- 2024-3-11
- 経済の話
※このメルマガは日本の貧困化の最大要因である自民党と財務省による緊縮財政を駆逐するため、
「正しい財政観」
を拡散すべく週2回ほど経済ネタを配信しています。
こんにちは、中西です。
本日は3月11日ということで、震災に関連する経済ネタを。
我らの未来を明るく照らしてくれる希望の光・岸田総理が、福島県で行われた追悼復興記念式典で、
「東北の復興」と「災害に強い国づくり」
に全力を尽くすことを、力強く宣言してくださいました。
これほど国民に寄り添ってくださる心強い総理大臣が、憲政史上かつていたでしょうか。
▼首相 災害に強い国づくり進める
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6494395
こんな素晴らしい総理大臣と、同じ時代を生きていることを誇りに思います。
戦後最も優秀な総理大臣としか思えない我らの岸田総理が、311の追悼式典という日本国民にとって極めて大切な式典で、
復興と強靭な国づくりを宣言してくれたにもかかわらず、
なぜかわかりませんが、コメント欄は大荒れの炎上状態となっておりました。
▼【速報】岸田首相が震災13年で追悼の辞「東北の復興に全力。風化させず災害に強い国づくり進める」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c44441f576167adc6e310ea21053566b6cfead02/comments
コメント欄を見ると、頑張ってくださっている岸田総理に対して、失礼なコメントがたくさん投稿されていました。
以下、コメントを一部引用しますと
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能登地震の復興に全力。裏金問題に関して信頼回復に全力。東北復興に全力…。
総理、全力を辞書で調べてみてはいかがですか?
色んな事に全力は出来ないはずですよ。
その場しのぎのスピーチは本当に心に響かないものですね。
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どうして心に響かないんでしょう
それは自由民主党の方々は、目先の自分の利益ことしか考えず、被災地や国全体、将来世代のことなど、これっぽっちも考えていないことがビンビン伝わってくるからだと思います
復興予算や復興政策さえ見事に一部の者のために利権化するその浅ましさたるや、醜悪極まりないと怒りを感じます
被災者や犠牲者、行方不明者のことに思いを馳せると、胸が締めつけられる思いがします
—————————————–
・・・こういった偉大な岸田総理に対する的外れなコメントが散見され、
しかもこのようなコメントの高評価率が99%近くという異常な状態になっています。
上の記事に掲載されていた岸田総理の追悼の言葉の動画を拝見しましたが、
本当に魂の底から国民を救う気概と覚悟を強く感じられました。
これほど心強い国のリーダーは、世界中探してもまず見当たらないと思います。
そんな総理大臣に対して、罵詈雑言の嵐。
一体、日本人はどうなってしまったのでしょうか。
岸田総理というかつてないほど国民のためだけを思い、
国民のために命をかけて政治に尽力してくださっている総理大臣の、
何が不満なのでしょうか!?
・・・そろそろ限界が来たのと、この話題で冗談を言うのは良くない気がしたので、
冗談はこの辺にしておきます。
ここ数日、複数の訃報で「漫画」と言うカルチャーに再び大きな注目が集まっていますが、
漫画のベースは「風刺」でございます。
権力者に対する風刺の精神を失くしたり、風刺ができなくなってしまったら、その時こそ本当の終わりではないかと思います。
今回こんな笑えない冗談から入った理由は、岸田総理の追悼の言葉の動画を見たら、皮肉らないと耐えられないほど、薄っぺらい内容だったからです。
しかも、まるで国民を救う気概を感じられない棒読み。
個人的には吐き気がする動画でした。
岸田総理は官僚体質の悪いところを全て凝縮したような、戦後最悪の総理大臣だと確信しています。
(否定しようがない論理的根拠もこの後述べます)
そもそも、岸田総理が財務省と結託して行っている緊縮財政は、
100%完全に日本(国土)を弱体化させる政策です。
緊縮財政と言うのは、政府を黒字化するために、税収を増やして、政府の支出を減らす政策なのです。
政府は2025年にプライマリーバランスの黒字化を目標にしていますが、プライマリーバランスとは
「基礎的財政収支」
のことです。これはその名の通り、政府の収入と支出のバランスのこと。
つまり「政府の収支」を黒字にしなければならないという目標が大前提になっているのが、現在の日本なのです。
