- 2024-2-11
- 経済の話
こんにちは、中西です。
寒い日々が続きますが、日本経済も究極に寒い状態が続いております。
日本の衰退が一向に止まりません。
実質賃金が21ヵ月連続でマイナスとなってしまいました。
▼12月実質賃金21カ月連続マイナス、通年も2年連続減=毎月勤労統計 | ロイター
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/NULBIC7ID5LCJCZS6J4ZF76RDA-2024-02-05/
「厚生労働省が6日に公表した2023年12月の毎月勤労統計(速報)によると、
実質賃金は前年比1.9%減少し、21カ月連続のマイナスとなった。
物価上昇に賃金の伸びが追いついていない状態が続いている。」
まもなく2年になりますが、2年もの間実質賃金が低下し続けると言うのは異常にもほどがあります。
それだけでなく、あらゆる業界で倒産が止まりません。
命にも関わる極めて重要な業界といえる建設業界・運送業界・介護業界・医療業界などで、倒産が激増しています。
そういえばラーメン店も過去最高に倒産していますし、ラーメンだけでなく、飲食業界全体で倒産が激増しています。
もうほとんどリアルのあらゆる業界は倒産に次ぐ倒産。しかし、この現実を岸田総理はまるで見えていません。
長年こんな状態が続いているのですが、政府が緊縮財政を止めないので当たり前です。
やめないどころか、昨年末には実質消費増税のインボイス制度を開始し、フリーランスや個人事業主の多くを廃業に追い込み、
最近では、少子化対策の「支援金」という名目で国民を騙し、新たな増税(しかも年々増えていく)を導入しています。
他にもガソリンのトリガー条項や被災者への信じがたい対応の数々(先日国会で山本太郎氏が暴露)など、
1つでも国民が暴動を起こしてもおかしくないレベルのことが山ほどあるのですが、自民党の愚策を言い出したらキリがないので、この辺で。
そもそも、なぜ日本はこんなことになっているかと言うと、自民党や財務省が諸悪の根源なのは言うまでもありませんが、
結局、政治家のレベルは国民のレベルですから、
【 国民が「緊縮財政のどこがおかしいか」を正確に認識できていないこと 】
に、この国の真の問題があると私は考えています。
緊縮財政の問題点を理解できていなければ、自民党や財務省や財務省に洗脳された政治家・言論人・マスコミに騙されて、
増税や歳出削減が必要だと思い込まされ、緊縮財政が実行されていく。
先日のメルマガでも、国民が見事に洗脳されている実態を複数ご紹介しましたが、この財務省による洗脳から目覚めない限り、日本の明るい未来は100%絶対にありません。
逆に、緊縮思想に騙されていたことに、全国民(とまで行かなくても、3〜4割の国民が)気づくことができれば、
カルト宗教に洗脳された信者が、洗脳に気づいて、突然まともな人になるように、
日本もあっという間に豊かな国にする事は可能です。
少子化もまるで確実に避けられない日本の運命のように語る人が大勢いますが、正しい財政観をもとに政策を実行できれば、1〜2年もあればあっさり解決します。
その時、鍵を握る政策の1つが
【 ベーシックインカム(BI) 】
です。全国民に毎月固定の決まったお金を支給する政策ですね。
似たような政策として、日本だと生活保護や年金制度がありますが、働けない人や、高齢者だけでなく、
「全国民に一律に毎月お金を配る」
のがベーシックインカムになります。
「正しい財政観」を理解した人なら、ベーシックインカムは、普通に政策として実行できることがわかると思います。
年金制度が愚かなのは、賦課方式と言う形で、現役世代が年金を払って高齢者を助けるような仕組みになっていることです。
これは人口が逆転してしまうと成り立たない仕組みで、それによって世代間の格差や確執が生まれてしまいます。(現に今生まれています)
年金なんて国民に負担させなくても、政府がお金を発行すれば終わりの話です。
政府はお金を作り出せる通貨発行権があるのに、なんで税金や年金や保険を国民が負担するんでしょうか?
