- 2024-2-3
- その他・雑談
【今日のFocus】
「人間は権力を持つと、
共感力や思いやりが低下する」
【解説】
カナダのウィルフリッド・ローリエ大学の研究によると、
人は自分の権力を認識すると、脳の仕組みによって、他人に対する思いやりを失ったり、
他人の立場に立って考えることができなくなることがわかりました。
どうやら人は「権力を持つこと」と「共感力(思いやり)を発揮すること」を同時に行うのは、
脳の構造的に難しいのかもしれません。
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<まつわる話(ゆるい雑談)>
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こんにちは、中西です。
松本人志さんの性加害問題が発覚してから1ヵ月以上が経ちました。
文春砲は第5弾まで出ましたが、彼の過去の暴露がエゲツないことになりすぎて、もはや芸能界復帰は絶望的となっております。
特に、第5弾のインパクトは凄まじく、この品の良い紳士的なメルマガでは到底書けないような暴露となっております。
真実なら完全な犯罪であり、内容も証言者が5人いて、その中には警察や精神科の医師もおり、それぞれ証拠もあるため極めて信憑性(真実性)が高いです。
テレビ復帰はもう不可能なのは当然ですが、若狭弁護士によると、強制わいせつ致傷罪の可能性もあり、
その場合はまだ時効になっていないので、刑事事件に発展する可能性もあるようです。
いずれにしろ、真実であれば「松本人志は本物の犯罪者」と言うことになります。
もう松本人志とダウンタウンは、万博利権のある吉本も完全に見捨てていく流れです。
これでもまだ松本さんを擁護する人もいるようですし、ワイドナショーを始めとするテレビ番組では、相変わらず都合のいいコメントを芸人たちや松本さんの利害関係者たちがしています。
肝心なことには一切触れず、どうでもいい部分にフォーカスを当ててコメントをし、
「一応この問題をスルーせずにコメントした」
と言うアリバイを作っているだけなのがはっきりとわかる、公共の電波でコメントする資格が一切ない人たちばかりだと言う印象です。
で、こういう公共の電波で的外れなコメントをしている芸人や関係者たち、また松本さんの擁護派の人たちを、
コテンパンに徹底的に論破したブログ
の記事が話題になっています。
その記事を書いたのは、イタリア生まれの日本文化史研究家のパオロ・マッツァリーノ氏です。イタリアン大学出身。
ただしそんな大学は存在しませんので笑、要するに、日本人の誰かが架空の設定で作ったペンネームのようです。(ただしこのペンネームで10年以上前から書籍なども出されているもよう)
元のブログ記事は文字が小さくて改行も少なくて少し読みづらいので、ダイヤモンドオンラインの転載版と、両方リンクを貼っておきます。
長文ですが読みやすく、内容も非常に深い考察になっているので、面白くてあっという間に読み終わりました。
この問題に関心のある人は、ぜひ読んでみてください。
▼松本人志さんの“罪”を考察したブログに反響広がる「ぐうの音も出ない」「完璧すぎる論破」(ダイヤモンド・オンライン)
https://news.yahoo.co.jp/articles/c69076bf96f4d5b85c1da0a8f67a0fc7d4f6dfde?page=1
※以下、パオロ・マッツァリーノ氏の元記事
▼松本人志さんの罪についての考察と提案 | 反社会学講座ブログ
https://pmazzarino.blog.fc2.com/blog-entry-451.html
実は、もう1つ、非常に考えさせられる記事を読みました。
先月末、日本テレビ系のドラマ「セクシー田中さん」の原作者である漫画家の芦原妃名子さんが亡くなりました。
ことの発端は、ドラマの脚本に納得できない原作者とテレビ局及び脚本家とのゴタゴタだったようです。
結果的に原作者が自ら命を断つという、最悪の結末になってしまいました。
非常に深い闇を抱えている事件ですが、問題を突き詰めていくと、
「テレビ局関係者の傲慢さ」
にあったと言われても仕方がないような、極めて原作者を軽視する対応を行っていたようです。
原作者は0から1を生み出したわけで、そのヒットにあやかってドラマを作っているわけですから、
原作ありきのドラマや映画などの映像制作において、原作者は神様のようなものでしょう。
それがなんでこんなことになるかと言うと、突き詰めれば
「テレビの権力に寄生した傲慢」
が生み出したモンスターのせいではないかと個人的には思います。
そして、このテレビによる原作者をあまりにも軽視する姿勢は、今回の事件だけでなく、
ずっと以前から行われていたことが、同じく漫画家の佐藤秀峰さんによる暴露で発覚しました。
佐藤さんは「海猿」「ブラックジャックによろしく」などの大ヒットで知られる人気漫画家で、私も「ブラックジャックによろしく」は全巻読みました。
その人気漫画家の佐藤さんが、まさかこれほどまでの仕打ちを受けていたとは知りませんでした。
