活の面倒を見てくれるぐらいだと思います。
そういうものなので、突然クビの宣告が来たからといって文句は言えないわけです。
もちろん法的な話や契約上の問題などで、何ヶ月か前に言わなければならないとかはあると思いますが、実際そうならないこともよくあります。急に宣告されるという前提で考えておくべきだと私は思います。
もちろん全ての職業、全ての業種がAIに取って代わられるわけではありませんが、現在のAIの凄まじさを見る限り、明らかにこれまで存在していた職業の相当多くが消えていく可能性が高いです。
特にデスクワーク系は、ほとんどの仕事がリスクを抱えていると考えておいた方がいいと思います。
私自身もほぼ毎日のように、
「自分の仕事はAIにとって変わられないか?」
を常に考え続けている状況です。新しいAIの情報収集や活用をしながら。
それでも予想を上回る進歩をしているので、想定外のことが起こっても全然不思議ではないと思っています。
特に私も昔経験していた非正規の派遣社員の方などは、多くの場合、取って代わられるリスクが極めて高いと考えられます。
今では、全従業員の4割が非正規なので、いつクビを切られてもおかしくない人が4割ぐらいいると言っても過言ではありません。(正社員でもあまり変わりませんが、クビ切りのリスクはまだマシ)
エッセンシャルワーカーの派遣の方などであれば、まだ大丈夫かもしれませんが、例えば私が以前やっていたコールセンターのオペレーターなどであれば、必ずしも人間がやる必要性はありません。
AIが質問にちゃんと答えてくれるのであれば、これまで100人のオペレーターがいたコールセンターが、ほんの数人のオペレーターを除いて9割8分が首を切られて、AIの音声で対応していくことになることも全然普通にあると思います。
以前メルマガでも紹介した、こちらからしゃべりかければ会話で返してくる会話型のアプリがありました。
あれと同じ要領で、そのコールセンターの仕事内容を学習させれば、人間よりも正確に回答してくれるでしょう。しかも、今ではもう人間の会話と同じテンポで返答してきますので。
ちなみに私は以前、日本人なら誰でも知ってる企業の故障受付窓口でやっていたのですが、故障をしてキレてる人たちがかけてくるので、非常にストレスが溜まっていました笑
ところが、AIであればストレスを受けないので、人間みたいにメンタルをやられる心配もないわけです。それで問題を解決するのであれば、企業や管理者としては喜ばしいことです。
企業としても、時々回答を間違えたり、対応そのものにクレームが来てしまう人間を雇うより、AIの方がいいという判断も増えてきても全くおかしくありません。
会話型の派遣の仕事でもそうなのですから、まして事務作業系の派遣の仕事などであれば、AIに取って代わられるリスクが極めて高くなると思います。
例えば、CNET JAPANというサイトが、ChatGPTのディープリサーチに聞いた「今後AIに代替される職業20選」という記事を出していました。
それによると、確率98%で自動化されるのが「税務申告書作成担当」とのことで、ChatGPTはこれを「ほぼ自明な自動化」だと位置づけているようです。
ChatGPTによると、AIは税法や計算処理を素早くこなせるため、人間よりも遥かに効率的とのことで、実際すでにAIを活用した税務ソフトも存在することが、この主張を裏付けているという話です。
その他のAIに代替される職業としては、90%から95%の確率で代替されるのが、データ入力の担当、テレマーケッター、経理事務、パラリーガル(法律事務補助)、スケジュール調整担当など。
80%から88%の確率で、文字起こし担当、校正者、コピーライター、カスタマーサービス担当者。
70%から78%の確率で、メールマーケッター、コンテンツマーケッター、SNSマネージャー、翻訳者、ITサポート担当、リクルーター。
60%から68%の確率で、市場調査アナリスト、旅行代理店スタッフ、家庭教師や塾講師などと続いていました。
あくまで私の知る限りでの印象ですが、上記の職業は大体どれも納得が行きます。
いわゆる士業の仕事は、これまでその資格を持っているだけで一目置かれましたが、今後AIに取って代わられる可能性が非常に高いです。
コンサルタント等の相談系・教える系の職業は特に危ないです。
ある専門家は、高額のコンサルティング料を取る戦略コンサルもほぼなくなると言っていましたが、ChatGPTを使っている限り「そりゃそうだろうな」としか思いません。
そういった職業は、リスクも高いですが、生き残るにしても少なくともAIを駆使しないと食べていけなくなるのは間違いありません。
誰でも自分の仕事にプライドや誇りを持っているので、簡単にAIに取って代わられるとは思いたくないでしょうし、認めたくない部分もあると思います。
しかし、そこはシビアに第三者的な目線で自分の仕事を客観的に見ないと、最終的にその楽観視のツケを払うことになるのは自分自身です。
また、これまでの「常識」も邪魔をする可能性が高いと思っています。これは結構大きいはず。
つまり、これまで「こういう仕事は食べていける」とか「給料の良い社会的な地位のある仕事」といった過去の常識を引きずってしまうと、新しいAI革命に対応できなくなる可能性があるということです。
過去の常識が通用しなくなったとしても、そのことを教えてくれる人は基本的にはいません。
故に自分で自分の仕事を厳しくチェックしていないと、ある日突然クビを切られて終わるということになりかねないのです。