政府がお金を作り出せばいいだけですやん。
この子供でもおかしいと分かるはずの「素朴な疑問」に、まともに答えられる大人はいないのです。(正しい財政観を持っていない場合)
財政や貨幣の認識を間違えていると、こうして普通にゼロベースで考えれば、誰でも気づくはずのことに、気づけなくなるのです。
これが洗脳です。
この洗脳から解放されると、緊縮財政が完璧に間違いであることに気づきますし、積極財政が行えるようになります。
さらには、これまで理論でしか存在しなかったベーシックインカムまで可能になるわけです。
ベーシックインカムはかつては理論として注目を集めていましたが、実際に実行する国や地域はありませんでした。
それが近年、欧米で実験的に実行する地域や国が増えています。近年といっても全部この5年位の話です(私の知る限り)
アメリカではカリフォルニア州のロサンゼルス、コロラド州のデンバー、テキサス州のオースティンなど複数の州で実験的に行われていますし、
フィンランド、ドイツ、スペイン、カナダなどでも実験が行われました。
しかも、その全てで成功を収めているのです(これ超絶スーパー鬼重要)。
以前から1つ言われていた懸念は、
「人々が働かなくなるんじゃないか」
「浪費に使うんじゃないか」
といった点だったのですが、実際に実験を行ってみると
ほとんどの人が住宅費や生活費等必要な経費として使ったり、
生活の改善や車の修理や借金の返済や貯金や投資や勉強などなど、
要するに、無駄遣いはせずに人生を改善したりより良くするために、そのお金を使うことが判明したのです。
当然、ホームレスや生活が苦しかった貧困層の人たちは、メンタルヘルスが向上し、安定した快適な生活環境も手に入れられるようになりました。
それが、どの国のどの地域でも似たような結果になり、実験が成功しているのです。
つまり財源問題以外、ベーシックインカムの導入を否定できる根拠が一切なくなりました。
(強いて言うなら、インフレ率ですが、そんなものは貧困の苦しみに比べれば、100億倍どうでも良い話です。
自分が貧困の苦しみを知らない権力者・学者・言論人ほど、頭でっかちで、脳内だけでインフレごときを必要以上に恐れる傾向があるのは、このメルマガで何度も指摘した通り。
デフレで国内が地獄になっているのに、インフレを懸念してお金を出さないのは、目の前に餓死寸前の人がいるのに
「糖尿病になるリスクが上がるから!」
という理由で食べ物を与えない愚かさ・非情さ・狂っぷりと全く同じ。
ベーシックインカムで経済成長したら、供給能力も高まるので、需給バランスが崩れないため、激しいインフレなどめったなことではなりませんが、なったらその時初めて増税をすればいいだけ)
ベーシックインカムがすべての人を救う事は、多くの国の実験で科学的に実証されました。
今後もどんどん実証されていくのは間違いありません。
国民が「正しい財政観」を持つことができれば、そして政治家が本気になれば、来月からでも始められるのです。
(コロナの時に、あっという間に特別定額給付金の10万円が全国民に支給されたのですから、同じ手続きを踏めばいいだけ。政治家のやる気だけの問題)
ちなみに、以前、このメルマガで
「ベーシックインカムをするなら、月額いくらが妥当か?」
という思考実験をしたことがあります。
その時の私の結論は「月15万円」でした。
(今調べてみたら、2021年9月12日のメルマガ)
なぜ月15万円が妥当かと私が考えたか、その根拠については、当時の原稿を最後に転載しておきます。
実は、最近発表されたアメリカのコロラド州デンバーで行われて成功したベーシックインカムの実験の金額は、
月額1000ドル
でした。本日現在で1ドル149円ですので、日本円にすると
14万9000円
になります。この金額で、誰も労働意欲を失わず、散財も浪費もしなかったのです。
つまり、私が3年前に自分の経験と知識を総動員して導き出して予想した
「月15万円が妥当じゃないか説」
は正しかったことが、アメリカでついに実証されてしまったのです!どうだまいったか!(誰か褒めてヽ(´▽`)/ )
余談ですが、今回の記事を書くにあたり、ベーシックインカムの本が何か出ていないか、なんとなくアマゾンで調べてみたところ、
興味深い本を見つけました。
MMTの観点でベーシックインカムを語っているようです。
こちら。森永卓郎さんも推薦されています。
▼「ベーシックインカム×MMT(現代貨幣理論)でお金を配ろう 誰ひとり取り残さない経済のために」スコット・サンテンス (著)
5点満点中4.9点の高評価。
タイトルだけで秒で買いました。とくに
「誰ひとり取り残さない経済」
というのがエモい!
