- 2024-3-1
- 睡眠効率アップで集中力UP
こんにちは、中西です。
私はジョギングやウォーキングといった有酸素運動をほぼ毎日やっています。
ウォーキングは、室内のトレッドミル(ルームランナー)のマシンに乗って行うことも多いです。
最近速歩が一部で流行っているようで、実際健康面でも速歩は効果的という研究結果も少なくありません。
ただ私は速歩が好きじゃなくて(速歩するぐらいならジョギングする)、ウォーキングはかなりゆっくり歩くのが好きです。
そのかわり1時間〜1時間半位の長めに歩いています。
ところが、ゆっくり歩いているのに、たまに疲れるまでの時間が異様に短いことがあるんですよね。
調子が良い時は1時間半歩いても疲れず元気なのに、調子が悪い時は30分もしていないのに歩くのがしんどくなります。
毎日大体同じスピードで歩いているのに、ひどい時は歩き出して数分後にもう疲れを感じることも。
ふだんと全く同じゆっくりペースの速度に設定しているのに、なぜかマシンのスピードが何割か速く感じてしまう日もあります。
で、そういうゆっくりペースですら歩くのが若干しんどい気がするときは、振り返ってみると、前の晩に睡眠が不足していることが多いのです。
不足といっても著しい睡眠不足と言うわけではないのですが、いつもより少し睡眠時間が短くなっただけで、同じ負荷の運動に対する耐性が落ちているのが実感としてわかります。
素人のゆるい運動ですら、わずかな睡眠不足で影響が出るのですから、過酷な競争でシノギを削るスポーツ選手はより影響が大きいのではないか?と思っていたら、
まさにそんな睡眠とスポーツ大会の結果の相関を分析した研究を見つけました。
【参照】本メール下部に記載
2016年に開催されたロンドンマラソン大会の出場者の完走タイムと、各ランナーの睡眠の質を分析した研究です。
このマラソン大会の参加者が約4万人で、そのうち研究への協力を承諾した約1000人のランナーのタイムと睡眠を分析しました。
その結果、複数の睡眠に関する指標が完走タイムと有意に相関していることが判明しました。
睡眠の質が悪いランナーほど、タイムの記録が悪かったようで、それが明らかに関連していたとのこと。
これって怖い話だと思うんですよね。
スポーツ大会に出場する選手と言うのは、その大会で勝利するため、もしくは自分の記録を少しでも伸ばすために、日々過酷な練習に励んでいるわけです。
特に、陸上競技であれば、ほんの数秒ぐらいのわずかな時間を短縮するために命をかけて練習されています。
ところが、結果として本番で大きな影響を与えるのが「睡眠がしっかり取れているかどうか」で、それが有意に相関しているわけです。
極端な話、多少ライバルより練習不足だったとしても、当日にしっかり睡眠を取れている方が勝利すると言うことにもなり得ます。
「練習不足の悪影響」より、「睡眠不足の悪影響」の方が大きいとも言えそうです。
この研究は、マラソン大会と言うスポーツのタイムと睡眠の関係を調べたものでしたが、
勉強や仕事の生産性においても、おそらく似たような相関があるのは間違いないでしょう。
私が運営するコーチングプログラムでも、メンバーさんとしょっちゅう睡眠の話になりますが、様々な属性の一般の方の睡眠の話を聞いていると、
勉強や仕事において、睡眠がいかに重大な影響をもたらしているかが本当によくわかります。
当然、そんな事はプログラムをやる前からわかっていたわけですが、皆さんのリアルな様々な睡眠の悩みを聞いていると、それが本当によくわかるんですよね。
そう言えば、数日前に結婚を発表して、日本中が大騒ぎになっている大谷翔平選手も、10時間睡眠で睡眠を何より重視しているのは有名です。
そんなに睡眠を重視して、練習もしっかりやって一体いつ彼女と交際していたのかと思いますが笑、日本とアメリカでオンラインの交流をしていたそうな。
結局、睡眠をしっかり取れるかどうかも含めて、超一流ということなのでしょう。
寝ることも仕事のうちといいますか、寝ることこそが1番重要な仕事なのかもしれません。
【参照】Brain Sciences | Free Full-Text | Sleep Health, Individual Characteristics, Lifestyle Factors, and Marathon Completion Time in Marathon Runners: A Retrospective Investigation of the 2016 London Marathon
https://www.mdpi.com/2076-3425/13/9/1346