クビとか倒産とか経験したことがない人は、そんなことが起こるとは到底思えないかもしれませんが(私は非正規で両方あります)、
それは完全に「正常性バイアス」であって、資本主義社会においては全ての企業において、クビも倒産も起こり得ます。
その時、初めて呆然としていたら、路頭に迷うことになりかねません。
フジテレビの社員たちは、まさか自分の会社から全てのスポンサーが消えていくことになるなんて、2ヶ月前の去年の年末には誰も思いもしなかったでしょう。
ところが、不祥事に対する対応を間違えてしまうと、あっという間に誰も想像もしなかったフジテレビから全てのスポンサーが消えていき、CMが全部消えるような事態が起こるわけです。
フジテレビだけに取引先を依存していた(下請けの)番組制作会社も、フジテレビにいろいろ訴えかけているようですが、それもある意味でリスクを分散していなかった責任ともいえます。
それと同じようなもので、正常性バイアスにはまっていると、今自分や自分の会社が極めてリスクが高い状況になっていることにも気づきにくくなります。
で、気づいたときには全てが手遅れになっているということは普通にあります。
特に、こういう常識がひっくり返る革命が起こっている時期には、自分自身や自分の会社が正常性バイアスに陥っていないか、自分の頭で考え続けないといけません。
私自身も今、自分がやっている仕事や、これからやろうとしている仕事のすべてにおいて、AIに取って代わる可能性があるかどうかを常にチェックし続けています。
AIに任せられることは何か。
自分にしかできないことは何か。
顧客が何を求めているか。
顧客がAIでいいと考えるものは何か。
顧客が人間じゃないとダメだと感じるものは何か。
こういったことを毎日考え続けています。
現在は、全ての社会人がこれを考え続けなければならない状況だと私は思いますが、果たして社会人の何割がそれを考えているでしょうか。
お笑い界どころか芸能界全体でも天下を取っていたと言える松本人志がテレビから完全に消えるなんて、松本人志本人も誰も予想していなかったでしょう。
その翌年には元SMAPのリーダーでアイドルの頂点に君臨し、解散後もMCとして大活躍していた中居正広が、テレビから完全に消えて芸能界を引退するなんて、誰も想像していませんでした。
それも社会人として、最悪のイメージダウン・信用の完全失墜とともに、芸能界から消えました。
フジテレビから全てのスポンサーが消えてCMがなくなるなんて、誰も想像していませんでした。
直近では、M-1を2回優勝するという前人未到の偉業を成し遂げた令和ロマンのくるまさんという有能な芸人さんも、オンラインカジノの問題で今テレビから消えそうになっています。
これらの状況を予想できた人は、本人も含めて誰もいなかったと思います。
人生というのは、想定していなかったことが常に起こり得るものなのです。
まして、これほど凄まじい勢いでAI革命が起こっている現在というのは、我々の想像を超える展開が今後待ち受けている可能性の方が圧倒的に高いと考えられます。
常にシビアな目線で、AIと向き合っていかなければならないと思います。
間違いないのは、AIをうまく活用できる人は生き残るということです。
デスクワークでAIを活用できないのに生き残れるということは、ほぼないと考えていいと思います。
例えるなら、今ではすでに「インターネットを使えない人」がいたとしたら、そんな人はデスクワークなんて到底できないのと全く同じです。
AIがあれば誰でも仕事を作り出せる側になれるとも言えます。
上から言われたことを言われた通りにやるだけの作業しかしていないような人は、今後危険な状況になっていくでしょう。
仕事と作業の区別がついておらず、作業をしているのに、自分は仕事をしていると思い込んでいる人は、あっという間にAIに代替されてしまうリスクが高いです。
いかにAIをうまく利用しながら、自分で仕事を作ったり、副業でもいいので仕事を作って稼いだり、
本業ならAIを利用して様々な提案をしたり、新しい仕事をAIを使ってやっていくような姿勢がないと、今後このAI社会で生き残るのは難しいと思われます。
すでに出来上がっている知識を頭にインプットするだけの「学校秀才型」の人材というのは、これまでも全然使い物になりませんでしたが、AI時代には完全に駆逐されると思います。
いかに学校で培ってしまった学校脳を、AI時代に合わせて、自分の頭で考えながら、試行錯誤して、新しいものを生み出しながら仕事を進めていく「AI時代の脳」に再構築できるかどうか。これが極めて重要になります。
勉強は楽しいものですし、とても重要なものですが、勉強だけしている人材は、これからの時代は全く使い物にならなくなります。
とはいえ、私が実際にAIを使っていて感じるのは、そういった脅威的な部分よりも、むしろ遊び感覚で楽しくやれる側面の方が強いということです。
正直、これまで面倒だった部分をAIにどんどん任せて、楽しい部分だけが残っていく感覚があります。
AIをある程度うまく使いこなせるようになれば、これまで想像もできなかったような、面白くて楽しい仕事がたくさんできるようになる可能性は高いと思っています。
これまで1回の人生で到底なし得なかったことを
、AIによって成し遂げていく人も続出するのは間違いありません。私もその1人になろうと思っています。
AI革命はそんな感じでマイナスの面とプラスの面の両方があるので、どちらか片方ではなく、両方の側面を注視しながらAIを活用していくしかないでしょうね。


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