政府の収支を黒字にするためには、国民から税金を取らなければならないので、
政府は30年に及ぶ緊縮財政で貧困化している国民からさらに税金を絞り取りまくって、
ついには、江戸時代並みの「五公五民」にまで到達しました。
(まだ暴動も暗〇も起こらないのが本当にすごい)
その税金の中には、「復興特別所得税」も含まれています。
社会人の方はご存知かと思いますが、給料からこの税金が引かれています。
これが東日本大震災からの復興のための財源です。
財務省は、復興のための財源を、国民から税金を奪い取って確保しているのです。
ところが何度も言うように、税金は財源ではありませんので、震災からの復興の財源を税金で取る必要性など、1ミクロンも存在しません。
では、財源をどうすればいいかと言えば、言うまでもなく、
「国債の発行」
です。
国債の発行は返済すべき「国の借金」ではありませんので、
(国債は全て「借り換え」という形で延々と繰り越ししているため、返済している事実すらなく、する必要もない)
実態として、国債の発行とは、つまりは貨幣(お金)の発行のことなのです。
震災の復興も、国民から税金を取る必要など全くなく、(建設国債のように)
「復興国債」
というものを作って、政府がお金を出せばいいだけ。
ところが、自民党と財務省はプライマリーバランスを黒字化するために(財務省は自分たちの権勢を維持するために)
政府がお金を出すことを極限まで渋ってきました。
日本は緊縮財政が始まった90年代後半以降、公共投資を削減しまくってきたのですが、
こんなバカな政策をしてきたのは、先進国で日本だけです。
一方で、中国は日本が戦後とんでもなく高度成長した原因を徹底分析し、
それが戦後日本のインフラ投資(公共投資)にあったことを突き止め、(田中角栄の「日本列島改造論」など)
それを真似て自分たちの国で徹底的にインフラ投資を行ってきました。
結果、中国はどんどん成長し、今や世界2位の経済大国となりました。
時代の問題ではなく、インフラ投資(公共投資)と言うのは、国家が永久にやり続けなければならないのです。
なぜならインフラ投資を行うことで、道路や橋やトンネルや鉄道や港などが作られ、
それが増えれば増えるほど、交通や物流や人の行き来が行いやすくなるため、
それが経済活動とダイレクトにつながるからです。
防波堤などを作ればダイレクトに防災にもなります。
そして何より、インフラ投資を行って道路・橋・トンネル・鉄道・港などを作るために、
政府が建設業者などに大規模なお金を出すことで、民間に莫大なお金が流れてくるわけです。
それがダイレクトにGDPを成長させます。ようは経済成長に直接つながります。
つまり、インフラ投資で出来上がったインフラが経済を活性させるだけでなく、
そのインフラを作るプロセスで莫大なお金が必要になるため、そのお金を政府が出して、政府が赤字になることで、
その反対側で、建設業界などに流れたお金が、そのまま全業界に波及していくため、
民間(国民)が黒字になる=国民が豊かになるわけです。
にもかかわらず、政府を黒字にしようとしていたら、
お金を出し渋るため、インフラ投資もできないので、インフラは増築できず、修繕もできないためボロボロになっていきます。
民間にもお金が回ってこないため、どんどん経済が縮小していくのです。
能登地震が起こったときに、私は真っ先にその被災者は、地震による被害者ではなく、
【 自民党と財務省の緊縮財政による被害者 】
だと確信しましたので、1月3日のメルマガは
『「地震の被害者」ではなく「財務省の被害者」説』
と言うタイトルの内容でしたし、1月15日のメルマガも
『能登地震の被災者は財務省に〇された説』
というタイトルで配信しています。
政府がしっかりインフラ投資を行っていれば、道路も寸断されず、大勢の命を救えたはずだからです。
本日、そのインフラ投資の重要性を裏付けるデータが、京都大学の藤井聡教授が取りまとめている
土木学会の報告書
に掲載され、藤井教授が発表していました。
▼『2023年度 国土強靱化定量的脆弱性評価・報告書』の第一弾の報告書(首都直下地震・巨大洪水・巨大高潮)についての記者発表のご案内 | 公益社団法人 土木学会のプレスリリース
▼国土強靱化定量的脆弱性評価委員会 – 土木計画学研究委員会―The Committee of Infrastructure Planning and Management | 土木学会
私たち日本人にとって、極めて重大な意味を持つ報告書で、
まさに3月11日に確認するのにこれほどふさわしい資料もありません。
上記の報告書を紹介した藤井教授のメルマガから、以下に重要箇所の引用を掲載します。