こういうことを言うと、すぐ弱者の苦しみや、誰もが弱者に陥るリスクがあることを何もわかっていない、自らの傲慢さに気づいていない自己責任論者や新自由主義者たちが、
「競争の中で努力もせずに楽してけしからん!」
みたいなア〇なことを言うわけですが、1ミリたりとも耳を貸す必要はありません。そもそもそんな話でもありません。
この本はまだ届いていないので、届いて読んだら、改めてご紹介するかもしれませんが、多分、当たりかなと。
興味がある人はよかったら検討してみてください(私には1円も入りません)
というわけで、もはやベーシックインカムを否定する科学的根拠は完全に絶たれた状態ですので、
半世紀ぐらい続いていた「ベーシックインカムを導入していいかどうか」の論争は、ほぼ終わったも同然と言えそうです。
あとはこれが簡単に実行できると言うこと(そして何の問題も発生しないということ)を、全国民が認識できるかどうか。そこに全てがかかっています。
ちなみに、私の記憶では維新とれいわがベーシックインカムを政策にあげていたはずですが、
維新の方は竹中平蔵のベーシックインカムをベースにしているので、医療保険・年金・生活保護をぶち壊すことが前提になっています。
(彼は、安倍晋三元首相が公式の会食で言ったように「国際金融資本の手先」ですので、そういった既存の公的システムを破壊することで、その空いたところに外資を導き入れて、金を儲けるスキームです。
そもそも維新は緊縮財政・新自由主義で論外ですが、彼らのベーシックインカムも当然論外です。
れいわの詳細は忘れましたが、ホームページを見れば書いてあるでしょう。まぁれいわは財政観が正しいので、おかしな事は言わないはず)
最初から間違っていた経済学により、人類は数百年続いた間違った貨幣・財政観から解き放たれ、
この世から貧困を消し去ることができる理論の正当性が、ついに科学的に認められる時代に突入してきました。
あとは、国民が過去の常識や偏見や同調圧力やバイアスを持たないで、
自分の頭で考える
ことができるかどうか、そこに全てがかかっています。
日本人はこれがとても苦手ですが、それができなければ、
財務省からの洗脳を受けたまま、緊縮財政であらゆる業界が崩壊し、
供給能力が失われまくった発展途上国に落ちぶれることになります。100%の確率で。
最後に、上記で取り上げた2021年9月の本メルマガで書いた
「私が月15万円が妥当だと考える理由」
を、以下に転載しておきます。
そこそこ長いので、興味のある人だけどうぞ。
(当時は総裁選の真っ最中だったので、高市早苗総理がどうこうと書いてますが、無視してください笑。
その後彼女が財政・貨幣について、根本的にわかっていないことが発覚したため。「消費税を増税すべき」などと主張しているので彼女は論外です。
結局自民党では誰が総理になってもダメだということが逆にはっきりしました。)
—————-引用ここから——————
<以下、2021年9月12日のメルマガより>
まず「ベーシックインカムの月額」の要件として必要だと考えられるのは、以下のような感じではないかと思います。
1.その月額で誰もが働かなくなる金額はダメ
(例えば月額30万円が毎月振り込まれたら大半の人が働かなくなる可能性が出てきます。これでは企業が成立しないので、国の供給能力を作ることができなくなり、国民も結局生活できなくなります)
2.その月額ではフルタイムで働かないと足りない金額ではダメ
(例えば月額3万円しか振り込まれないなら、ほんの少しの足しになる程度なので、これではメンタルが大変だったり奴隷状態で働かされていても仕事を辞める人も、消費を増やす人もほとんどいないでしょう)
3.その月額なら人によっては最低限働かなくてもギリ暮らせる人もいる。でも多くの人は少し足りず、
ベーシックインカムの収入に加え、ちょっとした贅沢や貯金等のために自分でも普通に働いて収入を得たり、
「プラスでもう少し収入が欲しい」と思えるくらいの月額。
(国民に意欲的に働いてもらって人手不足にならないようにするためにも。
また日本人は欧米の思想と違い、労働=悪と言うよりも、石田梅岩の石門心学のように労働と自分の人生・成長をつなげる考え方があるため、働くことに喜びを見いだす人か多いので)
4.その月額ならこれまで通り普通に働いて、増えた収入を貯金や商品に回したいと思う人も何割かいる金額
…思いついた条件をざっと挙げてみましたが、こんなところではないかなと思うのです。繰り返しますが上記はあくまで私の個人的見解ですが。
で、上記の条件に当てはまる「ベーシックインカムの月額」は、さていくらでしょうか?ハウマッチ!
では発表します。私が考える、上記の条件を満たす「ベーシックインカム月額」は、ズバリ!