今回の芦原さんの事件を受けて、佐藤さんがテレビ局によるとんでもない横暴を暴露された形です。
こちらもそこそこの長文ですが、映像化による著作権使用料の具体的な金額や、その交渉やテレビ局側の対応など、
当事者にしか絶対に書けない、しかし一般人にとっても極めて勉強になる暴露になっています。
非常に考えさせられることが多いので、芦原さんの件や原作者とテレビ局の関係について興味のある方はぜひ読んでみてください。
(すでに5万件以上のいいね。note記事でこれは凄い)
▼死ぬほど嫌でした|佐藤秀峰
https://note.com/shuho_sato/n/n37e9d6d4d8d9
パオロ・マッツァリーノ氏の記事は松本事件の考察、
佐藤秀峰氏の記事は芦原さんの件に関連する暴露という、それぞれ全く別の問題の話ですが、
両者に共通していることがあります。それは、
【 テレビ利権で収入を得ている人間達の傲慢さ 】
です。
松本人志さんも、彼を擁護している芸人やコメンテーターも、公共の電波を利用してお金を稼いでいながら、
その意識や責任感が非常に低いと言わざるを得ません。
松本さんは未だに記者会見すら開きませんし、Xの投稿すらも一切行わなくなりました。
(詳しくはパオロ氏の記事をご覧ください。)
長年公共の電波を独占的に利用して、莫大な収入を得てきた人間が、いざと言う時に記者会見すらしないのは、過去の発言とは矛盾しますし、単純に卑怯・無責任だと思います。
30年位松本人志のファンでしたが、本当にこの対応にはガッカリです。なんと言う無責任さかと。
また、佐藤秀峰氏が「海猿」の映像化の際にフジテレビから受けた原作者軽視の姿勢も、テレビ局の人間の傲慢さから来ています。
最終的に、佐藤氏はそのあまりにも酷い対応に耐えられず、フジテレビと絶縁しています。
芦原さんの悲劇も、日テレ関係者の傲慢さから来ているとしか思えません。
なぜテレビ局の人間たちと言うのは、これほどまでに傲慢の極みに達しているのか不思議だったのですが、
冒頭で紹介したカナダの研究を踏まえると、
「テレビという絶大な影響力から来る権力が、そこに寄生する人間たちから、共感力や人への思いやりを奪っている」
と言えるのかもしれません。
そうだとしても、松本さんの犯罪やテレビ局関係者の所業は、到底許されるものではありませんが、
一方で、絶大な権力を持っている時点で、何らかの形で
「腐敗を止める自浄の仕組み」
がなければ、今のような恐るべき傲慢なメディアになってしまうのは、
人間の脳の構造上、必然だったとも言えそうです。
私が唯一見ていた「水曜日のダウンタウン」ですら、前々回で、街の飲食店さんを何店も馬鹿にする、超とんでもない企画で大炎上しました。
「テレビに1度も取材されたことがない飲食店を早く4つ連続見つけたら優勝」
という、失礼かつ1ミリも面白くもない、全く信じられない企画でした。
オードリー春日は「店内でおじいさんが一人でテーブルを掃除してるだけだったぞ!外観も汚い。こんなお店、絶対に10年はテレビの取材来ない!」などと普通に言うわけです。は?と。
そういう超失礼な発言を芸人が連発するのです。凄すぎて目が点になりました。
あまりにも信じられないので、何か裏テーマ(ドッキリなど)があるのかもと思っていましたが、途中でそれがないシンプルに一般人を馬鹿にするだけの企画だと気づきました。
私はTVerで見たのですが、私自身が飲食店(を併設する土産屋)で育ったこともあり、
芸人たちが、真面目に働いている飲食店さんたちを何度も馬鹿にする企画があまりにも不快で、気分が悪くなり、見るのを途中でやめてしまいました。こんな事は初めてです。
もし私の親が現役だった時に、店にあんな連中が来て、親が働いている店を馬鹿にして行ったら、学生時代の私なら確実にぶん〇ります。
何度考えても、あの企画を放送したこと自体が信じがたいです。
間違いなく制作者側の「傲慢さ」が、この企画を生み出しています。
奇しくも、松本人志さんが出演する最後の回でした。何かを象徴している気がします。
今回松本さんの文春砲や、芦原さんの悲劇、佐藤秀峰氏の暴露などによって
テレビ局関係者の傲慢が頂点に達していることが、世間に改めて「同時並行的に」知れ渡ることになりました。
どの事件も全て「テレビ局の傲慢さ」でつながっています。
人は権力を求めがちな生き物ですが、
その権力を手に入れると、よほどの自制心や高い志がない限り、
途端にダメになる生き物だということ。
その生き証人がテレビ局関係者ということでしょう。
テレビという利権に寄生し、他者に傲慢になった連中が人として終わっているのは言うまでもありませんが(だから18年家に置いてない)、
テレビのような大きな権力だけでなく、職場の上司になったり、部活やサークルの先輩になるだけでも、そのコミュニティーでは権力者です。
いじめやパワハラが起こりやすいのも、結局は、人間の脳が必然的に作り出してしまう構造なのかもしれません。
テレビ局関係者の腐敗の極みに達した恐るべき傲慢さを他山の石にして、
小さなコミュニティーであっても、自分がその中で権力を持ち出した時ほど、他者へのスタンスに要注意した方が良さそうです。