少し長くなるので、興味のある方だけご覧いただきたいのですが、
ポイントだけ知りたい方のために、ポイントのみ言いますと、要は
「政府がインフラ投資に積極的にお金を出さなければ、首都直下型地震を始めとする新たな地震が起こったときに大変な事態になる」
という主旨です。
もはやデータでインフラ投資の重要性は1ミリも否定できないのですが、
これでもまだ財務官僚と緊縮財政派の政治家や学者・言論人たちは、
「災害というもしもの事態に備えて、平時から政府にお金を蓄えておかなければいけない」
と言う理由で、貧困化している国民から税金をむしり取るばかりか、
インフラ投資をまともにしようとしないのです。
災害が起こってから、お金を出してインフラ投資してどうするねんと。
先にインフラ投資をするから、国土が強靭化して、同時に経済成長も成し遂げられる。
この程度の簡単な理屈もわからない人間が、総理大臣や政治家をやっているのです。
財務省に至っては、税収と言う自分たちにとっての絶大な利権を維持するために、国民にお金を出さずに、逆に税金を取って緊縮財政を行っているのです。
控えめにマイルドに言ってもクズとアホの極みですが、その緊縮財政の筆頭に立っているのが、我らが岸田総理です。
そして、その緊縮財政を大推進している岸田総理は、本日の追悼式典で
「東北の復興のために全力を尽くす」
「災害に強い国づくりを進める」
と棒読みで言っている。
・・・えっと、もうこれ、
この世の地獄ですやん(つД`)
自民党と財務省は、あと何万人、国民を56す気なのでしょうか。
最後に、先ほどお話しした藤井教授のメルマガから、インフラ投資の重要性の部分を抜粋して転載しておきます。
繰り返しますが、少し長いので、興味のある方だけご覧ください。
言っている事はここまでの話と本質的に全く同じですが、より具体的な数字のデータをもとに解説されています。
(以下、改行は中西)
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(前略)
上述の堤防対策、道路・港湾耐震強化対策を行っておけば、
インフラ投資額の何倍もの「財政健全化効果」(つまり、財政赤字額の圧縮効果)
が得られるという結果となったのです。
まず、首都直下地震対策として21兆円の投資を行っておけば、その7倍以上もの
「151兆円の財政健全化」
が導かれるのです。
これはつまり、21兆円投資をしておけば、財政は(その差し引きの)130兆円も「健全化」することを意味します。
逆に言うと、緊縮等によって21兆円の支出を避けてしまえば、短期的には21兆円赤字は減りますが、
長期的には130兆円も赤字が「拡大」し、財政が「悪化」する事になるのです。
このことはつまり、仮に政府・財務省が生命や財産や経済の事を度外視し、財政の健全化だけを考えるような存在であったとしても、
首都直下地震のリスクがある以上は、21兆円の投資を行うことの方が圧倒的に合理的だということを意味します。
そしてもちろん、彼らが生命や財産や経済に配慮すれば、こうした21兆円投資の合理性はさらに確固たるものとなるということは、改めて指摘するまでもないでしょう。
同様の事が、高潮についても洪水についても言えるのです。
それぞれ投資金額の少なくとも3倍、おおければ20倍弱もの、「財政健全化効果」が見込めるのです。
いずれにせよ、これまでの推計(例えば、2018年の土木学会推計)では、経済被害が計算されていましたが、
こうした推計に対して緊縮財政派は、
「これだけの被害がでるのだから、財政余力を残しておくために、平時においては緊縮を進めて、復興費を積み立てよう」
という事を言っていました。
ところが、今回の推計結果は、そうした緊縮財政派の議論に重大な「誤り」があることを意味しています。
つまり、そんな「積み立て」をやったところで災害後の財政赤字は減らないが、
そんな「積み立て」をするよりも、むしろその資金を「防災投資」に回した方が、災害後の財政赤字は大幅に削減できるからです。
具体的に言うなら、積み立てに1兆円使うよりも、防災投資に1兆円使う方が、
少なくともその3倍、ケースによっては20倍弱も、その「財政健全化効果が高い」ということが示されたのです。
しかし、この結果は、計算するまでもなく、当たり前、という事もできるでしょう。
銀行に何兆円もためていても、そんなおカネは人の命も経済も財政も守ってはくれませんが、
そのおカネで堤防をつくり、命の道をあらかじめ整備しておけば、
そうしたインフラは人の命、経済、そして財政をしっかりと守ってくれるのです。
(後略)
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以上