月額15万円
というのが私の現時点での見解です。
月額15万円なら、上記の要件を全て満たせると思うのですがいかがでしょうか。
個人的には結構いい線をついているのではないかと思うのですが(中略)
月額15万円がベーシックインカムとして必ず振り込まれれば、
まず貧困で苦しむ人は激減することになります。
頑張れば働かなくても暮らせる金額ではありますが、これだけではやはり足りないと感じる人が多いでしょうし、貯金もほとんどできませんので、この金額で仕事を辞める人は少ないと思います。
でも万が一メンタルがやられたりして働けなくなったときには、この金額なら何とか生きていけるかと思います。
また確実に経済は回復し、それどころか好景気になりますので、世の中は昔のバブルに近い活況を呈した景況感が間違いなく出てきます。
するとみんなが多少の贅沢をしたり、楽しい人生を送れますので、元気が出てきてよりがんばって働きたくなります。
結果、たくさん貯金しようと言う意欲も出たり、もっとランクが上の生活をしたいと思う人も出てくるでしょうから、
月額15万円をもらってじっと働かないよりは、自分の希望のライフスタイルに合わせて、自分にちょうど良い働き方をすることも可能になってきます。
当然景気が良いので企業は社員にどんどん優しくなり、社員のそういったライフスタイルを応援する形の仕組みを導入する可能性も高まります。
ベーシックインカムが将来的にも継続していくことが決定されているので、企業としては非正規社員のような短期的な使い捨て労働者を雇うより、
正社員を雇って家族のように温かく接し、忠誠を誓ってもらって長期的に仲良く一緒に働いていたほうが得をすることに気づく経営者が増えます。
結果、昭和のような家族経営の良さと、現代的な個人のライフスタイルも尊重する考え方の「良い所取りの経営」が行われる可能性が高まります。
(ニュースではブラック企業のような会社や社長ばかりが取り上げられますが、多くの経営者は長期的に経営に余裕があることが確信できるなら、社員にも十分な給料を払い、幸せになってほしいと思っているものなのです。
少なくとも私が知る限り、本音はそういう社長の方が多いです。
経営者が社員に優しくなれないのは、緊縮財政のせいで安定した余裕のある経営ができにくくなっているからであり、言い方を変えれば経営者の性悪説を引き出しているのが緊縮政策ともいえます。
積極財政が展開されれば、経営者の性善説を引き出す政策になる可能性が高く、そうなると雇われている社員側も幸せになりやすいのです。私見ですが)
つまりベーシックインカムが月額15万円ですと、経済が活性化して好景気になるため、
「月額15万でもギリ質素に生きて行けるが、景気がいいから普通に働いたらもっと収入が増えるし、少し贅沢もできて、貯金もたくさんできる。給料も多いから仕事も楽しい。」
となるので、
「月額15万で生きて行くのもいいが、これだけ景気がいいのだから働かないと損」
と思う人が増える可能性が高いわけです。
そして、それは月額15万円だからで、月額30万円では高すぎるし(高インフレにもなります。つまり物価が上がりすぎて経済にこれまでとは逆の問題が発生する)、
月額5万円では足りなさすぎるし、月額10万円でもこれだけでは生活はできませんので、やはり少し足りないと思われます(それでも何もないよりはよっぽど良いですが)。
そう考えると「月額15万円」のベーシックインカムは、かなり妥当な金額のような気がするのですが、どうでしょうか。
よかったらあなたも考えてみてください。
少し前までベーシックインカムなど知らない人が多かったですし、夢物語のような非現実的な話でしたが、
すでにフィンランドでは2年間の導入を行っていますし、ドイツでも実験が始まっています。
日本も高市早苗氏が総理になり、より強調して
「日本には財源問題は存在しない。税金も財源ではない。政府が国民に使うためのお金は、インフレ率が許す限りにおいて無限に存在する」
と言う「誰も否定することができない客観的事実」をしっかりと広めることができれば、ベーシックインカムの議論が一気に活発化する可能性が出てきます。
そして実務的には、昨年、特別定額給付金の10万円が全国民の口座に振り込まれたので、それと同じ作業を毎月やればいいだけ。すぐにでも可能なのです。
この月額15万円のベーシックインカムが実現すれば、財務省のろくでもない役人と国際金融資本の連中を除き、ほぼすべての国民が幸せになることができ、
日本の「令和の黄金時代」が始まるでしょう。
そしてそれは妄想でもフィクションでも何でもなく、現実的に普通に可能であり、
本気で国民全員が知識レベルを高め、本当にそれが実現できると思えるようになれば、あっという間に実現するのです。
つまり、ベーシックインカムの実現化まであと1歩のところまで来ています。
—————-引用ここまで—————
以上